塾長ノート

He is a good tennis player. と He plays tennis well. は何が違うのか

名詞を説明する形容詞と、動作を説明する副詞を分ける

「彼はテニスが上手です」と英語で言うとき、 次の二つの文を使うことができる。

He is a good tennis player.
彼は上手なテニス選手です。
He plays tennis well.
彼は上手にテニスをします。

日本語では、 どちらも自然に 「彼はテニスが上手です」 と訳せる。

しかし、 英文の作り方は同じではない。

He is a good tennis player.
good は、どんな選手なのかを説明する。

He plays tennis well.
well は、どのようにプレーするのかを説明する。

good は、 人やものの性質を説明する 形容詞である。

一方、 well は、 動作の様子を説明する 副詞である。

形容詞と副詞の違いは、 比較級や最上級を学ぶときにも重要になる。 「何が速いのか」 「どのように速く行うのか」が分からなければ、 比較しているものも見えにくくなるからである。

今回は、 goodwell の違いを入口に、 形容詞と副詞がそれぞれ何を説明する語なのかを整理していこう。

形容詞は、人やものの性質・状態を説明する

形容詞は、 人やものが 「どんなものなのか」 「どんな状態なのか」を説明する語である。

まず、 名詞の前に置いて、 その名詞を説明する形を見てみよう。

This is a beautiful flower.
これは美しい花です。

He is a good tennis player.
彼は上手なテニス選手です。

I have a new bike.
私は新しい自転車を持っています。

これらの文では、 形容詞は名詞の前に置かれている。

a beautiful flower
→ どんな花かを説明する

a good tennis player
→ どんな選手かを説明する

a new bike
→ どんな自転車かを説明する

形容詞は、 be動詞の後ろに置いて、 主語の性質や状態を説明することもできる。

This flower is beautiful.
この花は美しいです。

My bike is new.
私の自転車は新しいです。

She is kind.
彼女は親切です。

この場合も、 形容詞が説明している相手は、 花、自転車、彼女という 人やものである。

This flower / is / beautiful.
この花は / です / 美しい。
beautiful は this flower を説明する。

以前、 第2文型を扱ったときに、 You look happy.happy は、 主語の状態を説明する補語だと確認した。

You look happy.
あなたはうれしそうに見えます。
→ happy は、あなたの状態を説明する形容詞。

be の後ろだけでなく、 look のような動詞の後ろでも、 形容詞が主語の状態を説明することがある。

つまり、 形容詞を見るときには、 「この語は、どんな人・どんなもの・どんな状態かを説明しているのか」 と考えるとよい。

副詞は、動作の様子や程度を説明する

一方、 副詞は、 動作がどのように行われるのか、 また、性質の程度がどれくらいなのかを説明する語である。

まず、 動詞を説明する例を見てみよう。

He plays tennis well.
彼は上手にテニスをします。

She runs fast.
彼女は速く走ります。

Tom speaks English slowly.
トムは英語をゆっくり話します。

このとき、 well は 「どのようにプレーするのか」を、 fast は 「どのように走るのか」を、 slowly は 「どのように話すのか」を説明している。

plays / well
プレーする / 上手に

runs / fast
走る / 速く

speaks / slowly
話す / ゆっくり

形容詞が人やものを説明するのに対して、 ここでの副詞は、 動作を説明している。

副詞は、 形容詞の程度を説明することもできる。

She is very kind.
彼女はとても親切です。

This book is very interesting.
この本はとてもおもしろいです。

この二つの文では、 kindinteresting は、 人やものの性質を説明する形容詞である。

その前にある very は、 「親切さ」や「おもしろさ」の程度を強めている。 したがって、 very は副詞である。

very / kind
とても / 親切な
→ 副詞 very が、形容詞 kind を説明する。

副詞には、 slowlycarefully のように -ly がつく語が多い。

しかし、 すべての副詞に -ly がつくわけではない。

She runs fast.
彼女は速く走ります。

I got up early today.
私は今日早く起きました。

fastearly のように、 形を見ただけでは判断しにくい語もある。 そのため、 語尾だけで決めるのではなく、 文の中で何を説明しているかを見ることが大切である。

good は名詞を、well は動作を説明する

ここで、 最初の二つの文に戻ろう。

He is a good tennis player.
彼は上手なテニス選手です。

He plays tennis well.
彼は上手にテニスをします。

どちらも、 彼のテニスの上手さを述べている。 しかし、 英語では何を説明するかによって、 使う語が変わる。

a good tennis player
player という名詞を説明する。
→ good は形容詞

plays tennis well
plays という動作を説明する。
→ well は副詞

同じ違いは、 次のような文でも見ることができる。

My sister is a careful driver.
私の姉(妹)は注意深い運転手です。

My sister drives carefully.
私の姉(妹)は注意深く運転します。

一つ目の文では、 carefuldriver という名詞を説明している。

二つ目の文では、 carefullydrives という動作を説明している。

a careful driver
→ どんな運転手か

drives carefully
→ どのように運転するか

ただし、 形容詞と副詞がいつも careful / carefully のように見た目ではっきり区別できるとは限らない。

She is a fast runner.
彼女は速い走者です。

She runs fast.
彼女は速く走ります。

この場合、 fast は、 一つ目の文では runner を説明する形容詞、 二つ目の文では runs を説明する副詞として働いている。

だから、 「形がどう変わったか」だけでなく、 「何を説明している語なのか」を見る必要がある。

形容詞と副詞を見分けるには、説明される相手を見る

形容詞と副詞を使い分けるときは、 日本語の訳だけで考えると迷いやすい。

たとえば、 「美しい」「美しく」、 「速い」「速く」、 「上手な」「上手に」は、 日本語では語尾の違いで見分けやすいこともある。

しかし、 英語では、 その語が文の中で何を説明しているのかを確認する方が確実である。

This is a beautiful flower.
→ flower という名詞を説明する。
→ beautiful は形容詞。

She sings beautifully.
→ sings という動作を説明する。
→ beautifully は副詞。

This flower is beautiful.
→ this flower の性質を説明する。
→ beautiful は形容詞。

This flower is very beautiful.
→ beautiful の程度を説明する。
→ very は副詞。

また、 名詞を説明する形容詞は、 多くの場合、名詞の前に置かれるが、 somethinganything のような -thing で終わる語を説明するときは、 後ろに置く。

I want something cold.
私は何か冷たいものがほしいです。

Do you have anything interesting?
何かおもしろいものを持っていますか。

この coldinteresting も、 何かの動作を説明しているのではなく、 somethinganything が どんなものかを説明している。 したがって、形容詞である。

形容詞と副詞を整理すると、 次のようになる。

形容詞
人やものの性質・状態を説明する。
例:a good player / This book is interesting. / something cold

副詞
動作の様子や、形容詞などの程度を説明する。
例:play well / run fast / very interesting

He is a good tennis player.He plays tennis well. は、 伝えている内容は近くても、 どこに説明を加えているかが違う。

He is a good tennis player.
→ 「どんな選手か」を説明する。

He plays tennis well.
→ 「どのようにプレーするか」を説明する。

この違いが分かると、 英作文で goodwell を選びやすくなるだけでなく、 次に扱う比較表現でも、 人やものの性質を比べているのか、 動作のしかたを比べているのかが見えやすくなる。

次は、 Tom is older than John.I get up earlier than my mother. のように、 形容詞・副詞を使って二つのものを比べる 比較級の文を見ていこう。

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