塾長ノート

some と any は何が違うのか――いくつかのものを表す英語

あるものが存在すると述べるか、存在をたずねたり否定したりするか

前の記事では、 a dogdogs を比べながら、 一つの数えられるものと、 複数のものを英語でどう言い分けるかを見た。

I have a dog.
私は犬を一匹飼っています。
I have two dogs.
私は犬を二匹飼っています。

では、 数をはっきり二匹、三匹と言わずに、

私は何匹か犬を飼っています。

と言いたいときは、 どう表せばよいのだろうか。

英語では、 some を使って、

I have some dogs.
私は何匹か犬を飼っています。

と言うことができる。

ところが、 否定文や疑問文になると、 中1英語では some ではなく any を使う形を学ぶ。

I don't have any dogs.
私は犬を一匹も飼っていません。
Do you have any dogs?
あなたは犬を飼っていますか。

なぜ、 肯定文では some が使われ、 否定文や疑問文では any が使われるのだろうか。

まずは、 二つを単なる暗記の組み合わせにせず、 どんな場面で使われているのかを見ていこう。

some は「いくつかある」と述べるときに使う

some は、 数えられる名詞の複数形の前に置いて、 「いくつかの〜」「何人かの〜」という意味を表すことができる。

some books
何冊かの本
some apples
いくつかのりんご
some students
何人かの生徒

文の中では、 次のように使う。

I have some books.
私は何冊か本を持っています。
She has some apples.
彼女はいくつかりんごを持っています。
There are some students in the library.
図書館に何人か生徒がいます。

今の段階では、 some は、 話し手が 「いくつかある」「ある程度存在する」と述べている文で使われやすい、 と考えるとよい。

I have some books.
→ 本が何冊かあると述べている
I see some dogs in the park.
→ 公園に犬が何匹かいると述べている

数を正確に言う必要があるときには、

I have three books.
私は本を三冊持っています。

のように、 three などの数を使う。

一方、 数をはっきり言う必要はないが、 一つではなく複数のものがあると述べたいときには、

I have some books.

のように some を使える。

また、 some は、 数えられる名詞の複数形だけに使う語ではない。

some water
いくらかの水
some milk
いくらかの牛乳

watermilk は、 ふつう一つ、二つと数える名詞としては扱わない。

そのようなものについても、 「ある量の〜」を表すときに some を使える。

I want some water.
私は水がほしいです。

中1の最初では、 まず some bookssome apples を中心に学べばよい。

ただ、 some は 「複数形に付ける語」だけではなく、 いくつかのものや一定量のものの存在を表せる語であることは、 覚えておきたい。

否定文では any を使って「一つもない」を表す

次に、 肯定文を否定文にしてみよう。

I have some books.
私は何冊か本を持っています。

この文を 「私は本を持っていません」 という否定文にすると、 中1英語では次の形を学ぶ。

I don't have any books.
私は本を一冊も持っていません。

don't は、 一般動詞 have の文を否定するための語であった。

そして、 否定文の中で any books とすることで、 「本が何冊かある」という内容を否定し、 「一冊もない」という読み方になる。

I have some books.
→ 本が何冊かある
I don't have any books.
→ 本は一冊もない

同じように、

I have some apples.
私はいくつかりんごを持っています。
I don't have any apples.
私はりんごを一つも持っていません。

と言える。

数えられないものについても、 否定文では any を使うことができる。

I have some water.
私は水をいくらか持っています。
I don't have any water.
私は水をまったく持っていません。

ここで、 日本語訳に注意したい。

any を、 否定文で必ず 「いくつかの」と訳すわけではない。

I don't have any books.
× 私はいくつかの本を持っていません。
○ 私は本を一冊も持っていません。

not ... any の組み合わせによって、 「一つも〜ない」「少しも〜ない」という意味になると理解するとよい。

don't have any books
→ 本を一冊も持っていない
don't have any water
→ 水を少しも持っていない

基本の形としては、

肯定文:some
I have some books.
否定文:not ... any
I don't have any books.

と並べて覚えておくとよい。

疑問文では any を使って「何かあるか」をたずねる

次は、 相手に質問するときである。

あなたは本を持っていますか。

一般動詞 have の文を質問にするので、 文の先頭には Do を置く。

そして、 本があるかどうかをたずねるときには、 中1英語では any を使って、

Do you have any books?
あなたは本を持っていますか。

と表す。

この質問は、 相手が本を持っているかどうかを、 まだ決めずにたずねている。

Do you have any books?
→ 本が何かありますか。

同じように、

Do you have any brothers?
あなたには兄弟がいますか。
Do you have any questions?
何か質問はありますか。
Do you want any water?
水はほしいですか。

のような文を作ることができる。

質問への答えでは、 実際にあるなら some を使い、 ないなら any を含む否定文で答えることができる。

Do you have any books?
Yes, I do. I have some books.
はい、持っています。何冊か本を持っています。
Do you have any books?
No, I don't. I don't have any books.
いいえ、持っていません。本を一冊も持っていません。

ここまでの基本を整理すると、

I have some books.
何冊か本を持っていると述べる
I don't have any books.
本を一冊も持っていないと述べる
Do you have any books?
本を持っているかどうかたずねる

となる。

まずは、 some は肯定文、 any は否定文・疑問文で使うことが多い、 という基本を身につければよい。

基本ルールの先にも、some と any の使い方は広がる

中1英語の最初の段階では、 次の整理がとても役に立つ。

肯定文では some
I have some books.
否定文では any
I don't have any books.
疑問文では any
Do you have any books?

ただし、 これは 最初に使えるようにするための基本的な整理 であって、 英語のすべての文が例外なくこの形になる、 という意味ではない。

たとえば、 相手に何かを勧めるときには、 疑問文でも some が使われることがある。

Would you like some juice?
ジュースはいかがですか。

この文では、 単にジュースがあるか分からず質問しているというより、 ジュースを出すつもりで相手に勧めている。

また、 any は、 後で 「どれでも」「どんな〜でも」 という意味で肯定文に使われることもある。

Any student can join.
どの生徒でも参加できます。

これらを今すぐ使いこなす必要はない。

ただ、

some は肯定文だけ、any は疑問文・否定文だけ

と、英語全体の絶対的な決まりとして覚えてしまうと、 後で新しい用法が出てきたときに困ってしまう。

今の段階では、 次のように整理しておくのがよい。

まず使えるようにしたい基本
→ 肯定文では some、否定文・疑問文では any
学習が進んだら見る広がり
→ 勧める疑問文の some、どれでもという意味の any

まとめると、

some は、いくつかのものや一定量のものがあると述べるときに使う。
I have some books. / I want some water.
any は、否定文で「一つもない」「少しもない」を表したり、
疑問文で何かあるかをたずねたりするときに使う。
I don't have any books. / Do you have any books?
some / any は、複数形の名詞だけでなく、
water や milk のような語にも使える。

a bookbookssome booksany books

英語では、 名詞の前に置く語や名詞の形を変えることで、 一つのものなのか、 いくつかあるのか、 あるかどうかをたずねているのか、 一つもないのかを表し分ける。

名詞をただ覚えるのではなく、 文の中でどのように登場させるかを見ることが、 英語を正確に使うための土台になる。

次は、 ものの数を具体的にたずねる How many ...? の形へ進むこともできる。

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