塾長ノート

Shall I help you? と Shall we play tennis? は何が違うのか

私の申し出と、いっしょにする誘いを分ける

前回は、 Will you open the window?Could you open the window? のように、 相手に何かをしてもらいたいときの表現を見た。

Could you open the window?
あなたが、窓を開けていただけませんか。

この文で、 窓を開けるのは you、 つまり相手である。

では、 相手が重そうな荷物を持っているときに、 「私が手伝いましょうか」と申し出るなら、 どう言えばよいだろうか。

Shall I help you?
私が手伝いましょうか。

今度は、 行動するのが I、 つまり話し手自身である。

一方、 友達に 「いっしょにテニスをしませんか」 と誘いたいなら、

Shall we play tennis?
いっしょにテニスをしませんか。

と言える。 こちらでは、 行動するのが we、 つまり話し手と相手を含む 「私たち」になっている。

shall は助動詞の一つであり、 後ろには動詞の原形を置く。 中学英語ではまず、 Shall I ...?Shall we ...? という二つの形で、 申し出と誘いを表すものとして押さえるとよい。

Shall I ...? は、私がすることを申し出る

Shall I + 動詞の原形 ...? は、 「私が〜しましょうか」 という意味で、 話し手が自分の行動を申し出るときに使う。

Shall I open the window?
私が窓を開けましょうか。
Shall I carry your bag?
私があなたのかばんを運びましょうか。
Shall I call him?
私が彼に電話しましょうか。

たとえば、 部屋が暑そうなら、 話し手が窓を開けることを提案できる。

It is hot in this room.
Shall I open the window?
この部屋は暑いですね。私が窓を開けましょうか。

ここで大切なのは、 Shall I ...? は、 相手に何かをしてもらう依頼ではないということである。

Could you open the window?
→ 相手に、窓を開けてもらいたい。

Shall I open the window?
→ 私が、窓を開けようかと申し出る。

どちらも同じ場面で使えることがあるが、 誰が行動するのかは反対である。

Shall I ...? に対して、 相手がその申し出を受けるなら、 次のように答えられる。

Shall I open the window?
― Yes, please.
私が窓を開けましょうか。
― はい、お願いします。

必要がないと伝えるなら、

Shall I carry your bag?
― No, thank you.
私がかばんを運びましょうか。
― いいえ、結構です。

のように答えられる。

Shall we ...? は、いっしょにすることを提案する

Shall we + 動詞の原形 ...? は、 「いっしょに〜しましょうか」 「〜しませんか」 という意味で、 相手を誘ったり、 いっしょにする行動を提案したりするときに使う。

Shall we play tennis after school?
放課後、いっしょにテニスをしませんか。
Shall we go shopping next Sunday?
次の日曜日に、いっしょに買い物に行きませんか。
Shall we listen to this CD?
このCDをいっしょに聞きませんか。

we は「私たち」である。 そのため、 Shall we ...? では、 話し手だけでなく、 相手もいっしょに行動することになる。

Shall I carry your bag?
→ 私が運ぶ。

Shall we go to the park?
→ 私とあなたが、いっしょに行く。

誘いに賛成するときは、 Yes, let's. と答えることができる。

Shall we play tennis?
― Yes, let's.
テニスをしませんか。
― はい、そうしましょう。

誘いを断るときには、 No, let's not. という形も学習上は大切である。

Shall we go out now?
― No, let's not.
今、出かけませんか。
― いいえ、やめておきましょう。

実際の会話では、 断るときに理由をそえると、 より自然でやわらかい言い方になる。

Shall we play tennis this afternoon?
― I'm sorry, but I have other plans.
今日の午後、テニスをしませんか。
― ごめんなさい、ほかに予定があります。

Shall I ...? と Shall we ...? は、主語で見分ける

Shall I ...?Shall we ...? は、 どちらも shall + 動詞の原形 の形を使う。

Shall I open the window?
Shall we play tennis?

openplay が原形になっているのは、 shall が助動詞だからである。

したがって、 主語が変わっても、 動詞に s をつけたり、 過去形にしたりはしない。

Shall I help you?
Shall we help him?
→ どちらも help のまま。

しかし、 意味を決めるうえで重要なのは、 shall の後ろの動詞よりも、 その前にある Iwe の違いである。

Shall I ...?
→ 私がすることを申し出る。
→ 「私が〜しましょうか」

Shall we ...?
→ 私たちがいっしょにすることを提案する。
→ 「〜しませんか」「〜しましょうか」

たとえば、 次の日本語は似ているようで、 英語にすると主語が変わる。

私がこの箱を開けましょうか。
→ Shall I open this box?

いっしょにこの箱を開けましょうか。
→ Shall we open this box?

「誰が行動するのか」を考えれば、 Iwe を選びやすくなる。

Shall we ...? と Let's ... は、どちらも誘いを表せる

中1英語では、 Let's + 動詞の原形 ... を使って、 「〜しましょう」と誘う形を学んだ。

Let's play tennis.
テニスをしましょう。

Shall we ...? も、 いっしょにする行動を提案するため、 内容としては Let's ... にかなり近い。

Shall we play tennis?
テニスをしませんか。

Let's play tennis.
テニスをしましょう。

ただし、 文の姿には違いがある。

Let's ... は、 話し手が 「こうしよう」 と提案する言い方である。

それに対して、 Shall we ...? は疑問文の形になっており、 相手の意向をたずねながら 「いっしょにこうしませんか」 と持ちかける言い方である。

Let's go to the library.
→ 図書館へ行きましょう。

Shall we go to the library?
→ 図書館へ行きませんか。

中学英語ではまず、 この二つは ほぼ同じ内容を表せる形 として書きかえられるようにしておくとよい。

Let's go shopping.
= Shall we go shopping?
買い物に行きましょう。/買い物に行きませんか。

また、 shall には、 We shall ... のように未来や意志を表す用法もある。 ただし、 普段の未来の文では will が広く使われる。

中学英語の段階では、 まず Shall I ...?Shall we ...? を、 申し出と誘いを表す決まった形として使えるようになることが大切である。

まとめると、

Shall I + 動詞の原形 ...?
→ 私がすることを申し出る。
Shall I help you?
私が手伝いましょうか。

Shall we + 動詞の原形 ...?
→ 相手といっしょにすることを提案する。
Shall we play tennis?
テニスをしませんか。

Let's + 動詞の原形 ...
→ Shall we ...? と近い内容で、相手を誘う。
Let's play tennis.
テニスをしましょう。

shall を見たときに、 難しい未来表現として構える必要はない。

まずは、 I なら 「私がしましょうか」という申し出、 we なら 「いっしょにしませんか」という誘い、 と主語から整理するとよい。

次は、 Would you like some tea? のように、 飲み物や食べ物などを相手にすすめる表現を見ていこう。

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