英文を読んでいると、単語も文法も分かるのに、なぜか文の流れがつかみにくいことがある。
そのときに役に立つ考え方の一つが、新情報と旧情報である。
名前は少し堅いが、考え方はそれほど難しくない。
すでに話題に出ている情報が旧情報。
これから新しく伝える情報が新情報。
英語は、この情報の流れをかなり大切にしている。
旧情報とは何か
旧情報とは、すでに文脈の中に出てきた情報、または聞き手がすでに分かっている情報である。
たとえば、次の文を見てみる。
I bought a book yesterday. The book was very interesting.
1文目で、
a book
が初めて登場する。
この時点では、聞き手にとって「どの本なのか」はまだ分からない。
だから、a book である。
しかし、2文目ではすでにその本が話題に出ている。
The book was very interesting.
ここでは、話し手と聞き手のあいだで「さっき出てきた本」のことだと分かる。
だから、the book になる。
新情報とは何か
新情報とは、その文で新しく伝えたい情報である。
先ほどの例で言えば、
The book was very interesting.
の the book は、すでに話題に出ている旧情報である。
一方、
very interesting
は、その本について新しく伝えている情報である。
つまり、この文は、
さっきの本について言うと、
とても面白かった。
という流れになっている。
英語はこのように、すでに分かっているものを出してから、新しい情報を加えることが多い。
代名詞は旧情報を受けやすい
旧情報は、代名詞で受けられることも多い。
I bought a book yesterday. It was very interesting.
ここでは、2文目の it が、1文目の a book を受けている。
つまり、it はすでに出てきた旧情報を指している。
日本語でも、
昨日、本を買ったんだけど、それがすごく面白かった。
のように、「それ」で前に出てきたものを受ける。
英語の代名詞も、基本的にはこれに近い働きをしている。
英語は「既知から未知へ」進みやすい
英語の文は、いつも必ずそうなるわけではないが、
旧情報 → 新情報
の流れを作ることが多い。
たとえば、
This is my brother. He lives in Osaka.
では、1文目で my brother が紹介される。
2文目では、それを He で受けて、
lives in Osaka
という新しい情報を加えている。
つまり、
彼について言うと、大阪に住んでいる。
という流れである。
このように、英語では、すでに話題になっているものを主語に置き、 そのあとに新しい情報を加える形がよく見られる。
英文読解でどう役に立つのか
新情報と旧情報の考え方は、英文読解で役に立つ。
特に、代名詞や the が出てきたときである。
たとえば、
it
they
this
that
the + 名詞
が出てきたら、
これは前に出てきた何を受けているのか
と考えるとよい。
逆に、
a + 名詞
が出てきたら、これから新しく話題に入るものだと考えやすい。
もちろん、冠詞の使い方はこれだけで説明できるわけではない。
しかし、
a は新しく出す。
the はすでに分かっているものを指す。
という見方は、英文の流れを読むうえでかなり役に立つ。
まとめ
新情報とは、その文で新しく伝えたい情報である。
旧情報とは、すでに文脈に出ている情報、または聞き手が分かっている情報である。
英語では、
I bought a book yesterday. The book was very interesting.
のように、初めて出すものには a を使い、 すでに話題になったものには the を使うことがある。
また、
I bought a book yesterday. It was very interesting.
のように、代名詞で旧情報を受けることも多い。
英文を読むときは、単語の意味だけでなく、
何がすでに分かっている情報なのか
何が新しく伝えられている情報なのか
を意識すると、文と文のつながりが見えやすくなる。