塾長ノート

I have visited Kyoto three times. の have visited は何を表しているのか

過去の経験を、今持っているものとして表す

中学3年生の英語では、 現在完了 という形を学ぶ。

I have visited Kyoto three times.
私は京都を3回訪れたことがあります。

この文では、 visited だけではなく、 have visited という形が使われている。

すでに過去形で I visited Kyoto. という文を学んでいるので、 「visited だけでよいのではないか」 と感じる人もいるかもしれない。

I visited Kyoto last year.
私は去年、京都を訪れました。

I have visited Kyoto three times.
私は京都を3回訪れたことがあります。

どちらも、 京都を訪れたのは過去の出来事である。 しかし、 文が見ている方向が少し違う。

I visited Kyoto last year. は、 去年という過去の時点で起きた出来事を述べている。

それに対して、 I have visited Kyoto three times. は、 過去に京都を訪れた経験が、 今の自分の中にあることを述べている。

今回は、 現在完了の入口として、 経験を表す現在完了 を整理する。 まずは、 have + 過去分詞 がどのような考え方をしているのかを見ていこう。

現在完了は have + 過去分詞で作る

現在完了の基本形は、 have + 過去分詞 である。

I have visited Kyoto.
私は京都を訪れたことがあります。

visited は、 動詞 visit の過去分詞である。 規則動詞では、 過去形と過去分詞が同じ形になることが多い。

visit - visited - visited
play - played - played
use - used - used

そのため、 見た目だけでは過去形と過去分詞が同じに見えることがある。 しかし、 現在完了では、 過去分詞が単独で使われるのではなく、 前に have が置かれる。

I visited Kyoto.
→ 過去形

I have visited Kyoto.
→ 現在完了

主語が I / you / we / they や複数のときは、 have を使う。

I have visited Kyoto.
We have visited Kyoto.
They have visited Kyoto.

主語が he / she / it や三人称単数のときは、 has を使う。

She has visited Kyoto.
Tom has visited Kyoto.

中学英語では、 まず次の形を押さえるとよい。

I / You / We / They + have + 過去分詞
He / She / It + has + 過去分詞

ここで大切なのは、 have を「持っている」とそのまま訳そうとしすぎないことである。

現在完了の have は、 過去の出来事を、 今の自分に関係するものとして持っている、 という感覚で働いている。

だから、 I have visited Kyoto. は、 「京都を訪れたという経験を、今持っている」 という見方をしている文だと考えると分かりやすい。

経験の現在完了は「したことがある」を表す

現在完了にはいくつかの用法があるが、 その一つが 経験 である。

I have visited Kyoto three times.
私は京都を3回訪れたことがあります。

この文では、 京都を訪れた具体的な日付を説明しているのではない。 今までの人生の中で、 京都を訪れた経験が3回ある、 ということを述べている。

I have seen this movie before.
私は以前、この映画を見たことがあります。
My brother has eaten sushi many times.
私の兄は何度も寿司を食べたことがあります。

これらの文では、 過去のどの時点でそれをしたのかよりも、 今、その経験があるかどうか が中心になっている。

経験を表す現在完了では、 beforemany timesoncetwicethree times などの語句がよく使われる。

once
→ 1回

twice
→ 2回

three times
→ 3回

many times
→ 何度も

before
→ 以前に

たとえば、 「私はその本を2回読んだことがあります」なら、 次のように言える。

I have read the book twice.

read は、 原形・過去形・過去分詞が同じつづりになる動詞である。 そのため、 have read のまとまりで現在完了だと判断する。

「彼女は東京を一度訪れたことがあります」なら、 主語が she なので has を使う。

She has visited Tokyo once.

経験の現在完了は、 日本語では 「〜したことがある」 と訳すことが多い。 ただし、 単に訳語を覚えるだけではなく、 過去の経験が今の自分に残っている という見方を押さえておくことが大切である。

過去形は過去の一点、現在完了は今までの経験を見る

現在完了を学ぶとき、 必ず比べたいのが過去形である。

I visited Kyoto last year.
私は去年、京都を訪れました。

I have visited Kyoto three times.
私は京都を3回訪れたことがあります。

過去形は、 過去のある時点で起きた出来事を述べる。

そのため、 last yearyesterdaytwo days ago のように、 過去の時をはっきり示す語句と一緒に使いやすい。

I watched the movie yesterday.
私は昨日、その映画を見ました。
She visited Nara last summer.
彼女は去年の夏、奈良を訪れました。

一方、 経験の現在完了では、 その出来事が過去のいつ起きたかよりも、 今までにその経験があるかどうかを述べる。

I have watched the movie before.
私は以前、その映画を見たことがあります。
She has visited Nara twice.
彼女は奈良を2回訪れたことがあります。

この違いを、 次のように整理できる。

過去形
→ 過去のある時点で起きたことを見る

現在完了
→ 過去から今までをまとめて見て、今の経験として表す

だから、 経験の現在完了では、 yesterdaylast year のような、 過去の一点をはっきり示す語句とは基本的に組み合わせない。

I visited Kyoto last year.
→ 去年という過去の時点を見ている

I have visited Kyoto before.
→ 今までの経験として見ている

もちろん、 実際には京都へ行ったのは過去である。 しかし英語では、 その過去の出来事を、 過去の一点として言うのか、 今までの経験として言うのかで、 形を使い分ける。

ここが、 現在完了を理解するうえで一番大切なところである。

経験をたずねるときは Have you ever ...? を使う

経験があるかどうかをたずねるときは、 Have you ever + 過去分詞 ...? の形をよく使う。

Have you ever visited Kyoto?
あなたは今までに京都を訪れたことがありますか。

ever は、 疑問文で 「今までに」 という意味を加える語である。

Have you ever eaten natto?
あなたは今までに納豆を食べたことがありますか。

Have you ever seen this picture?
あなたは今までにこの絵を見たことがありますか。

答えるときは、 経験があれば Yes, I have. と言う。

Have you ever visited Kyoto?
Yes, I have.
はい、あります。

経験がなければ、 No, I haven't. と答える。

Have you ever visited Kyoto?
No, I haven't.
いいえ、ありません。

「一度も〜したことがない」と言いたいときは、 never を使う。

I have never visited Kyoto.
私は京都を一度も訪れたことがありません。

never は、 現在完了の経験と相性がよい語である。 今までの範囲を見渡して、 その経験が一度もないことを表すからである。

最後に、 今回の内容を整理しよう。

I have visited Kyoto three times.
→ 京都を訪れた経験が、今までに3回ある

Have you ever visited Kyoto?
→ 今までに京都を訪れた経験があるかをたずねる

I have never visited Kyoto.
→ 今までに京都を訪れた経験が一度もない

現在完了は、 名前だけを見ると難しく感じるかもしれない。 しかし、 経験の用法では、 過去の出来事を、今の経験として見る という一点を押さえればよい。

過去形は、 過去のある時点に目を向ける。 現在完了は、 過去から今までをまとめて見て、 今の状態や経験として表す。

I have visited Kyoto three times.have visited は、 「訪れた」という過去の出来事を、 今の自分が持っている経験として表しているのである。

学習塾Study+から

現在完了は、最初に「経験」の文から入ると、過去形との違いをつかみやすくなります。 I visited Kyoto. は過去の出来事、I have visited Kyoto. は今持っている経験として整理すると、have + 過去分詞の形にも意味が見えてきます。 学習塾Study+では、訳し方だけでなく、どこから時間を見ているのかを大切にして英文法を説明します。

Feedback

この記事は参考になりましたか?

よろしければ「参考になった」を押してください。今後の記事づくりの参考になります。

0件のリアクション