塾長ノート

種族値10の差はダメージにどれくらい出る?実数値の比で考えるポケモン数学

差ではなく比で見る

ポケモンを比べるとき、 よく 種族値 という言葉が出てきます。

「攻撃種族値が100ある」 「特攻種族値が90しかない」 「素早さ種族値が10違う」 のように使われます。

では、 種族値が10違うと、 実際のダメージにはどれくらい差が出るのでしょうか。

これは、かなりおもしろいテーマです。

なぜなら、 種族値の差をそのまま見るだけでは、 ダメージの差はわかりにくいからです。

大切なのは、 最終的な 実数値の比 です。

今回は、 攻撃実数値156と167を例にして、 種族値の差がダメージにどれくらい影響するのかを考えてみます。

ダメージは攻撃実数値にほぼ比例する

ポケモンのダメージ計算式はかなり複雑です。

ただし、 同じ技、同じレベル、同じ相手、同じタイプ相性、同じ補正で比べるなら、 かなり単純に考えることができます。

物理技なら、 ダメージは攻撃実数値にほぼ比例します。

特殊技なら、 ダメージは特攻実数値にほぼ比例します。

かなりざっくり書けば、

ダメージ ∝ 攻撃 ÷ 防御

です。

ここで、 相手の防御が同じなら、 ダメージの違いは攻撃実数値の違いで決まります。

つまり、 攻撃実数値が約7%高ければ、 ダメージもだいたい約7%高くなると見られます。

同じ技・同じ相手・同じ条件なら、 攻撃実数値の比がダメージ差の目安になる。

攻撃156と167を比べてみる

では、 具体例で考えます。

たとえば、 あるポケモンの攻撃実数値が156、 別のポケモンの攻撃実数値が167だったとします。

この2匹が、 同じ技を、 同じ相手に、 同じ条件で使うとします。

このとき、 ダメージ差の目安は、 167と156の比で考えられます。

167 ÷ 156 ≒ 1.0705

つまり、 攻撃167のほうが、 攻撃156よりも 約7.1% 高いということです。

ダメージも、 だいたい約7%大きくなると考えられます。

攻撃実数値 ダメージの目安
156 1.000 100
167 約1.071 約107

もし攻撃156のポケモンが100ダメージを出すなら、 攻撃167のポケモンは、 だいたい107ダメージくらいを出すイメージです。

もちろん、 実際のゲーム内計算では切り捨てや乱数があります。

そのため、 ぴったり107になるとは限りません。

それでも、 攻撃実数値の比を見ると、 ダメージ差の大きさをかなり直感的に理解できます。

種族値10差=ダメージ10%差ではない

ここで注意したいのは、 種族値10の差が、 そのままダメージ10%差になるわけではないことです。

たとえば、 種族値100と90を比べると、 差は10です。

しかし、 実際にダメージを見るときには、 種族値そのものではなく、 最終的な実数値を使います。

さらに、 実数値の差ではなく、 実数値の比 を見ます。

攻撃156と167なら、 差は11です。

しかし割合で見ると、

11 ÷ 156 ≒ 0.0705

なので、 約7.1%差です。

つまり、 種族値10の差を見たときに、 「10違うから10%くらい違う」 と考えるのは少し雑です。

ダメージ差を見たいなら、 実数値の比で考えるほうが正確です。

同じ実数値差でも、比は変わる

さらに大切なのは、 同じ実数値差でも、 元の値によって比が変わることです。

たとえば、 どれも実数値が11違う場合を考えてみます。

低いほう 高いほう ダメージ差の目安
100 111 11 1.110 約11.0%
150 161 11 1.073 約7.3%
200 211 11 1.055 約5.5%
250 261 11 1.044 約4.4%

同じ11差でも、 100と111なら約11%差です。

しかし、 250と261なら約4.4%差です。

つまり、 実数値の差だけを見ると、 ダメージ差の感覚を間違えることがあります。

大切なのは、 差ではなく比です。

同じ実数値差でも、元の値が大きいほど割合は小さくなる。 ダメージ差を見るなら「差」より「比」を見る。

乱数幅と比べるとどう見えるか

ここで、 ダメージ乱数とも比べてみます。

以前の記事で見たように、 ポケモンのダメージ乱数 は基本的に0.85倍から1.00倍の範囲でブレます。

つまり、 最高乱数と最低乱数では、 最大で15%ほど差があります。

一方、 攻撃156と167の差は約7.1%です。

これは、 乱数幅全体のだいたい半分くらいの大きさです。

そう考えると、 種族値10前後の差は、 小さいようで意外と無視できない差だと言えます。

ただし、 乱数によって結果が上下するため、 1回の攻撃だけを見ると、 必ずしも毎回はっきり差を感じるとは限りません。

長い目で見れば火力差はあります。

しかし、 1回ごとのダメージでは乱数のブレも重なります。

たった7%でも確定数が変わることがある

では、 約7%の差は小さいのでしょうか。

必ずしもそうとは言えません。

なぜなら、 ポケモンでは 確定数 が大切だからです。

たとえば、 ある相手のHPが100だったとします。

攻撃156のポケモンのダメージ範囲が、 93〜110だったとします。

この場合、 100以上のダメージが出れば倒せますが、 低い乱数では耐えられます。

つまり、 乱数1発です。

一方、 攻撃167のポケモンのダメージ範囲が、 100〜118になったとします。

この場合、 最低ダメージでも100に届きます。

つまり、 確定1発になります。

攻撃実数値 ダメージ範囲の例 相手HP100への結果
156 93〜110 乱数1発
167 100〜118 確定1発

これはあくまで説明用の例です。

しかし、 考え方としては重要です。

ダメージが7%しか変わらなくても、 相手のHPラインをまたぐと、 実戦上の意味はかなり大きくなります。

数字の差そのものより、 その差が 確定数を変えるかどうか が大切になることがあります。

種族値の差は「いつも同じ重み」ではない

種族値10の差は、 いつでも同じ意味を持つわけではありません。

もとの実数値が低ければ、 同じ差でも割合としては大きくなります。

もとの実数値が高ければ、 同じ差でも割合としては小さくなります。

また、 その差が確定数に関わらなければ、 実戦での差は感じにくいかもしれません。

逆に、 その差によって確定1発・乱数1発・確定2発が変わるなら、 かなり大きな意味を持ちます。

つまり、 種族値は単独で見るより、 実数値、比、ダメージ範囲、相手のHPラインと合わせて見る必要があります。

今回のまとめ

今回は、 種族値10の差がダメージにどれくらい出るのかを考えました。

  • ダメージ差を見るときは、種族値そのものより実数値を見る
  • さらに、実数値の差ではなく比を見ることが大切
  • 攻撃156と167なら、167÷156≒1.0705で約7.1%差
  • 同じ実数値差でも、元の値が大きいほど割合は小さくなる
  • 約7%の差でも、確定数が変わると実戦上の意味は大きい

種族値10の差は、 数字だけ見ると小さく見えるかもしれません。

しかし、 実数値の比で見ると、 ダメージに数%の差として現れます。

そして、 ポケモンではその数%が、 乱数1発と確定1発の違いになることがあります。

だから、 ポケモンの数値を見るときは、 「どれだけ差があるか」だけでなく、 「何倍違うのか」 「その差で何が変わるのか」 を考えることが大切です。

種族値はただの数字ではありません。

実数値になり、 ダメージ計算に入り、 確定数に影響することで、 はじめて実戦での意味が見えてきます。

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