塾長ノート

I go to school by bus. と I wrote it in English. は何が違うのか

手段・言語・相手との関係を、前置詞で加える

これまで、 前置詞を使って、 人や物がある場所や、 人や物が動いていく方向を表す方法を見てきた。

The book is on the desk.
その本は机の上にあります。
I went to the station.
私は駅へ行きました。

しかし、 前置詞が表せる関係は、 場所や方向だけではない。

I go to school by bus.
私はバスで学校へ行きます。
I wrote the letter in English.
私はその手紙を英語で書きました。

一つ目の文の by bus は、 学校へ行くときに使う交通手段を表している。

二つ目の文の in English は、 手紙の内容を表すために使った言語を表している。

日本語では、 どちらも「〜で」と訳せる。 けれども、 英語では、 何を使ってその行動をしたのか、 どのような関係を加えるのかによって、 前置詞が変わる。

今回は、 by / in / with / for / about を中心に、 場所や方向以外の前置詞の働きを整理しよう。

by は交通手段、in は使う言語を表す

by は、 移動をするときの交通手段を表すことができる。

I go to school by bus.
私はバスで学校へ行きます。
She came here by train.
彼女は電車でここへ来ました。
We went to the park by bike.
私たちは自転車で公園へ行きました。

このとき、 by bus / by train / by bike の乗り物の前には、 ふつう athe を置かない。

I go to school by bus.
→ 通学の交通手段として、バスを使う

ここで、 on the bus と比べてみよう。

I met my teacher on the bus.
私はそのバスの中で先生に会いました。

by bus は、 「どうやって移動するのか」という手段を示す。 一方、 on the bus は、 「どこで会ったのか」という場所を示している。

I came to school by bus.
→ バスという手段で来た
I read a book on the bus.
→ バスの中で本を読んだ

同じ bus を使っていても、 文の中で示したい関係が違えば、 前置詞も変わる。

これに対して、 in は、 使う言語を表すことができる。

I wrote the letter in English.
私はその手紙を英語で書きました。
Please answer in Japanese.
日本語で答えてください。

in English は、 文章や発言が英語という形で表されていることを示している。 つまり、 ここでの in は、 物理的な場所の中ではなく、 どの言語で表現するか を示す前置詞である。

なお、 speak English のように、 speak の目的語として言語名を直接置く場合には、 ふつう in は必要ない。

She speaks English well.
彼女は英語を上手に話します。
Please say it in English.
それを英語で言ってください。

前者では、 English が「話すもの」として直接置かれている。 後者では、 it を「英語という形で」表すために、 in English が加えられている。

with / for / about で、道具・相手・話題との関係を表す

日本語の「〜で」は、 交通手段だけでなく、 使う道具を表すこともある。 この場合、 英語では with が使われることが多い。

I wrote my name with a pen.
私はペンで名前を書きました。
She cut the paper with scissors.
彼女ははさみでその紙を切りました。

by bus は、 移動の手段として乗り物を示す。 それに対して、 with a penwith scissors は、 行動の中で使った道具を示している。

I came here by train.
→ ここへ来るための交通手段
I wrote it with a pencil.
→ 書くために使った道具

また、 with は、 「〜といっしょに」という相手を示すこともできる。

I went to the concert with my sister.
私は姉(妹)といっしょにコンサートへ行きました。

同じ with でも、 with a pen では使う道具、 with my sister ではいっしょに行動する相手を表している。

for は、 行動が誰に向けられているか、 誰のためなのかを表すことができる。

I made a cake for my sister.
私は姉(妹)のためにケーキを作りました。
This book is easy for me.
この本は私にとってやさしいです。

一つ目の文では、 ケーキを作る行動が my sister のために行われる。 二つ目の文では、 本がやさしいと感じる立場が me であることを示している。

さらに、 for は、 ある状態や行動が続いた期間を表すこともできる。

I stayed in Nara for two days.
私は奈良に2日間滞在しました。

for my sisterfor two days では、 日本語訳も働きも異なる。 ただし、 どちらも後ろの語句を文に結びつけ、 行動との関係を加えている点は共通している。

話の内容・話題を示したいときには、 about を使う。

Please tell me about your dream.
あなたの夢について私に話してください。
We talked about our school.
私たちは学校について話しました。

about は、 話す・考える・知るといった行為が、 何を話題にしているのかを示している。

前置詞を含む連語は、一つのまとまりとして覚える

前置詞は、 単独で意味を考えるだけでなく、 動詞や形容詞と結びついて、 よく使われるまとまりを作る。

I am looking for my pen.
私は自分のペンを探しています。
Please listen to me.
私の話を聞いてください。
She is good at playing tennis.
彼女はテニスをするのが得意です。

これらは、 for を「〜のために」、 to を「〜へ」、 at を「〜で」と一語ずつ訳すだけでは、 文の意味をつかみにくい。

look for 〜:〜を探す
listen to 〜:〜を聞く
be good at 〜:〜が得意である
wait for 〜:〜を待つ
helpwith 〜:人の〜を手伝う
Thank you for 〜:〜をありがとう
for example:例えば
a lot of 〜:たくさんの〜

たとえば、 look は「見る」と覚えることが多いが、 look for になると「探す」という意味になる。

Look at this picture.
この写真を見てください。
I am looking for this picture.
私はこの写真を探しています。

同じ look でも、 後ろの前置詞が変われば、 何をしているのかも変わる。

また、 以前扱った動名詞の文にも、 前置詞を含むまとまりが現れていた。

She is good at playing tennis.
彼女はテニスをするのが得意です。
Thank you for helping me.
私を手伝ってくれてありがとう。

前置詞の後ろに動詞の内容を置きたいときは、 playinghelping のような動名詞にする。 つまり、 前置詞の学習は、 すでに学んだ動名詞ともつながっている。

前置詞は、日本語訳よりも「どんな関係を加えるか」で考える

前置詞には、 一つの語に一つの日本語訳を当てれば終わり、 とは言いにくい部分がある。

I go to school by bus.
→ 移動に使う交通手段
I wrote the letter in English.
→ 内容を表すために使った言語
I wrote my name with a pen.
→ 行動に使った道具
I made a cake for my sister.
→ 行動を向けた相手
We talked about our school.
→ 話した内容・話題

日本語では、 byinwith がすべて「〜で」と訳される場面がある。 しかし、 英語では、 交通手段なのか、 言語なのか、 道具なのかによって、 文に加える関係を分けている。

そのため、 前置詞を使えるようになるには、 「この日本語ならこの前置詞」と一対一で覚えるよりも、 文の中で何と何を結びつけたいのかを考えることが大切である。

by:交通手段など、どの方法で行うかを示す
in:どの言語で表すかを示す
with:使う道具や、いっしょにいる相手を示す
for:誰のためか、誰にとってか、どれだけの期間かを示す
about:何について述べるのかを示す

そして、 look forlisten tobe good at のような表現では、 前置詞を含めたまとまり全体で意味をとらえる必要がある。

これで、 中2範囲の基礎英文法記事として、 未来表現・助動詞・There is / are・不定詞・動名詞・接続詞・文型・形容詞と副詞・比較・前置詞まで、 主要な文法事項を一通り扱うことができた。

次は中3範囲に入り、 受け身や現在完了形など、 文の見方をさらに広げる形へ進んでいこう。

学習塾Study+から

前置詞は、日本語訳を一語ずつ暗記しようとすると混乱しやすい単元です。 by bus は交通手段、in English は言語、with a pen は道具、for my sister は向けられる相手、about our school は話題というように、文にどのような関係を加えているのかを意識して整理しましょう。 また、look for や be good at のような表現は、前置詞を切り離さず一つのまとまりとして覚えることが大切です。

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