英語では、 一つの文で一つのことだけを言うとは限らない。
I like dogs.
私は犬が好きです。
I like cats.
私は猫が好きです。
この二つを、 「犬も猫も好きです」とまとめて言いたいなら、 次のようにできる。
I like dogs and cats.
私は犬と猫が好きです。
and は、 二つのものを並べて、 情報を加えるときに使う語である。
では、 「犬は好きですが、猫は好きではありません」と言いたいなら、 どうなるだろうか。
I like dogs, but I don't like cats.
私は犬が好きですが、猫は好きではありません。
but は、 前に述べたことと後ろに述べることに、 対比や反対向きの関係があることを示す。
また、 「犬と猫のどちらが好きですか」と、 選択肢を示して聞くなら、
Do you like dogs or cats?
あなたは犬と猫のどちらが好きですか。
となる。
or は、 どちらかを選ぶ場面や、 可能性を並べる場面で使う語である。
and / but / or のように、 語や文をつなぎ、 その関係を示す語を 接続詞 と呼ぶ。
今回は、 この三つの基本的な接続詞が、 何をつなぎ、 どのような意味の関係を表すのかを整理していこう。
and は、情報を加えて並べる
and は、 「そして」「〜と」と訳されることが多く、 情報を加えて並べるときに使う。
まず、 名詞どうしをつなぐ例を見てみよう。
I like dogs and cats.
私は犬と猫が好きです。
This is my pen and notebook.
これは私のペンとノートです。
一つ目の文では、 好きなものとして dogs と cats が並べられている。
二つ目の文では、 目の前の物として pen と notebook が並べられている。
and は、 動作を表す部分もつなぐことができる。
I study English and play tennis after school.
私は放課後、英語を勉強し、テニスをします。
She sings and dances.
彼女は歌って踊ります。
この場合、 主語は一つのまま、 その人がする行動を二つ並べている。
I study English and play tennis.
→ 私がする二つの行動を並べる
状態や特徴を並べることもできる。
My dog is small and cute.
私の犬は小さくてかわいいです。
This book is easy and interesting.
この本は簡単でおもしろいです。
さらに、 文どうしをつなぐこともできる。
I like English, and my brother likes math.
私は英語が好きで、兄(弟)は数学が好きです。
この文では、
I like English.
My brother likes math.
という二つの文が、 and でつながれている。
つまり、 and は、
名詞と名詞
動作と動作
特徴と特徴
文と文
のように、 同じ役割のものを並べ、 情報を加えていく接続詞である。
but は、前後の内容を対比する
but は、 「しかし」「〜ですが」と訳されることが多く、 前後の内容に対比があるときに使う。
I like dogs, but I don't like cats.
私は犬が好きですが、猫は好きではありません。
この文では、 「犬が好き」という内容に対して、 「猫は好きではない」という異なる内容が続いている。
and を使うと、 同じ方向の情報を加える形になる。
I like dogs and cats.
私は犬と猫が好きです。
一方、 but を使うと、 前半から予想される方向とは異なる内容を続けることができる。
I like dogs, but I don't like cats.
能力について話す文でも使える。
I can swim, but I can't ski.
私は泳げますが、スキーはできません。
状態を説明する文でも使える。
I was tired, but I was happy.
私は疲れていましたが、うれしかったです。
この文では、 「疲れていた」なら気分もよくなさそうだ、 という想像に対して、 「それでもうれしかった」という情報が加えられている。
また、 一つの主語について、 二つの特徴を対比することもできる。
This bag is small but useful.
このかばんは小さいですが、便利です。
小さいことと便利であることは、 反対語どうしではない。
しかし、 「小さいからあまり使えないかもしれない」という見方に対して、 「便利である」という内容を示すため、 but が自然に使える。
つまり、 but は、 単に反対語をつなぐ語ではない。
前に述べたことに対して、
異なる方向・予想外の方向の情報を続ける
ための接続詞である。
and と but を比べておこう。
She is kind and friendly.
彼女は親切で、親しみやすいです。
→ 情報を加える
She is quiet but friendly.
彼女は物静かですが、親しみやすいです。
→ 対比を示す
何をつなぐかだけでなく、 前後をどのような関係として伝えたいかによって、 接続詞を選ぶ必要がある。
or は、選択肢や可能性を並べる
or は、 「または」「それとも」と訳されることが多く、 選択肢を示すときに使う。
Do you like dogs or cats?
あなたは犬と猫のどちらが好きですか。
この文では、 dogs と cats が選択肢として並べられている。
答えるときは、 選んだ方を示せばよい。
Do you like dogs or cats?
I like dogs.
犬が好きです。
物を選ぶ質問でも使える。
Is this your pen or mine?
これはあなたのペンですか、それとも私のものですか。
Do you want tea or juice?
紅茶がほしいですか、それともジュースがほしいですか。
行動の選択肢を示すこともできる。
You can read a book or watch TV.
本を読むことも、テレビを見ることもできます。
この文では、 どちらかを選べる行動として、 read a book と watch TV が並べられている。
and と比べると、 違いが見えやすい。
I like dogs and cats.
→ 犬も猫も好き
Do you like dogs or cats?
→ 犬と猫のどちらかを選んで答えてほしい
ただし、 or は、 必ず「一方だけで、もう一方は絶対にだめ」 という意味になるわけではない。
たとえば、
You can use a pen or a pencil.
ペンまたは鉛筆を使えます。
と言うとき、 文脈によっては、 どちらを使ってもよいという選択肢を示している。
中1英語では、 まず
and:両方を加える
or:選択肢を示す
という違いを押さえるとよい。
何をつなぎ、どんな関係を示すかを見る
and / but / or は、 どれも語や文をつなぐ接続詞である。
ただし、 何をつなぐのかと、 つないだものをどのような関係として伝えるのかを、 同時に考える必要がある。
名詞をつなぐなら、 次のようになる。
dogs and cats
犬と猫
tea or juice
紅茶かジュース
動作をつなぐなら、 次のようになる。
I read books and listen to music.
私は本を読み、音楽を聞きます。
I can swim, but I can't ski.
私は泳げますが、スキーはできません。
文をつなぐなら、 次のようになる。
I played tennis, and my brother watched TV.
私はテニスをし、兄(弟)はテレビを見ました。
I studied English, but I didn't study math.
私は英語を勉強しましたが、数学は勉強しませんでした。
文どうしをつなぐとき、 英文では and / but / or の前にコンマを置いて示すことがある。
まずは、 二つの文をつなぐときには、 次のような書き方ができると確認しておけばよい。
I was busy, but I was happy.
そして、 接続詞を選ぶときは、 日本語の訳だけではなく、 自分がどの関係を伝えたいかを見る。
and
→ 情報を加える
I like English and math.
but
→ 前後を対比する
I like English, but I don't like math.
or
→ 選択肢を示す
Do you like English or math?
ここまで学んだ文法ともつなげてみよう。
I can play tennis and soccer.
→ can の文で、できることを加える
He plays soccer, but he doesn't play tennis.
→ 三単現の肯定文と否定文を対比する
Did you read a book or watch TV yesterday?
→ 過去にした行動の選択肢を聞く
and / but / or を使えるようになると、 一文ずつ切り離して話すだけでなく、 自分の考えや経験を関係づけて表せるようになる。
まとめると、
and は、情報を加えて並べる接続詞である。
I like dogs and cats.
but は、前後の内容を対比する接続詞である。
I like dogs, but I don't like cats.
or は、選択肢や可能性を示す接続詞である。
Do you like dogs or cats?
接続詞は、名詞・動作・特徴・文などをつなぐことができる。
そのとき、どの関係を示したいのかによって語を選ぶ。
and / but / or は、 覚えるべき小さな単語に見えるかもしれない。
しかし、 自分の話したい内容を加えたり、 対比したり、 選択肢として示したりするための、 文を広げる大切な道具である。
これで、 中1範囲の基礎英文法記事として、 最初に押さえておきたい主要な文の形と疑問詞、 基本的なつなぎ方まで一通り扱うことができた。