三人の年齢を比べて、 「トムは三人の中でいちばん年上です」と言いたいとき、 英語では次のように表す。
Tom is the oldest of the three.
トムは三人の中でいちばん年上です。
前回扱った older than は、 二人や二つのものを比べて、 「〜より年上の」「〜より古い」と表す形だった。
Tom is older than John.
トムはジョンより年上です。
それに対して、 the oldest は、 比べる範囲の中で 「いちばん年上の」「最も古い」と表す。
old
→ 年齢が上の、古い
older
→ より年齢が上の、より古い
the oldest
→ いちばん年齢が上の、最も古い
このように、 三人以上、三つ以上のものを比べて、 「その中でいちばん〜だ」と表す形を 最上級 と呼ぶ。
今回は、 -est を使って作る最上級の文を中心に、 the、 of、 in の働きまで整理していこう。
最上級は「その中でいちばん」を表す
まず、 比較級と最上級の違いを確認しよう。
二人を比べるなら、 比較級を使う。
Tom is older than John.
トムはジョンより年上です。
ここでは、 トムとジョンを比べて、 トムのほうが年上だと言っている。
では、 トム、ジョン、ケンの三人を比べ、 トムがいちばん年上だと言うなら、 比較級ではなく最上級を使う。
Tom is the oldest of the three.
トムは三人の中でいちばん年上です。
この文では、 トムが誰か一人より年上だと言うだけではなく、 三人という範囲全体を見て、 その中でいちばん年上だと述べている。
比較級
→ 二つを比べて、一方が「より〜だ」と表す
Tom is older than John.
最上級
→ 三つ以上の範囲で、一つが「いちばん〜だ」と表す
Tom is the oldest of the three.
年齢だけではない。 背の高さ、大きさ、速さなども、 同じように最上級で表せる。
Emi is the tallest in her class.
エミはクラスでいちばん背が高いです。
This is the largest box of the three.
これは三つの中でいちばん大きな箱です。
Ken runs the fastest in his family.
ケンは家族の中でいちばん速く走ります。
どの文でも、 ただ特徴を述べるのではなく、 比べる範囲の中で 「いちばん」であることを示している。
短い語の最上級は the + -est で作る
old、 tall、 large のような比較的短い形容詞では、 語の後ろに -est をつけて最上級を作る。
old → oldest
tall → tallest
long → longest
high → highest
そして、 文の中では、 最上級の前にふつう the を置く。
Tom is the oldest of the three.
Lake Biwa is the largest lake in Japan.
なぜ the がつくのだろうか。
the oldest は、 比べている範囲の中で 「いちばん年上のもの」を一つに絞って示している。 そのため、 「その中で特定される一つ」を示す the と結びつきやすい。
the oldest student
→ その範囲でいちばん年上の生徒
the tallest building
→ その範囲でいちばん高い建物
最上級の -est のつけ方には、 比較級の -er と同じような変化がある。
large → larger → largest
語尾が e なので、-st をつける
big → bigger → biggest
最後の子音字を重ねて -est をつける
happy → happier → happiest
y を i にかえて -est をつける
early → earlier → earliest
y を i にかえて -est をつける
また、 good や well は、 規則的に -est をつけるのではなく、 特別な形になる。
good / well → better → best
This is the best picture of the three.
これは三つの中でいちばんよい絵です。
まずは、 比較級を作るときに語の形が変わったものは、 最上級でも同じ点に注意すると考えるとよい。
of と in は、比べる範囲の示し方が違う
最上級の文では、 「何の中でいちばんか」を示す必要があることが多い。
Tom is the oldest of the three.
トムは三人の中でいちばん年上です。
Emi is the tallest in her class.
エミはクラスでいちばん背が高いです。
どちらも日本語では 「〜の中で」と訳せるが、 英語では of と in を使い分ける。
of は、 比べる相手が 「三人」「四つ」「全員」のように、 構成員の集まりとして示されるときに使う。
of the three
→ 三人の中で
of the five
→ 五つの中で
of all
→ すべての中で
This pencil is the shortest of the five.
この鉛筆は五本の中でいちばん短いです。
それに対して、 in は、 クラス、日本、家族、世界など、 比べる範囲を場所や集団として示すときに使う。
in my class
→ 私のクラスで
in Japan
→ 日本で
in the world
→ 世界で
Lake Biwa is the largest lake in Japan.
琵琶湖は日本でいちばん大きな湖です。
Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.
富士山は日本でいちばん高い山です。
したがって、 次のように整理できる。
of + 複数を表すまとまり
→ of the three / of all
in + 場所・範囲を表すまとまり
→ in my class / in Japan / in the world
「〜の中で」と日本語だけで覚えるのではなく、 後ろに置く語が、 数えられる集まりなのか、 場所や範囲なのかを見ると選びやすい。
形容詞だけでなく、副詞も最上級になる
最上級になるのは、 人やものの特徴を表す形容詞だけではない。
行動のしかたを表す副詞も、 「いちばん速く」「いちばん早く」のように 比べることができる。
Emi is the tallest in her class.
→ Emi の背の高さを説明する。
→ tallest は形容詞の最上級。
Ken runs the fastest in his family.
→ runs のしかたを説明する。
→ fastest は副詞の最上級。
I get up the earliest in my family.
私は家族の中でいちばん早く起きます。
early は、 この文では 「起きる」という動作が何時ごろ行われるかを説明している。 そのため、 earliest は副詞の最上級として働いている。
副詞の最上級では、 the を置かない形が見られることもある。 ただし、 中学英語の基本としては、 まず the fastest、 the earliest の形で文を作れるようになればよい。
ここまでの比較級と最上級を並べると、 次のようになる。
My brother is taller than I am.
→ 二人の背の高さを比べる。
My brother is the tallest in my family.
→ 家族全体の中で、いちばん背が高いと述べる。
I get up earlier than my brother.
→ 二人の起きる時刻を比べる。
I get up the earliest in my family.
→ 家族全体の中で、いちばん早く起きると述べる。
最上級の文を作るときは、 次の三点を確認するとよい。
1. 三つ以上の範囲で「いちばん」を言っているか。
2. 短い語なら、the + 最上級(-est)の形になっているか。
3. 比べる範囲を、of または in で示せているか。
まとめると、
Tom is the oldest of the three.
→ 三人の中で、トムがいちばん年上である。
Lake Biwa is the largest lake in Japan.
→ 日本という範囲の中で、琵琶湖がいちばん大きな湖である。
I get up the earliest in my family.
→ 家族という範囲の中で、私がいちばん早く起きる。
比較級は、 二つを比べて 「より〜だ」と表す形だった。
最上級は、 比べる範囲を広げて、 「その中でいちばん〜だ」と表す形である。
次は、 interesting や beautiful のように、 -er / -est ではなく more / most を使って比べる語を見ていこう。