前回は、 to + 動詞の原形 が、 「〜するために」と動作の目的を表せることを確認した。
I went to the library to study English.
私は英語を勉強するために図書館へ行きました。
この文の to study English は、 「何のために図書館へ行ったのか」を説明している。
では、 次の文の不定詞はどうだろうか。
I am happy to see you.
私はあなたに会えてうれしいです。
ここでも、 to see you という to + 動詞の原形 が使われている。
しかし、 「あなたに会うために、私はうれしい」 という目的を表しているわけではない。
この文で先に述べられているのは、 I am happy、 つまり 「私はうれしい」という感情である。
その後ろの to see you は、 「なぜうれしいのか」 を付け加えている。
I am happy.
私はうれしいです。
↓ なぜうれしい?
to see you
あなたに会えて
このように、 happy、 glad、 sad、 surprised などの感情を表す語の後ろで、 「何をしてその感情になったのか」を表す不定詞も、 副詞的用法の不定詞 である。
to see you は、happy という感情の理由を説明している
まず、 不定詞を加える前の文を見てみよう。
I am happy.
私はうれしいです。
この文だけでも、 話し手がうれしいと感じていることは伝わる。
ただし、 何が理由でうれしいのかは分からない。
そこで、 後ろに不定詞を加える。
I am happy to see you.
私はあなたに会えてうれしいです。
文の中身を分けると、 次のように捉えられる。
I am happy.
→ 私はうれしいです。
to see you
→ あなたに会えて
to see you は、happy になった理由を説明する。
日本語では、 「あなたに会えてうれしい」のように、 感情の理由を先に述べることが多い。
私はあなたに会えてうれしいです。
英語では、 まず I am happy と感情を述べ、 その後ろに to see you と理由を足す形になる。
I am happy to see you.
感情 + その感情の理由
同じ形は、 ほかの感情についても使うことができる。
I am glad to meet you.
私はあなたに会えてうれしいです。
I was surprised to hear the news.
私はその知らせを聞いて驚きました。
She was sad to leave her friends.
彼女は友達と別れることになって悲しみました。
どの文でも、 不定詞は、 先に述べられた感情について、 「何がその感情のきっかけになったのか」 を説明している。
to study English と形は同じでも、説明する相手が違う
目的を表す不定詞も、 感情の理由を表す不定詞も、 形は同じ to + 動詞の原形 である。
I went to the library to study English.
私は英語を勉強するために図書館へ行きました。
I am happy to see you.
私はあなたに会えてうれしいです。
どちらも副詞的用法だが、 説明している内容が異なる。
一つ目の文では、 不定詞は went to the library という動作について、 「何のために?」に答えている。
I went to the library to study English.
図書館へ行った。何のために?
→ 英語を勉強するために
→ 動作の目的
二つ目の文では、 不定詞は happy という感情について、 「なぜその気持ちなのか」に答えている。
I am happy to see you.
うれしい。なぜ?
→ あなたに会えて
→ 感情の原因・理由
さらに、 これまで扱った名詞的用法とも比べてみよう。
I want to see you.
私はあなたに会いたいです。
→ want の「何を?」に答える
→ 〜することを表す名詞的用法
I came here to see you.
私はあなたに会うためにここへ来ました。
→ came here の「何のために?」に答える
→ 目的を表す副詞的用法
I am happy to see you.
私はあなたに会えてうれしいです。
→ happy の「なぜ?」に答える
→ 感情の原因・理由を表す副詞的用法
三つの文には、 まったく同じ to see you が使われている。
それでも訳し方が変わるのは、 不定詞が文の中で 「何を説明しているのか」 が違うからである。
形だけを見て機械的に訳すのではなく、 前にある語とのつながりを見ることが、 不定詞を理解するうえで大切になる。
happy / glad / sad / surprised / sorry の後ろに置ける
感情の原因・理由を表す不定詞は、 感情を表す形容詞の後ろに置かれる。
まず、 「うれしい」を表す happy や glad と一緒に使う例を見てみよう。
I am happy to hear that.
私はそれを聞いてうれしいです。
I am glad to see you again.
私はまたあなたに会えてうれしいです。
happy も glad も、 基本的には「うれしい」という感情を表す。
中学英語では、 まず be happy to ... や be glad to ... を、 「〜してうれしい」の形として使えるようになることが大切である。
「悲しい」や「驚いた」も、 同じように表すことができる。
I am sad to hear that.
私はそれを聞いて悲しいです。
We were surprised to see the picture.
私たちはその写真を見て驚きました。
また、 sorry を使うと、 残念な気持ちや申し訳ない気持ちの理由を表せる。
I am sorry to hear that.
私はそれを聞いて残念に思います。
I am sorry to be late.
私は遅れて申し訳ありません。
この二つは、 日本語では 「残念に思う」 と 「申し訳なく思う」 のように訳し分けることがある。
ただし、 英語の形としてはどちらも、 sorry という気持ちの理由を to ... で加えている。
be happy to ...
→ 〜してうれしい
be glad to ...
→ 〜してうれしい
be sad to ...
→ 〜して悲しい
be surprised to ...
→ 〜して驚く
be sorry to ...
→ 〜して残念に思う/申し訳なく思う
ここでも、 to の後ろには動詞の原形を置く。
happy to see you
glad to meet you
surprised to hear the news
sorry to be late
文を作るときは、感情の後ろに理由を足す
自分で文を作るときは、 まず「どんな気持ちか」を文にする。
たとえば、 「私はその知らせを聞いて驚きました」 と言いたいとする。
まず、 感情の部分を作る。
I was surprised.
私は驚きました。
次に、 「何をして驚いたのか」に当たる部分を、 to + 動詞の原形 で作る。
to hear the news
その知らせを聞いて
そして、 感情の後ろに理由を加える。
I was surprised to hear the news.
私はその知らせを聞いて驚きました。
「私はまたあなたに会えてうれしいです」 なら、 次のように作れる。
I am happy.
+ to see you again
↓
I am happy to see you again.
時制によって変わるのは、 感情を述べる部分の am / was / were などであり、 不定詞の中の動詞は原形のままである。
I am happy to see you.
私はあなたに会えてうれしいです。
I was happy to see you yesterday.
私は昨日、あなたに会えてうれしかったです。
They were surprised to hear the news.
彼らはその知らせを聞いて驚きました。
まとめると、
感情を表す形容詞 + to + 動詞の原形 で、 「〜して…だ」と感情の原因・理由を表せる。
I am happy to see you.
目的を表す不定詞は、 動作について「何のために?」を説明する。
I went to the library to study English.
→ 英語を勉強するために
感情の原因を表す不定詞は、 感情について「なぜ?」を説明する。
I was surprised to hear the news.
→ その知らせを聞いて
時制や主語が変わっても、 不定詞の中の動詞は原形である。
I am glad to meet you.
We were glad to meet you.
不定詞を使えるようになると、 自分のしたことだけでなく、 「何のためにしたのか」や 「何をしてどんな気持ちになったのか」まで、 一つの文の中で説明できるようになる。
次は、 I have a lot of homework to do. のように、 名詞の後ろから「どんなものか」を説明する不定詞を整理していこう。