英語の文を読むとき、 単語の意味が分かっていても、 「なぜこの語順になるのか」が見えにくいことがある。
たとえば、 次の三つの文を比べてみよう。
She dances in the park.
彼女は公園で踊ります。
You look happy.
あなたはうれしそうに見えます。
She likes music.
彼女は音楽が好きです。
どの文にも、 「だれが・何が」にあたる語と、 その人や物について述べる動詞がある。
しかし、 動詞の後ろに続いているものの役割は、 三つの文で同じではない。
She dances in the park.
→ 公園で、という場所を付け加えている
You look happy.
→ you がどのように見えるかを説明している
She likes music.
→ 何を好きなのかという対象を示している
英語では、 文の中心となる骨格を、 主語・動詞・補語・目的語 という役割から整理する。
そして、 その骨格の型を 文型 と呼ぶ。
今回は、 中学英語で学ぶ基本5文型の入口として、 第1文型・第2文型・第3文型 の違いを見ていこう。
文の骨格は S / V / O / C で整理できる
文型を考えるとき、 まず押さえておきたいのが、 次の四つの役割である。
S:主語(Subject)
→ だれが・何が
V:動詞(Verb)
→ どうする・どのような状態である
O:目的語(Object)
→ 動作や気持ちの向かう対象
C:補語(Complement)
→ 主語などが何であるか、どのような状態かを説明する語
たとえば、 次の文では、
She likes music.
彼女は音楽が好きです。
She が主語、 likes が動詞、 music が目的語である。
She / likes / music.
S / V / O
一方、 すべての語が文型の骨格に数えられるわけではない。
She dances in the park.
彼女は公園で踊ります。
この文の in the park は、 「どこで踊るのか」を付け加える語句である。
なくても、
She dances.
彼女は踊ります。
という文の骨格は成り立つ。
このように、 時・場所・方法などを付け加える語句は、 文を詳しくする大切な情報ではあるが、 基本文型の S / V / O / C には含めずに考える。
第1文型は S + V:主語と動詞で骨格が成り立つ
第1文型は、 S + V の形である。
Birds fly.
鳥は飛びます。
Birds / fly.
S / V
この文では、 「鳥が飛ぶ」という内容が、 主語と動詞だけで成り立っている。
もちろん、 実際の文では、 時や場所を加えることがある。
She danced in the park yesterday.
彼女は昨日、公園で踊りました。
この文には、 in the park と yesterday がある。
しかし、 文の中心は、
She / danced.
S / V
である。
場所や時を取り除いても、 「彼女は踊った」という骨格が残るからである。
My brother came to Tokyo last week.
私の兄(弟)は先週、東京に来ました。
My brother / came.
S / V
to Tokyo / last week
→ 場所や時を付け加える語句
第1文型では、 動詞の後ろに何も置けないという意味ではない。
動詞の後ろに場所や時を加えても、 文の骨格としては S + V で成り立っている、 ということである。
第2文型は S + V + C:補語が主語を説明する
第2文型は、 S + V + C の形である。
You look happy.
あなたはうれしそうに見えます。
You / look / happy.
S / V / C
この文の happy は、 「何を見るのか」という対象ではない。
You がどのように見えるのかを説明している。
You = happy
→ あなたが、うれしそうな状態に見える
このように、 主語について 「何であるか」「どのような状態か」を説明する語を、 補語 と呼ぶ。
be動詞の文も、 同じように主語を説明する。
Ken is a student.
健は生徒です。
Ken / is / a student.
S / V / C
Ken = a student
さらに、 become や get の後ろにも、 主語の変化した状態を説明する語が続くことがある。
My sister became a doctor.
私の姉は医者になりました。
My sister / became / a doctor.
S / V / C
It got dark.
暗くなりました。
It / got / dark.
S / V / C
第2文型を見るときは、 動詞の後ろの語が 主語を説明しているか を考えるとよい。
第3文型は S + V + O:目的語が動詞の対象になる
第3文型は、 S + V + O の形である。
She likes music.
彼女は音楽が好きです。
She / likes / music.
S / V / O
この文の music は、 She を説明する語ではない。
彼女が好きな 対象 を表している。
She = music
→ 成り立たない
She likes music.
→ music は likes の対象
同じように、 次の文でも、 動詞の後ろの語は動作の対象である。
I study English every day.
私は毎日英語を勉強します。
I / study / English.
S / V / O
We visited Kyoto last spring.
私たちは去年の春、京都を訪れました。
We / visited / Kyoto.
S / V / O
every day や last spring は、 時を付け加える語句であり、 骨格は S + V + O である。
第2文型と第3文型は、 見た目だけでは、 どちらも「主語+動詞+もう一語」のように見える。
しかし、 後ろの語の働きは異なる。
You look happy.
→ happy は You の状態を説明する補語(C)
→ You = happy
She likes music.
→ music は likes の対象である目的語(O)
→ She = music ではない
つまり、 C は主語を説明し、O は動詞の対象になる という違いを押さえることが大切である。
文型を見ると、動詞が何を必要とするかが分かる
文型は、 英文に無理に記号を振るためのものではない。
その動詞を使ったとき、 後ろにどのような情報が必要になるのかを、 見通しよく整理するためのものである。
She dances.
→ dance は、主語と動詞で骨格が成り立つ
→ 第1文型:S + V
You look happy.
→ look の後ろに、主語がどう見えるかを説明する語が続く
→ 第2文型:S + V + C
She likes music.
→ like の後ろに、好きな対象が続く
→ 第3文型:S + V + O
英文を読んだときは、 まず場所や時などの詳しい情報を少し脇に置き、 文の中心だけを取り出してみるとよい。
My brother studied English in his room last night.
↓
My brother / studied / English.
S / V / O
in his room / last night
→ 場所と時を付け加える語句
骨格が見えると、 長い文になっても、 まず「だれが、何をどうしたのか」をつかみやすくなる。
まとめると、
第1文型:S + V
主語と動詞で骨格が成り立つ。
She dances.
第2文型:S + V + C
補語が主語の内容や状態を説明する。
You look happy.
第3文型:S + V + O
目的語が動詞の対象を表す。
She likes music.
時・場所・方法などを表す語句は、 文を詳しくするが、 基本文型の骨格には含めずに考える。
次は、 My father gave me a book. のように、 動詞の後ろに 「人」と「もの」の二つが続く文を見ていこう。