前の記事では、 相手に何かをするよう求める 命令文 を見た。
Open the door.
ドアを開けてください。
Read this book.
この本を読んでください。
命令文では、 指示を受ける相手が you だと分かっているため、 ふつう主語を書かずに、 動詞の原形から文を始める。
では、 次の文はどうだろうか。
Let's play tennis.
テニスをしましょう。
この文にも、 play という動詞の原形が使われている。
しかし、 Play tennis. と Let's play tennis. は、 同じ意味ではない。
Play tennis.
テニスをしなさい。/テニスをして。
Let's play tennis.
テニスをしましょう。
Play tennis. は、 相手にテニスをするよう求める文である。
一方、 Let's play tennis. は、 話し手自身も含めて、 相手に 「一緒にテニスをしよう」と提案する文である。
今回は、 命令文と比べながら、 Let's ... がどのような文なのかを見ていこう。
Let's ... は「一緒に〜しよう」と提案する
Let's は、 Let us を短くした形である。
中1英語では、 まず Let's + 動詞の原形 で、 「一緒に〜しましょう」と相手を誘う形として覚えるとよい。
Let's play soccer.
サッカーをしましょう。
Let's study English.
英語を勉強しましょう。
Let's watch this movie.
この映画を見ましょう。
Let's go to the park.
公園へ行きましょう。
どの文にも、 話し手と聞き手が一緒に行う、 という感覚がある。
たとえば、 友達に向かって、
Let's play soccer.
と言うなら、 「あなたがサッカーをしなさい」と命じているのではない。
話し手自身も一緒にサッカーをするつもりで、 相手を誘っている。
この点で、 命令文とは大きく異なる。
Play soccer.
→ 相手にサッカーをするよう求める
Let's play soccer.
→ 自分も含めて、一緒にサッカーをしようと提案する
日本語でも、
勉強して。
勉強しましょう。
では、 相手への働きかけ方が異なる。
英語でも、 動詞の前に Let's があるかどうかで、 文の役割が変わるのである。
Let's の後ろには、動詞の原形を置く
Let's ... の形を作るときは、 Let's の後ろに動詞の原形を置く。
Let's play tennis.
テニスをしましょう。
Let's go home.
家に帰りましょう。
Let's use this computer.
このコンピューターを使いましょう。
主語として he や she が出てきた三単現では、 一般動詞に -s が付くことがあった。
He plays tennis.
彼はテニスをします。
しかし、 Let's の後ろでは、 plays ではなく play を使う。
Let's play tennis.
○
Let's plays tennis.
×
また、 to を入れて、
Let's to play tennis.
ともしない。
基本の形は、
Let's + 動詞の原形
である。
これは、 これまでに学んだ can の形とも似ている。
I can play tennis.
私はテニスができます。
Let's play tennis.
テニスをしましょう。
どちらも後ろに play という原形が続く。
ただし、 意味は異なる。
can play
→ することができる
Let's play
→ 一緒にしようと提案する
動詞が原形であることだけでなく、 その前に置かれている語が何を表しているのかまで見ることが大切である。
Let's be ... で「一緒にその状態でいよう」と言える
命令文では、 一般動詞だけでなく、 be動詞の原形 Be を使う文もあった。
Be quiet.
静かにしてください。
Be careful.
気をつけてください。
Let's ... でも、 後ろに be を置くことができる。
Let's be quiet.
静かにしましょう。
Let's be careful.
気をつけましょう。
Let's be kind to others.
他の人に親切にしましょう。
ここでも、 命令文との違いは、 誰に向けた文なのかである。
Be quiet.
→ 相手に静かにするよう求める
Let's be quiet.
→ 話し手も含めて、静かにしようと提案する
教室で先生が生徒に Be quiet. と言えば、 生徒に静かにするよう求めている。
一方、 図書館に入った友達どうしで Let's be quiet. と言えば、 「私たちも静かにしよう」という提案になる。
Let's の後ろでは、 be動詞も am / is / are ではなく、 原形の be を使う。
Let's be careful.
○
Let's are careful.
×
一般動詞でもbe動詞でも、 Let's の後ろには動詞の原形を置くのである。
「〜するのはやめよう」は Let's not ... で表す
Let's ... は、 一緒に何かをしようと誘う形である。
では、 一緒に何かをしないようにしよう、 と言いたいときはどうするだろうか。
この場合は、 Let's の後ろに not を置いて、
Let's not run here.
ここでは走らないようにしましょう。
Let's not use this computer.
このコンピューターは使わないようにしましょう。
Let's not be late.
遅れないようにしましょう。
と表す。
前の記事で見た否定の命令文と比べると、 違いが分かりやすい。
Don't run here.
ここで走らないでください。
Let's not run here.
ここでは走らないようにしましょう。
Don't run here. は、 相手に走らないよう求める文である。
Let's not run here. は、 話し手自身も含めて、 「ここでは走らないようにしよう」と提案する文である。
同じように、
Don't be noisy.
騒がしくしないでください。
Let's not be noisy.
騒がしくしないようにしましょう。
では、 相手への禁止なのか、 自分たちへの提案なのかが異なる。
まとめると、
Play tennis.
→ 相手にテニスをするよう求める
Let's play tennis.
→ 一緒にテニスをしようと提案する
Don't run here.
→ 相手に走らないよう求める
Let's not run here.
→ 一緒に走らないようにしようと提案する
Let's ... は、 相手を一方的に動かすための文ではない。
話し手自身も含めて、 一緒に行うこと、 あるいは一緒に避けることを提案する文である。
そして、 形の上では、
Let's + 動詞の原形
Let's play tennis. / Let's be quiet.
Let's not + 動詞の原形
Let's not run. / Let's not be late.
と整理できる。
Open the door. と Let's open the door. は、 どちらも open という原形を使う。
しかし、 前者は相手への指示であり、 後者は話し手を含む提案である。
英文の形を覚えるときは、 語順だけでなく、 誰が行うこととして話しているのか を見ると、 文の違いがよりはっきり理解できる。
次は、 ここまで学んだ現在の文から少し進み、 I am playing tennis. のように、 「今しているところ」を表す現在進行形へ進むことができる。