日本語では、何かを決めることを、
決断をする
と言う。
そのため、英語でもつい、
do a decision
と言いたくなる。
しかし、自然な英語ではふつう、
make a decision
と言う。
これは、日本語の「する」をそのまま do にしてしまうと起こりやすい間違いである。
この記事では、make a decision を入口に、 英語を自然なチャンク・コロケーションで覚える考え方を整理する。
基本は make a decision
まず、基本形は次の通りである。
make a decision
決断する、決定する
たとえば、
I made a decision.
私は決断した。
We need to make a decision soon.
私たちはすぐに決断する必要がある。
It was difficult to make a decision.
決断するのは難しかった。
のように使う。
日本語では「決断をする」と言うが、英語では do ではなく make と結びつく。
決断をする → make a decision
まずはこのかたまりで覚えるのがよい。
do は「作り出す」より「行う」に近い
do は、基本的に「行う」「実行する」という方向の動詞である。
do homework
宿題をする
do the dishes
皿洗いをする
do exercise
運動をする
do は、すでにある作業や行為を実行する感じが強い。
一方、decision は「これからどうするかを決めた結果」である。
つまり、decision は単なる作業というより、
考えた末に作り出されるもの
と見ることができる。
そのため、英語では do よりも make と結びつきやすい。
make は「作る」だけではない
make は、最初に「作る」と覚えることが多い。
make a cake
ケーキを作る
もちろん、この意味は基本である。
ただし、make は物を作る場合だけでなく、 状態・結果・判断などを「作り出す」ときにも使われる。
make a decision
決断する
make a choice
選択する
make a plan
計画を立てる
make a promise
約束する
これらは、どれも手で物を作っているわけではない。
しかし、頭の中で考えたり、話し合ったりして、 何かを「形にする」感じがある。
decision もその一つである。
いろいろ考えた結果として、ひとつの決定を作る。
そのため、make a decision が自然になる。
decision は「作られるもの」と考える
decision は、日本語では「決断」「決定」と訳される。
ただ、英語の感覚としては、
何も決まっていない状態
↓
考える・比べる・迷う
↓
ひとつの決定ができる
という流れを考えると分かりやすい。
この「決定ができる」「決定を形にする」感じがあるため、 make と相性がよい。
make a decision
は、単に「決断をする」と訳すだけでなく、
決定を作り出す
と考えると、make を使う理由が見えやすくなる。
decide との違い
make a decision と近い表現に、decide がある。
decide
決める、決断する
たとえば、
I decided to study abroad.
私は留学することに決めた。
のように使う。
make a decision と decide は、かなり近い意味で使えることがある。
I made a decision to study abroad.
I decided to study abroad.
どちらも「留学することに決めた」という意味になる。
ただし、make a decision の方が、「決断」という名詞を使うぶん、 決める行為そのものを少し重く、はっきり取り出している感じがある。
日常的には decide を使えばすっきり言える場面も多い。
それでも、英作文では make a decision というチャンクを知っていると表現の幅が広がる。
日本語の「する」に注意する
日本語には「〜する」という表現が非常に多い。
決断する
選択する
約束する
予約する
間違いをする
そのため、英語でも全部 do にしたくなる。
しかし、英語では名詞によって結びつく動詞が違う。
make a decision
make a choice
make a promise
make a reservation
make a mistake
これらは、どれも日本語では「〜する」と言える。
しかし、英語では do ではなく make を使う。
日本語の「する」はかなり広い。
だから、それを英語の do に機械的に置き換えると、不自然な英語になりやすい。
コロケーションとして覚える
make a decision は、単語を一つずつ考えるより、 かたまりで覚えた方がよい表現である。
make a decision
make a choice
make a plan
make a promise
make a mistake
このような単語同士の自然な結びつきを コロケーション という。
decision という単語の意味を知っていても、 make a decision という形を知らなければ、自然な英語として使いにくい。
英語では、
単語の意味
文法のルール
自然な単語の組み合わせ
の3つがそろって、ようやく使える表現になる。
make a decision は、そのことを分かりやすく見せてくれる表現である。
入試・英作文での注意
英作文では、次のような日本語が出たときに注意したい。
私たちは重要な決断をしなければならない。
これを英語にするとき、
We have to do an important decision.
と書いてしまうと不自然である。
自然には、
We have to make an important decision.
である。
または、decide を使って、
We have to decide something important.
のように言うこともできる。
ただし、「決断をする」という名詞表現を使うなら、 make a decision を選ぶ。
一緒に覚えたい表現
make a decision と一緒に、次の表現も覚えておくと使いやすい。
make an important decision
重要な決断をする
make a difficult decision
難しい決断をする
make the right decision
正しい決断をする
make a quick decision
素早く決断する
decision の前には、important / difficult / right / quick などの形容詞を置くことができる。
こうした形までまとめて覚えておくと、英作文で使いやすい。
特に、
make an important decision
make a difficult decision
は、受験英作文でもかなり使いやすいチャンクである。
まとめ
日本語では「決断をする」と言うため、英語でも do a decision と言いたくなる。
しかし、自然な英語ではふつう、
make a decision
と言う。
do は「作業や行為を行う」感じが強い。
一方、make は「何かを作り出す」「形にする」感じがある。
decision は、考えたり迷ったりした結果として作られるものなので、 make と結びつきやすい。
また、次の表現も一緒に覚えておくとよい。
make a choice
make a plan
make a promise
make a mistake
日本語の「〜する」をすべて do にするのではなく、 英語ではどの動詞と結びつくのかを、かたまりで覚えることが大切である。
make a decision は、「単語を知っている」から「英語として使える」へ進むための、 とても大事なコロケーションである。