「彼女は歌うのが上手です」と言いたいとき、 英語では次のように言える。
She is good at singing.
彼女は歌うのが上手です。
ここで気になるのは、 なぜ sing ではなく singing なのか、ということである。
She is good at tennis.
彼女はテニスが上手です。
この文では、 at の後ろに tennis という名詞が置かれている。
しかし、 「歌うこと」を表したいとき、 sing はそのままでは動詞であり、 名詞のように at の後ろに置くことができない。
She is good at singing.
at の後ろに、「歌うこと」を表す動名詞を置く
動詞の -ing 形を使って 「〜すること」を表す語を、 動名詞 と呼ぶ。
今回は、 動名詞が 前置詞の後ろ に置かれる形を見ていこう。
前置詞の後ろには、名詞として働くものを置く
at、 for、 without、 before などの語を、 前置詞 と呼ぶ。
前置詞の後ろには、 ふつう、 名詞や名詞のように働くまとまりが置かれる。
at school
学校で
with my friend
私の友達と
before lunch
昼食の前に
では、 前置詞の後ろに 「歌う」「料理をする」「本を読む」のような 行動 を入れたい場合はどうすればよいだろうか。
このとき、 動詞を -ing 形にして、 「〜すること」という名詞のようなまとまりにする。
sing
歌う
singing
歌うこと
cook
料理をする
cooking
料理をすること
read books
本を読む
reading books
本を読むこと
したがって、 次の形になる。
She is good at singing.
彼女は歌うことが上手です。
My sister is good at cooking.
私の姉(妹)は料理をすることが上手です。
次のように sing をそのまま置くことはできない。
× She is good at sing.
○ She is good at singing.
at の後ろで、 動作を名詞のように扱う必要があるため、 singing になるのである。
be good at -ing で「〜するのが得意だ」を表す
be good at ... は、 「〜が得意である」「〜が上手である」 という意味を表す。
She is good at tennis.
彼女はテニスが上手です。
tennis のような名詞を置けば、 何が得意なのかを表せる。
一方、 具体的な行動を述べたいなら、 be good at + 動名詞 の形を使う。
She is good at singing.
彼女は歌うのが上手です。
My brother is good at playing soccer.
私の兄(弟)はサッカーをするのが上手です。
Emi is good at speaking English.
エミは英語を話すのが上手です。
疑問文にする場合も、 at の後ろの動名詞はそのままである。
Are you good at playing tennis?
あなたはテニスをするのが上手ですか。
Yes, I am. / No, I'm not.
はい、上手です。/いいえ、上手ではありません。
ここで、 文の中心は are ... good という be動詞の文である。
Are you good?
→ あなたは上手ですか。
at playing tennis
→ 何について上手なのかを加える
at playing tennis は、 「テニスをすることにおいて」 という範囲を示し、 good の内容を具体的にしている。
前置詞を含む表現では、動作を -ing で続ける
前置詞の後ろに動名詞を置く形は、 be good at -ing だけではない。
たとえば、 感謝を伝えるときには、 次のように言える。
Thank you for helping me.
私を手伝ってくれてありがとう。
for は前置詞なので、 その後ろで 「手伝うこと」を表すには helping を使う。
× Thank you for help me.
○ Thank you for helping me.
相手に提案するときには、 How about -ing? という形も使える。
How about playing tennis after school?
放課後、テニスをするのはどうですか。
about も前置詞なので、 後ろには playing tennis という動名詞のまとまりを置く。
また、 「〜しないで」や 「〜する前に」と言う場合にも、 前置詞の後ろに動名詞が置かれる。
He left without saying goodbye.
彼はさよならを言わずに立ち去りました。
Wash your hands before eating lunch.
昼食を食べる前に手を洗いなさい。
まとめると、 次のような表現では、 前置詞の後ろに 動詞の -ing 形 を置く。
be good at -ing
→ 〜するのが得意である
Thank you for -ing.
→ 〜してくれてありがとう
How about -ing?
→ 〜するのはどうですか
without -ing
→ 〜しないで
before -ing
→ 〜する前に
どれも、 日本語の訳だけを覚えるのではなく、 前置詞の後ろに行動を置くので、動名詞になる と理解しておくと整理しやすい。
to play と playing は、前にある語から見分ける
動名詞を学ぶと、 不定詞との区別が気になってくる。
I want to play tennis.
私はテニスをしたいです。
I am good at playing tennis.
私はテニスをするのが上手です。
どちらも、 日本語では 「テニスをする」 という行動に関係している。
しかし、 英文では、 その前にある語との関係が違う。
want to play
→ want の後ろには、基本的に不定詞を置く
good at playing
→ at は前置詞なので、その後ろに動名詞を置く
目的を表す不定詞とも比べてみよう。
I went to the park to play tennis.
私はテニスをするために公園へ行きました。
この to play tennis は、 「何のために公園へ行ったのか」 を説明する不定詞である。
I went to the park to play tennis.
→ 目的を表す不定詞
I am good at playing tennis.
→ 前置詞 at の後ろに置かれた動名詞
したがって、 次のように考えるとよい。
「〜すること」と訳せるかだけで決めない。
前にある語が何かを確認する。
want to play
be good at playing
Thank you for helping
How about playing?
動名詞は、 動詞の -ing 形で 「〜すること」 を表し、 名詞のように働く形である。
そして、 前置詞の後ろに行動を置きたいときには、 動名詞を使う。
She is good at singing.
→ at の後ろで「歌うこと」を表す
Thank you for helping me.
→ for の後ろで「手伝ってくれたこと」を表す
How about playing tennis?
→ about の後ろで「テニスをすること」を表す
次は、 I like playing tennis. と I like to play tennis. のように、 動名詞と不定詞の両方が現れる場合や、 動詞によって使える形が決まる場合を整理しよう。