前回の記事では、 英語の文の骨格として、 第1文型から第3文型までを見た。
She dances.
彼女は踊ります。
You look happy.
あなたは幸せそうに見えます。
She likes music.
彼女は音楽が好きです。
それぞれ、 動詞の後ろに何が必要かが違っていた。
今回は、 動詞の後ろに 目的語が二つ並ぶ文 を見ていこう。
My father gave me a book.
私の父は私に本をくれました。
この文では、 gave の後ろに、 me と a book が続いている。
My father / gave / me / a book
私の父は / くれた / 私に / 本を
me は「だれに」にあたる語、 a book は「何を」にあたる語である。
このように、 動詞の後ろに 人 と もの の二つの目的語が並ぶ文を、 中学英語では 第4文型 として整理する。
第4文型は「人にものを〜する」形
第4文型の基本形は、 次のように表せる。
主語 + 動詞 + 人 + もの
S + V + O + O
たとえば、 次の文を見てみよう。
My father gave me a book.
私の父は私に本をくれました。
文の骨格を分けると、 次のようになる。
My father = S
gave = V
me = O(人)
a book = O(もの)
つまり、
My father / gave / me / a book
S / V / O / O
という形である。
ポイントは、 二つの目的語の順番である。
give + 人 + もの
人にものをあげる
日本語では 「私に本をくれた」と言うので、 英語でも me a book のように、 「人」→「もの」の順に並べると考えると分かりやすい。
同じ形は、 ほかの動詞でも使える。
Please show me your notebook.
私にあなたのノートを見せてください。
He told us the story.
彼は私たちにその話をしてくれました。
Ms. Brown teaches us English.
ブラウン先生は私たちに英語を教えています。
どれも、 動詞の後ろに 「人」と「もの・内容」が並んでいる。
show me your notebook
tell us the story
teach us English
ここでの me / us は「だれに」、 your notebook / the story / English は「何を」にあたる。
第3文型に書きかえると、to や for が出てくる
第4文型は、 多くの場合、 前置詞を使って第3文型の形に書きかえることができる。
My father gave me a book.
私の父は私に本をくれました。
これは、 次のようにも言える。
My father gave a book to me.
私の父は本を私にくれました。
第4文型では、 動詞の後ろに 人 + もの が続いていた。
gave me a book
gave + 人 + もの
第3文型に書きかえると、 まず「もの」を目的語として置き、 そのあとに to + 人 を置く。
gave a book to me
gave + もの + to + 人
つまり、 第4文型の 「人にものを〜する」は、 第3文型では 「ものを、人に向けて〜する」 という形になる。
to は、 相手の方へ向かって何かが移る感じを表す。
give this book to Ken
この本を健にあげる
send an e-mail to my friend
友だちにメールを送る
show the picture to her
彼女にその写真を見せる
一方で、 buy や make のような動詞では、 書きかえに for を使うことが多い。
My mother bought me a bag.
母は私にバッグを買ってくれました。
My mother bought a bag for me.
母は私のためにバッグを買ってくれました。
She made me a cake.
彼女は私にケーキを作ってくれました。
She made a cake for me.
彼女は私のためにケーキを作ってくれました。
to は「相手に届く」感じ、 for は「相手のためにする」感じと考えると、 まずは整理しやすい。
すべての動詞が第4文型を作れるわけではない
第4文型を学ぶと、 ついどんな動詞でも 「人 + もの」を置けるように感じるかもしれない。
しかし、 すべての動詞が第4文型を作れるわけではない。
たとえば、 give は第4文型を作りやすい。
I gave him a present.
私は彼にプレゼントをあげました。
show も同じように使える。
She showed me her pictures.
彼女は私に写真を見せてくれました。
tell も、 「人に内容を伝える」ので、 第4文型を作りやすい。
Please tell me your name.
私にあなたの名前を教えてください。
一方で、 日本語の「〜に」をそのまま英語に持ち込むと、 不自然になる場合がある。
I explained the rule to him.
私は彼にそのルールを説明しました。
この文は、 explained him the rule とは言わず、 基本的には explain + もの + to + 人 の形で考える。
つまり、 第4文型は 「日本語で『人にものを〜する』と言えれば何でも使える」 という単純なルールではない。
中学段階では、 まず次のような動詞から押さえるとよい。
give 人 もの
show 人 もの
tell 人 もの
send 人 もの
teach 人 もの
buy 人 もの
make 人 もの
ask 人 質問
特に、 give / show / tell / send / teach は to を使った書きかえ、 buy / make は for を使った書きかえと結びつけて覚えるとよい。
第4文型は「ものの移動」だけでなく、情報の移動も表す
第4文型というと、 本やプレゼントを渡す場面が思い浮かびやすい。
He gave me a book.
彼は私に本をくれました。
たしかに、 これは「もの」が人に移る文である。
ただし、 第4文型が表すのは、 目に見える物の移動だけではない。
He told me the news.
彼は私にその知らせを伝えました。
この文では、 物ではなく、 the news という情報が、 me に伝わっている。
Ms. Brown teaches us English.
ブラウン先生は私たちに英語を教えています。
ここでも、 英語という内容が、 us に向けて伝えられている。
第4文型は、 「人に何かが届く」形と見ると理解しやすい。
give me a book
私に本が届く
tell me the news
私に知らせが届く
teach us English
私たちに英語の内容が届く
ただし、 これはあくまで理解のための補助線である。 実際にどの動詞が第4文型を作れるかは、 動詞ごとの使い方もあわせて覚えていく必要がある。
まずは、 次の二つを押さえておけばよい。
第4文型:S + V + 人 + もの
My father gave me a book.
第3文型への書きかえ:S + V + もの + to / for + 人
My father gave a book to me.
動詞の後ろに二つの語句が並んだとき、 「どちらが人で、どちらがものか」 を見れば、 第4文型の骨格が見えてくる。
次は、 We call him Ken. のように、 目的語の後ろに補語が続く 第5文型 を見ていこう。