to不定詞の意味上の主語では、よく for A to do の形を使う。
It is important for you to study English.
これは「あなたが英語を勉強することは大切だ」という意味である。
ところが、形容詞によっては for ではなく of を使う。
It is kind of you to help me.
こちらは「私を助けてくれるとは、あなたは親切だ」という意味である。
なぜ同じ to不定詞の意味上の主語なのに、
for you to study
of you to help me
のように前置詞が変わるのだろうか。
基本は for A to do
まず、to不定詞の意味上の主語は、基本的には for A to do で表す。
It is difficult for me to solve this problem.
It is necessary for students to read many books.
It is important for you to practice every day.
このとき、for A は「Aが〜すること」という意味を補っている。
for me to solve this problem
私がこの問題を解くこと
for you to practice every day
あなたが毎日練習すること
つまり、文全体としては、
Aが〜することは、形容詞だ
という形になっている。
important は「行為」を評価している
次の文を見てみる。
It is important for you to study English.
この文で important なのは、「あなた自身の性格」ではない。
評価されているのは、
you study English
あなたが英語を勉強すること
である。
つまり、
あなたが英語を勉強することは大切だ
という意味である。
このように、行為や状況を評価するときは、ふつう for A to do を使う。
kind は「人の性格・態度」を評価している
一方、次の文ではどうだろうか。
It is kind of you to help me.
この文では、「私を助けること」が親切だというより、 その行為をした you が親切だと評価されている。
実際、次のように言い換えることができる。
You are kind to help me.
つまり、
私を助けてくれるなんて、あなたは親切だ
という意味である。
このように、人の性格・態度・判断を評価する形容詞では、 of A to do を使う。
of を使いやすい形容詞
of A to do を使いやすいのは、人の性格・態度・判断を表す形容詞である。
kind:親切な
nice:親切な、感じのよい
polite:礼儀正しい
careless:不注意な
foolish:愚かな
stupid:愚かな
wise:賢明な
clever:賢い
rude:失礼な
たとえば、次のように使う。
It was careless of him to make such a mistake.
そんな間違いをするとは、彼は不注意だった。
It was rude of you to say that.
そんなことを言うとは、あなたは失礼だった。
It was wise of her to refuse the offer.
その申し出を断るとは、彼女は賢明だった。
どれも、行為そのものだけでなく、その行為をした人の性格・態度・判断を評価している。
for と of の見分け方
見分けるときは、次のように考えるとよい。
行為・状況を評価する → for A to do
人の性格・態度を評価する → of A to do
たとえば、
It is difficult for me to answer this question.
は、「私がこの質問に答えること」が難しいという意味である。
私という人間が difficult なわけではない。
だから for me を使う。
一方で、
It was careless of me to forget the meeting.
は、「会議を忘れるとは、私は不注意だった」という意味である。
私の態度・性質が careless と評価されている。
だから of me を使う。
書き換えで確認する
of A to do の文は、次のように書き換えられることが多い。
It is kind of you to help me.
= You are kind to help me.
It was careless of him to lose the key.
= He was careless to lose the key.
このように、
A is 形容詞 to do
の形にできるなら、of を使う可能性が高い。
一方で、
It is important for you to study English.
を、
You are important to study English.
とすると、意味が変である。
「あなたが重要だ」という意味になってしまい、 「あなたが英語を勉強することが大切だ」という意味にはならない。
だから、この場合は for you を使う。
入試問題で確認する
次の空欄に入るものとして、もっとも自然なものを選びなさい。
It was careless ( ) him to leave the door open.
① for
② of
③ to
④ with
careless は、人の不注意さを表す形容詞である。
「ドアを開けたままにするとは、彼は不注意だった」という意味なので、 評価されているのは him の態度である。
したがって、正解は、
② of
である。
It was careless of him to leave the door open.
もう1問確認する
次の問題も見てみる。
It is important ( ) students to sleep well before exams.
① for
② of
③ by
④ with
important は、人の性格を評価している形容詞ではない。
「学生が試験前によく眠ること」が大切だ、という意味である。
したがって、正解は、
① for
である。
It is important for students to sleep well before exams.
まとめ
to不定詞の意味上の主語は、基本的には for A to do で表す。
It is important for you to study English.
これは「あなたが英語を勉強することは大切だ」という意味である。
一方、kind / careless / rude / wise など、 人の性格・態度・判断を表す形容詞では of A to do を使う。
It is kind of you to help me.
It was careless of him to make such a mistake.
ポイントは、
行為・状況を評価するなら for
人の性格・態度を評価するなら of
である。
迷ったときは、
A is 形容詞 to do
に書き換えられるかを考えるとよい。
書き換えられるなら of を使いやすい。
書き換えると意味がおかしくなるなら、基本は for を使う。