塾長ノート

It may rain tomorrow. の may は何を表しているのか

起こる可能性を、助動詞 may で示す

前回は、 may が許可を表す場合を見た。

You may use my pen.
あなたは私のペンを使ってもよいです。

この文では、 話し手が相手に、 ペンを使うことを認めている。

ところが、 may は、 次のような文にも使われる。

It may rain tomorrow.
明日は雨が降るかもしれません。

この文では、 誰かが雨に 「降ってもよい」 と許可を与えているわけではない。

明日、 雨が降るという出来事が起こる 可能性 を述べている。

このように、 may には、 「〜してもよい」 という許可の意味だけでなく、 「〜かもしれない」 という可能性の意味もある。

今回は、 この可能性を表す may の使い方を整理していこう。

may は、起こるかもしれないことを表す

たとえば、 明日の天気について話しているとする。

It may rain tomorrow.
明日は雨が降るかもしれません。

この文が表しているのは、 「明日は必ず雨が降る」 という断定ではない。

雨が降る可能性はあるが、 降らない可能性も残っている。 そのようなときに、 may を使う。

She may come to the party.
彼女はパーティーに来るかもしれません。
Ken may play soccer tomorrow.
健は明日、サッカーをするかもしれません。
We may visit Kyoto next week.
私たちは来週、京都を訪れるかもしれません。

いずれも、 これから実際にそうなるかどうかは、 まだ決まっていない。

話し手は、 「そうなる可能性がある」 という見方を、 文の中に加えている。

ここで、 以前に扱った will の文と比べてみよう。

It will rain tomorrow.
明日は雨が降るでしょう。
It may rain tomorrow.
明日は雨が降るかもしれません。

どちらも、 明日の雨について述べている。

ただし、 will の文は、 話し手が雨が降ると見込んで述べている。

一方、 may の文は、 雨が降ることを一つの可能性として示し、 断定まではしていない。

will:これからそうなると述べる
may:そうなる可能性があると述べる

未来のことを表す文でも、 話し手がどの程度確かなこととして述べるのかによって、 選ぶ助動詞が変わるのである。

may の後ろには動詞の原形を置く

may は、 canwill と同じく、 助動詞である。

助動詞を使う文では、 助動詞の後ろに 動詞の原形 を置く。

may + 動詞の原形
→ 「〜するかもしれない」
It may rain tomorrow.
明日は雨が降るかもしれません。
She may come to school today.
彼女は今日、学校に来るかもしれません。
My brother may use this computer.
私の兄(弟)は、このコンピュータを使うかもしれません。

主語が shemy brother のような三人称単数であっても、 may の後ろの動詞に s はつけない。

She comes to school today.
彼女は今日、学校に来ます。

She may come to school today.
彼女は今日、学校に来るかもしれません。

may が入ると、 動詞は原形の come になる。

これは、 He plays に対して He can playHe will play では play になるのと同じ仕組みである。

また、 「〜である」「〜にいる」 という内容を表すときには、 be動詞の原形 be を使う。

She may be busy now.
彼女は今、忙しいかもしれません。
Tom may be in the library.
トムは図書館にいるかもしれません。

主語が sheTom であっても、 may is とはならない。

She is busy now.
→ She may be busy now.

Tom is in the library.
→ Tom may be in the library.

助動詞の後ろでは、 一般動詞もbe動詞も、 原形になる。 ここは、 助動詞を使った文に共通する大切なルールである。

may not は「〜しないかもしれない」を表す

可能性を表す may の文を否定するときは、 may の後ろに not を置く。

may not + 動詞の原形
→ 「〜しないかもしれない」
It may not rain tomorrow.
明日は雨が降らないかもしれません。
She may not come to the party.
彼女はパーティーに来ないかもしれません。
Ken may not be at home now.
健は今、家にいないかもしれません。

ここで注意したいのは、 may not は、 文の内容によって読み方が変わりうるという点である。

It may not rain tomorrow.
明日は雨が降らないかもしれません。
→ 雨が降らない可能性

You may not use this computer.
あなたはこのコンピュータを使ってはいけません。
→ 許可しない、禁止する表現

雨が降るかどうかや、 人が来るかどうかを述べているなら、 may not は 「〜しないかもしれない」 という可能性を表す。

一方、 誰かが相手の行動を認めるかどうかを述べる場面では、 may not は 「〜してはいけない」 という意味になることがある。

同じ形でも、 その文が 許可の話 なのか、 出来事の可能性の話 なのかを考えることで、 意味を判断できる。

may は未来のことだけに使う語ではない

It may rain tomorrow. のような例を見ると、 may は未来の文を作る語のように感じるかもしれない。

しかし、 may が表している中心的な意味は、 未来そのものではなく、 可能性 である。

そのため、 今のことについても使うことができる。

She may be busy now.
彼女は今、忙しいかもしれません。
My keys may be in my bag.
私の鍵はかばんの中にあるかもしれません。
He may know the answer.
彼は答えを知っているかもしれません。

これらは、 明日や来週のことではない。 今の状態や、 今知っているかどうかについて、 話し手が確かではないことを表している。

tomorrow があるから may を使うのではない。
「そうである可能性がある」と述べたいから may を使う。

まとめると、

may は、「〜かもしれない」と可能性を表すことができる。
It may rain tomorrow.

may の後ろには、動詞の原形を置く。
She may come to school today.

be動詞を続けるときも、原形の be を使う。
Tom may be in the library.

may not は、可能性の文では「〜しないかもしれない」を表す。
It may not rain tomorrow.

may は、未来だけでなく、今のことについての可能性も表せる。
She may be busy now.

助動詞は、 動作や状態そのものに加えて、 話し手がそれをどう見ているのかを表す語である。

can なら能力や許可、 will ならこれからのこと、 may なら許可や可能性を表せる。

次は、 I must study English. のように、 「〜しなければならない」 を表す助動詞 must を見ていこう。

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