塾長ノート

good / better / best はなぜ形が変わるのか

よさ・上手さ・数や量の比較には、特別な形を使う

これまで、 比較級や最上級を作るときには、 形容詞や副詞の形を変えることを見てきた。

tall → taller → tallest
interesting → more interesting → most interesting

では、 good の比較級はどうなるだろうか。

This book is good.
この本はよいです。

「この本はあの本よりよい」と言いたいとき、 gooder とは言わない。

This book is better than that one.
この本はあの本よりよいです。

また、 「この本が三冊の中でいちばんよい」と言いたいときも、 goodest とは言わない。

This is the best book of the three.
これは三冊の中でいちばんよい本です。

good → better → best のように、 -er / -estmore / most だけでは作れず、 別の形に変化する比較を 不規則変化 と呼ぶ。

今回は、 中学英語でまず押さえておきたい good / well → better → bestmany / much → more → most を整理していこう。

good は「よい」、well は「上手に」でも、比較すると同じ形になる

まず、 good は形容詞で、 名詞や主語の性質を説明する。

This is a good book.
これはよい本です。
This book is good.
この本はよいです。

二つの本を比べて、 「よりよい」と言うときは、 better を使う。

This book is better than that one.
この本はあの本よりよいです。

三つ以上の中で、 「いちばんよい」と言うときは、 best を使う。

This is the best book in the library.
これは図書館でいちばんよい本です。
good → better → best
よい → よりよい → いちばんよい

ここで注意したいのは、 well も、 比較すると better / best になることである。

well は、 次のように動作のしかたを説明する副詞として使える。

Tom plays tennis well.
トムはテニスを上手にします。

「マイクより上手にする」と比較するなら、 次のようになる。

Tom plays tennis better than Mike.
トムはマイクより上手にテニスをします。

「クラスでいちばん上手にする」なら、 次のようになる。

Tom plays tennis the best in his class.
トムはクラスでいちばん上手にテニスをします。
well → better → best
上手に → より上手に → いちばん上手に

つまり、 goodwell は、 もとの働きは異なる。

good:形容詞として、名詞や主語の性質を説明する
well:副詞として、動作のしかたを説明する

しかし、 比較級と最上級では、 どちらも better / best という同じ形を使う。

many と much は、数や量を比べると more / most になる

不規則に変化するのは、 goodwell だけではない。

manymuch も、 比較すると more / most に変わる。

many は、 数えられる名詞の複数形といっしょに使われる。

I have many books.
私はたくさんの本を持っています。

本の数を比べて、 「ケンより多くの本」と言うなら、 more を使う。

I have more books than Ken.
私はケンより多くの本を持っています。

クラスの中で本の数がいちばん多いなら、 most を使う。

I have the most books in my class.
私はクラスでいちばん多くの本を持っています。
many → more → most
多くの〔数〕 → より多くの → いちばん多くの

一方、 much は、 水や時間、雪、お金など、 数を一つ二つと数えるのではなく、 量として捉える名詞といっしょに使われる。

We have much snow in winter.
私たちの地域では冬にたくさんの雪が降ります。
We will have more snow tomorrow than today.
私たちは今日より明日のほうが多くの雪に見舞われるでしょう。
This town had the most snow last year.
この町は去年、いちばん多くの雪が降りました。
much → more → most
多くの〔量〕 → より多くの → いちばん多くの

manymuch は、 もとの形では名詞の種類によって使い分ける。

many books:たくさんの本
much snow:たくさんの雪

ところが、 比較級・最上級では、 どちらも more / most になる。

more books / the most books
more snow / the most snow

したがって、 moremost を見ただけでは、 もとの語が many なのか much なのかはわからない。 後ろの名詞を見る必要がある。

more interesting の more と、more books の more は出発点が違う

ここまでで、 少し混乱しやすい点がある。

前の記事では、 次のような文を扱った。

This book is more interesting than that one.
この本はあの本よりおもしろいです。

今回は、 次のような文が出てきた。

I have more books than Ken.
私はケンより多くの本を持っています。

どちらにも more が使われているが、 出発点は同じではない。

interesting → more interesting
おもしろい → よりおもしろい
many books → more books
たくさんの本 → より多くの本

more interesting では、 interesting という形容詞の程度を比べている。

それに対して、 more books では、 books の数を比べている。

同じことは、 most にも言える。

This is the most interesting book in the library.
これは図書館でいちばんおもしろい本です。

I have the most books in my class.
私はクラスでいちばん多くの本を持っています。

一つ目は、 本の「おもしろさ」を比べている。 二つ目は、 本の「数」を比べている。

文を読むときは、 more / most だけを見るのではなく、 その後ろに何が続いているかを見るとよい。

more + 形容詞・副詞:程度を比べる
more + 名詞:数や量を比べる

もちろん、 文法上はもっと詳しい整理もできる。 しかし中学英語の段階では、 まず 何を比べているのか を見分けられることが大切である。

不規則変化は、文の中で役割と一緒に覚える

不規則変化は、 単語表のように並べて覚えることも必要である。

good / well → better → best
many / much → more → most

ただし、 形だけを覚えると、 実際の文で何を表しているのかが見えにくくなる。

たとえば、 次の三つの better を比べてみよう。

This book is better than that one.
この本はあの本よりよいです。

Tom plays tennis better than Mike.
トムはマイクより上手にテニスをします。

I like spring better than winter.
私は冬より春のほうが好きです。

一つ目は、 good の比較級として、 本のよさを比べている。

二つ目は、 well の比較級として、 テニスをする上手さを比べている。

三つ目の like ... better than ... は、 「…より〜のほうが好きだ」という表現になる。 この形は、 次の記事で詳しく整理する。

つまり、 better を見つけたときは、 単に「better は good の比較級」とだけ考えるのでは足りない。

何がよりよいのか
どんな動作をより上手にするのか
何をより好むのか

というように、 文全体の中で働きを見る必要がある。

比較級・最上級では、 規則的に形を作れる語も多い。 しかし、 よく使う基本語の中には、 better / bestmore / most のように特別な形を使うものがある。

まずは、 次の対応を、 例文といっしょに使える形で押さえておこう。

good / well → better → best
many / much → more → most

そして次に、 betterbestlike と組み合わさると、 「より好きだ」「いちばん好きだ」を表せることを見ていこう。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、比較級・最上級を形の暗記だけで終わらせず、 その文が「よさ」「上手さ」「数」「量」のどれを比べているのかまで確認します。 同じ better や more でも、文の中での働きを見られるようになると、英作文でも迷いにくくなります。

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