塾長ノート

動名詞の受動態とは?being+過去分詞の意味と使い方

「〜されること」をbeing+過去分詞で表す

次の文を見てみよう。

I don't like being treated like a child.
私は子どものように扱われるのが好きではありません。

この文の being treated は、 「扱うこと」ではなく 「扱われること」 を表している。 動名詞の中で受け身を作る being+過去分詞 の形である。

また、この文には like が二度出てくる。 最初のlikeは「好む」という動詞で、 後ろの like a child は「子どものように」という意味の前置詞句である。 形は同じでも働きは違う。

この記事では、 動名詞の受動態を、 普通の動名詞・不定詞の受動態・完了形の動名詞と比べながら整理する。

being+過去分詞は「〜されること」

動名詞の基本形は doing で、 「〜すること」という名詞のまとまりを作る。 その動作を受ける側を表したいときは、 being done の形にする。

being treated では、 beingが動名詞の -ing形 にあたり、 treatedが受け身を表す過去分詞である。 まとまり全体で 「扱われること」 という名詞の働きをする。

中心例文では、 I が主語、 don't like が述語動詞、 being treated like a child がlikeの目的語である。 treatedだけでは動名詞にならないため、 この位置で「扱われること」を表すにはbeingが必要になる。

なお、 being treatedはここでは動名詞の受動態であり、 「扱われている最中だ」という受動進行形を作っているわけではない。 文中で名詞として働いていることが判断の手がかりになる。

能動の動名詞と受動の動名詞

普通の動名詞と動名詞の受動態は、 動作の向きが違う。

Treating other people kindly is important.
ほかの人を親切に扱うことは大切です。
Being treated kindly is important.
親切に扱われることは大切です。

treatingは、 その動作を する側 に目を向けた形である。 being treatedは、 その動作を 受ける側 に目を向けた形である。

日本語の「〜すること」「〜されること」だけを覚えるのではなく、 話題になっている人やものが動作をする側か、 受ける側かを確認すると見分けやすい。

動詞や前置詞の後ろでも使われる

動名詞の受動態は、 動詞の目的語にも、 前置詞の後ろにも置くことができる。

She enjoys being praised.
彼女は褒められることを楽しんでいます。

being praisedは、 enjoysの目的語である。 「何を楽しんでいるのか」にあたる名詞のまとまりになっている。

He left without being noticed.
彼は気づかれずに立ち去りました。
She is afraid of being misunderstood.
彼女は誤解されることを恐れています。

withoutやofは前置詞なので、 その後ろには名詞相当の形が必要である。 受け身の意味が加わっても、 being noticedやbeing misunderstoodというまとまり全体は 動名詞として働いている。

to be treatedとの違い

受け身を表す準動詞には、 to be+過去分詞 もある。 こちらは不定詞の受動態である。

I want to be treated fairly.
私は公平に扱われたいです。
I don't like being treated unfairly.
私は不公平に扱われるのが好きではありません。

to be treatedもbeing treatedも、 動作を受ける側を表す点は共通している。 ただし、 前の動詞や表現が不定詞と動名詞のどちらを取るかによって形が変わる。

wantの後ろでは通常to不定詞を使う。 一方、 前置詞の後ろでは動名詞を使う。 likeは動名詞と不定詞の両方を取ることがあるため、 「likeの後ろは必ず動名詞」と決めつけてはいけない。 中心例文では、 扱われる経験をひとまとまりの内容としてbeing treatedで表している。

having been treatedとの違い

being+過去分詞 は受け身であることを示す。 それに対して、 having been+過去分詞 は、 受け身に加えて、 その出来事が主節の時点より前であることを強調する。

She was proud of having been chosen for the team.
彼女はそのチームに選ばれたことを誇りに思っていました。

havingは完了形の動名詞、 beenはbeの過去分詞、 chosenはchooseの過去分詞である。 つまりhaving been chosenは、 完了受動 を組み合わせた形である。 単なる過去形ではない。

完了動名詞を扱う前の記事では、 動作の時間関係を詳しく見る。 この記事では、 being treatedとの違いを見分けるために必要な範囲だけ確認している。

動名詞の受動態の見分け方

長い形でも、 次の順に確認すれば整理できる。

  1. まとまり全体が、主語・目的語・前置詞の目的語など、名詞として働いているかを見る。
  2. 話題の人やものが、動作をする側か受ける側かを確認する。
  3. 受ける側なら、being+過去分詞になっているかを見る。
  4. 主節より前の出来事を強調するなら、having been+過去分詞かを確認する。
  5. 前の語が不定詞を取るなら、to be+過去分詞ではないかを確認する。

例えば、 being praised は「褒められること」なので動名詞の受動態である。 to be praised は不定詞の受動態、 having been praised は完了と受動を組み合わせた動名詞である。

形の一部だけで判断せず、 まとまりが文中で何として働くかと、 動作がどちらへ向かうかを一緒に見ることが大切である。

まとめ

  • doingは「〜すること」を表す。
  • being doneは「〜されること」を表す動名詞の受動態である。
  • to be doneは不定詞の受動態である。
  • having been doneは完了と受動を組み合わせた動名詞である。
  • 形だけでなく、名詞としての働きと動作の向きを確認する。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、動名詞を「-ing形」とだけ覚えるのではなく、 文の中で何を名詞として扱っているのかを確認しながら整理します。 being treated のような形も、動名詞と受け身を組み合わせたものとして見ると、 形の理由が分かりやすくなります。

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