復習が大事。
これは勉強について語るときによく言われることですし、実際その通りです。
ただし、私はここでも一つ強く言いたいことがあります。
復習は大事ですが、闇雲に前へ戻ればいいわけではありません。
むしろ、そこを考えずに復習しようとすると、時間ばかりかかって手がつかなくなることがあります。
復習が続かない子は、「どこまで戻るべきか」が見えていません
ひとくちに復習と言っても、いろいろあります。
- 直前にやった授業の見直し
- 自主的にさかのぼってやる復習
まずここを分けて考える必要があります。
そして、直前の授業がそもそも分からない状態なら、その直前の部分だけを復習してもあまり意味がないことがあります。
本当に必要なのは、 自分がどこでつまずいているのかを見極めて、そこまで戻ること です。
ところが、復習が続かない子は、そこが曖昧なまま始めてしまいます。
その結果、「何となく前へ戻る」「全部やろうとする」「終わりが見えない」という状態になりやすいです。
借金が膨れているときは、全部を一気に返そうとしてはいけません
私がよく言うのですが、復習が必要な範囲があまりにも広がっている状態は、いわば「借金が膨れている」状態です。
借金が膨れていて手の付けようがないときに、闇雲にさかのぼっていても、今の授業に追いつくまでに途方もない時間がかかってしまいます。
だから、効率よく復習しなければなりません。
たとえば英語で現在完了形を授業で扱っているとして、それが分からないからといって、直前の単元をそのまま復習する価値は高くありません。
現在完了形を理解するために必要なのは、受動態よりも、時制やアスペクトの枠組みです。
つまり、
- 現在形
- 過去形
- 未来表現
- それぞれの進行形
といった単元の理解です。
このように、今の単元を理解するために必要な範囲だけを戻らないと、復習は機能しません。
予習との関係はこちら
→ 予習は本当に必要なのか|復習だけでは足りない理由
復習が大事なのは、今の授業を最大効率化するためです
では、そもそもなぜ復習が大事なのか。
それは、 今やっている授業を最大効率化するため です。
復習とは、過去を振り返ること自体が目的ではありません。
今の授業を分かる状態に持っていき、日々の勉強を好循環に乗せるためにやるものです。
だから、今とつながらない復習ばかりしても意味が薄いのです。
復習がうまくいく子は、単元の大枠を理解しています
復習がうまくいく子といかない子では、何が違うのか。
大きいのは、 単元の大枠を理解しているかどうか です。
大枠が分かっているからこそ、
- 今の単元に必要な前提は何か
- どこを復習すべきか
- どこは飛ばしていいか
が見えてきます。
あとは、何度も述べてきたような当たり前の勉強習慣や態度が形成されていることも大きいです。
復習が続かない子は、まず「今に必要なところ」から始めるべきです
復習が続かない子は、闇雲に遠くまで戻ることはおすすめしません。
夏休みなどの長期休暇なら別ですが、日々の授業と並行しているときにそれをやると、ほぼ確実に息切れします。
まずは、
今の授業を理解するのに必要なところまで戻る
ことから始めるべきです。
その範囲が分かるだけでも、かなり楽になります。
授業についていけない子の立て直しはこちら
→ 授業についていけない子は何が問題なのか|能力だけでは片づけられない理由
「復習は大事」とだけ言うのでは不十分です
保護者や生徒が勘違いしやすいのは、何でもかんでも「復習大事」と言ってしまうことです。
もちろん復習は大事です。
ですが、
- 何の単元をやるために
- どの単元の復習が必要なのか
- それをいつ頃やるべきなのか
ここまでセットで考えなければ意味がありません。
ただ「前に戻れ」と言うだけでは、苦しい子ほど動けなくなります。
まとめ
復習が続かない子に伝えたいのは、一つです。
借金がたまっているなら、闇雲に復習するな。今の授業に関わるところから始めなさい。
全体の復習は、時間があるときでかまいません。
とりあえず大事なのは、日々の授業が分かる状態を少しずつ取り戻していくことです。
- どこでつまずいているかを見極める
- 今に必要な単元まで戻る
- 日々の授業を理解できるようにする
- 好循環を少しずつ作る
復習とは、全部を完璧にやり直すことではありません。
今を立て直すために、必要なところへ戻ることです。