比較の文というと、 まず思い浮かびやすいのは、 「AはBより〜だ」という文かもしれない。
Tom is taller than John.
トムはジョンより背が高いです。
この文では、 taller than を使って、 トムとジョンの背の高さに差があることを表している。
では、 二人の背の高さが同じくらいだと言いたいときは、 どうすればよいだろうか。
Tom is as tall as John.
トムはジョンと同じくらい背が高いです。
この文では、 as tall as という形を使っている。
tall は「背が高い」という形容詞である。 その前後に as を置くことで、 「ジョンと同じくらい背が高い」という比較を作っている。
つまり、 as ... as は、 何かが「より上」か「より下」かを言う表現ではなく、 二つの人やものが 同じくらい であることを表す表現である。
今回は、 as + 形容詞・副詞 + as の形、 否定文の not as ... as 、 そして比較級の文との関係を整理していこう。
as ... as は、同じくらいであることを表す
まず、 形容詞を使った例を見てみよう。
Tom is as tall as John.
トムはジョンと同じくらい背が高いです。
This bag is as big as that one.
このかばんはあのかばんと同じくらい大きいです。
This book is as interesting as that one.
この本はあの本と同じくらいおもしろいです。
形は、 次のように考えるとよい。
as + 形容詞のもとの形 + as 比べる相手
ここで大切なのは、 真ん中に置く語が 比較級ではなく、もとの形 になることである。
tall → as tall as
big → as big as
interesting → as interesting as
比較級の文では、 taller や bigger のように形を変えた。
Tom is taller than John.
トムはジョンより背が高いです。
しかし、 as ... as では、 「より〜」ではなく「同じくらい〜」を表すため、 tall のようなもとの形を使う。
Tom is as tall as John.
トムはジョンと同じくらい背が高いです。
interesting のような長めの語でも、 この形では more をつけない。
This book is as interesting as that one.
この本はあの本と同じくらいおもしろいです。
比較級なら more interesting than だが、 同じくらいなら as interesting as である。
副詞も as ... as で比べられる
as ... as の真ん中には、 形容詞だけでなく副詞も入る。
Bob swims as fast as Akira.
ボブは明と同じくらい速く泳ぎます。
Rika studies as hard as Mari.
理香は真理と同じくらい一生懸命勉強します。
My mother drives as carefully as my father.
母は父と同じくらい注意深く運転します。
この場合、 fast は swims という動作を説明している。
swims fast
速く泳ぐ
その fast を as ... as で囲むことで、 「同じくらい速く泳ぐ」という意味になる。
swims as fast as Akira
明と同じくらい速く泳ぐ
形容詞のときも副詞のときも、 基本の考え方は同じである。
as + 形容詞・副詞のもとの形 + as 比べる相手
ただし、 何を説明しているかは確認したい。
Tom is as tall as John.
→ tall は Tom の特徴を説明している
Bob swims as fast as Akira.
→ fast は swims という動作を説明している
日本語ではどちらも「同じくらい」と訳せるが、 英語では、 名詞や主語の特徴を比べているのか、 動作の様子を比べているのかを見ておくとよい。
not as ... as は「〜ほど…ではない」を表す
as ... as を否定文にすると、 「同じくらいではない」という意味になる。
Ken is not as tall as Bob.
健はボブほど背が高くありません。
これは、 健とボブの背が同じではなく、 健のほうがボブより背が低いという意味になる。
Ken is not as tall as Bob.
→ 健はボブほど背が高くない
Bob is taller than Ken.
→ ボブは健より背が高い
つまり、 not as ... as の文は、 比較級の文に近い内容を表すことがある。
This pencil is not as long as that one.
このえんぴつはあのえんぴつほど長くありません。
That pencil is longer than this one.
あのえんぴつはこのえんぴつより長いです。
また、 副詞でも同じように使える。
I don't get up as early as my mother.
私は母ほど早く起きません。
Keiko doesn't walk as fast as Yuki.
恵子は由紀ほど速く歩きません。
否定文では、 not の位置にも注意したい。
Ken is not as tall as Bob.
I don't get up as early as my mother.
Keiko doesn't walk as fast as Yuki.
be動詞の文なら is not 、 一般動詞の文なら don't / doesn't を使って否定文を作る。 その上で、 後ろに as ... as を置くのである。
比較級・最上級・as ... as を分けて考える
ここまでで、 比較の表し方がいくつか出てきた。
Tom is taller than John.
トムはジョンより背が高いです。
Tom is the tallest of the three.
トムは3人の中でいちばん背が高いです。
Tom is as tall as John.
トムはジョンと同じくらい背が高いです。
これらはすべて比較に関係する文だが、 見ている関係が違う。
比較級:二つを比べて、一方がより〜だと言う
最上級:三つ以上の中で、いちばん〜だと言う
as ... as:二つを比べて、同じくらい〜だと言う
したがって、 日本語を見て英文を作るときは、 まず「どの比較をしたいのか」を決めるとよい。
「〜より」 → 比較級 + than
「いちばん〜」 → the + 最上級
「〜と同じくらい」 → as + 原級 + as
「〜ほど…ではない」 → not as + 原級 + as
特に、 as ... as では、 真ん中に比較級や最上級を置かない。
Tom is as tall as John.
This book is as interesting as that one.
Bob swims as fast as Akira.
どれも、 形容詞・副詞のもとの形を使っている。
as ... as は、 比較級や最上級ほど派手な形には見えない。 しかし、 「同じくらい」という関係を表すうえで、 とても重要な比較表現である。
比較を学ぶときは、 「より上」「いちばん上」だけでなく、 「同じくらい」や「ほど〜ではない」という見方も、 一緒に整理しておきたい。