塾長ノート

Will you open the window? と Could you open the window? は何が違うのか

相手にしてほしいことを、依頼の形で伝える

前回は、 Can I use your pen?May I use your pen? のように、 自分が何かをしてよいかを相手にたずねる表現を見た。

Can I use your pen?
私は、あなたのペンを使ってもよいですか。

ここで許可を求めているのは、 I、 つまり話し手自身である。

では、 窓を開けてほしいときや、 荷物を運ぶのを手伝ってほしいときのように、 相手に何かをしてもらいたい ときは、 どう言えばよいだろうか。

Will you open the window?
窓を開けてくれませんか。

Can you open the window?
窓を開けてくれませんか。

Would you open the window?
窓を開けてくださいませんか。

Could you open the window?
窓を開けていただけませんか。

これらは、 どれも相手に 「窓を開ける」 という行動を頼む文である。

willcan は、 すでに未来や能力を表す助動詞として学んできた。 しかし、 疑問文の形で相手に向けると、 「してくれませんか」 という依頼にも使うことができる。

今回は、 Will you ...?Can you ...?Would you ...?Could you ...? が、 どのように相手への依頼を表すのかを整理していこう。

Can I ...? と Can you ...? は、行動する人が違う

まず、 以前に扱った Can I ...? と、 今回の Can you ...? を比べてみよう。

Can I use your pen?
私はあなたのペンを使ってもよいですか。

Can you open the window?
あなたは窓を開けてくれませんか。

どちらも Can + 主語 + 動詞の原形 ...? という形をしている。

しかし、 主語が違うため、 相手に求めていることも違う。

Can I use your pen?
→ 行動するのは I
→ 「私が使ってもよいですか」と、許可を求める。

Can you open the window?
→ 行動するのは you
→ 「あなたが開けてくれませんか」と、行動を頼む。

日本語訳だけを見ると、 どちらにも 「〜してもよいですか」 や 「〜してくれませんか」 という違う訳がつくため、 別々に覚えたくなるかもしれない。

しかし、 英語の形を見ると、 大切なのは 誰がその行動をするのか である。

自分が行動したいなら Can I ...?。 相手に行動してほしいなら Can you ...?。 主語を見ることで、 許可と依頼の違いは整理しやすくなる。

Will you ...? と Can you ...? は、依頼として使える

Will you ...?Can you ...? も、 相手に何かをしてもらうために使うことができる。

Will you help me?
私を手伝ってくれませんか。

Can you help me?
私を手伝ってくれませんか。

will は、 これまで 「これから〜する」 という未来表現として学んだ。

You will play tennis tomorrow.
あなたは明日テニスをするでしょう。

Will you play tennis tomorrow?
あなたは明日テニスをしますか。

ところが、 相手にしてほしい行動をたずねる場面では、 Will you ...? は依頼として働く。

Will you open the window?
窓を開けてくれませんか。

Will you carry this bag?
このかばんを運んでくれませんか。

これらは、 相手が未来に何をするかを単に質問しているのではなく、 相手にその行動をしてほしいという気持ちを伝えている。

can も、 もともとは 「〜することができる」 という能力を表す。

You can speak English.
あなたは英語を話すことができます。

Can you speak English?
あなたは英語を話すことができますか。

しかし、 目の前に閉まっている窓があり、 話し手が開けてほしい状況で、

Can you open the window?

と言えば、 「窓を開ける能力がありますか」 と確認しているのではなく、 普通は 「窓を開けてくれませんか」 という依頼になる。

つまり、 助動詞の意味は、 単語一つだけではなく、 その文が使われる場面 と合わせて考える必要がある。

Would you ...? と Could you ...? は、より控えめに頼む形

依頼を表すとき、 Would you ...?Could you ...? も使うことができる。

Would you open the window?
窓を開けてくださいませんか。

Could you open the window?
窓を開けていただけませんか。

wouldwill と関わる語であり、 couldcan と関わる語である。

ただし、 ここでの wouldcould は、 「過去に頼んだ」 という意味ではない。

今、 目の前にいる相手に対して、 より控えめに、 丁寧に依頼をしている。

Can you help me?
手伝ってくれませんか。

Could you help me?
手伝っていただけませんか。

Will you close the door?
ドアを閉めてくれませんか。

Would you close the door?
ドアを閉めてくださいませんか。

中学校英語では、 まず次のように整理しておけばよい。

Can you ...? / Will you ...?
→ 相手に「〜してくれませんか」と頼む。

Could you ...? / Would you ...?
→ より丁寧に「〜していただけませんか」と頼む。

実際の会話では、 声の調子、 please の有無、 相手との関係、 頼む内容の重さによっても印象は変わる。

そのため、 四つの表現を 「丁寧さの順位」 として機械的に並べるより、 would / could を使うと、より控えめな依頼を作りやすい と捉える方が使いやすい。

依頼に答えるときは、できるかどうかを返す

誰かから依頼されたときは、 その行動を引き受けるのか、 引き受けられないのかを答える。

Can you help me?
Sure.
手伝ってくれませんか。
— もちろんです。

Could you open the window?
Of course.
窓を開けていただけませんか。
— もちろんです。

引き受けるときには、 次のような答え方が使える。

Sure.
OK.
All right.
Of course.
Yes, I will.

一方、 引き受けられないときは、 ただ No. と答えるより、 一言断りを入れて理由を続ける方が自然である。

Could you carry this box?
I'm sorry, but I can't. It's too heavy for me.
この箱を運んでいただけませんか。
— すみません、できません。私には重すぎます。

ここでは、 質問が Will you ...?Could you ...? であっても、 実際の返答としては Sure.I'm sorry, but I can't. のような形が幅広く使える。

依頼表現は、 文の形だけでなく、 相手にどう答えるかまで一緒に覚えると、 会話で使いやすくなる。

Will you / Can you / Would you / Could you で、相手に依頼できる

まとめると、

Will you + 動詞の原形 ...?
→ 「〜してくれませんか」と、相手に依頼する。
Will you open the window?

Can you + 動詞の原形 ...?
→ 「〜してくれませんか」と、相手に依頼する。
Can you help me?

Would you + 動詞の原形 ...?
→ より控えめに依頼する。
Would you close the door?

Could you + 動詞の原形 ...?
→ より控えめに依頼する。
Could you carry this bag?

また、 Can I ...?Can you ...? の違いは、 主語を見ると整理できる。

Can I use your pen?
→ 私がすることの許可を求める。

Can you open the window?
→ あなたにしてほしいことを頼む。

助動詞を使う表現では、 同じ canwill でも、 文の場面によって、 能力や未来だけでなく、 許可や依頼を表せるようになる。

次は、 Shall I help you?Shall we play tennis? のように、 自分がすることを申し出たり、 相手を誘ったりする表現を見ていこう。

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