英語では、 「彼はどこに住んでいますか」 と直接たずねるとき、 次のように言う。
Where does he live?
彼はどこに住んでいますか。
これは、 疑問詞 where で始まる疑問文である。 does が主語 he の前に出て、 そのあとに動詞の原形 live が続いている。
では、 「彼がどこに住んでいるか、私は知りません」 と言いたいときはどうなるだろうか。
I don't know where he lives.
私は彼がどこに住んでいるか知りません。
ここでは、 where does he live ではなく、 where he lives になっている。 ここが、 間接疑問文でつまずきやすいところである。
Where does he live? は、 その文全体で質問している。 一方、 I don't know where he lives. では、 文全体は 「私は知らない」 であり、 where he lives は、 知らない内容を表すまとまりである。
今回は、 疑問詞で始まる内容を、 文の一部に入れる 間接疑問文 を整理しよう。
間接疑問文は、疑問文をそのまま入れる形ではない
まず、 直接たずねる文を確認しよう。
Where does he live?
彼はどこに住んでいますか。
この文では、 話し手が相手に向かって、 そのまま質問している。 だから、 疑問文の語順になる。
Where does he live?
一方、 次の文ではどうだろうか。
I don't know where he lives.
私は彼がどこに住んでいるか知りません。
この文で、 話し手が相手に直接たずねているのは、 「彼はどこに住んでいますか」 ではない。 文全体では、 「私は知らない」 と述べている。
そして、 何を知らないのかを、 where he lives で表している。
I don't know where he lives.
→ 私は 彼がどこに住んでいるか を知らない
つまり、 where he lives は、 それだけで相手に質問する文ではない。 know の後ろに置かれた、 「知っている内容/知らない内容」 を表すまとまりである。
そのため、 直接疑問文の形をそのまま入れて、 次のようにはしない。
× I don't know where does he live.
○ I don't know where he lives.
日本語では、 「彼はどこに住んでいますか」 と 「彼がどこに住んでいるか」 の違いは、 文末の 「か」 で少し見えやすい。
彼はどこに住んでいますか。
→ 直接たずねている
彼がどこに住んでいるか、私は知りません。
→ 「知らない内容」として文の中に入っている
英語でも、 この違いを語順で表す。 直接たずねるときは疑問文の語順、 文の一部に入れるときは、 ふつうの文に近い語順になる。
where he lives の中は、ふつうの語順になる
間接疑問文で大切なのは、 疑問詞のあとの語順である。
Where does he live?
→ 直接疑問文
I don't know where he lives.
→ 間接疑問文
直接疑問文では、 does が主語 he の前に出る。 しかし、 間接疑問文では、 he lives のように、 主語と動詞がふつうの順番で並ぶ。
where + 主語 + 動詞
where he lives
また、 does を使って疑問文を作っていた場合、 間接疑問文の中では、 ふつうは does を残さない。 その代わり、 動詞に三単現の -s が戻る。
Where does he live?
→ I don't know where he lives.
これは、 一般動詞の疑問文で does が動詞の形を助けていたからである。 疑問文でなくなると、 does は不要になり、 ふつうの文として he lives の形になる。
be動詞を使う文でも同じである。
Where is he?
彼はどこにいますか。
I don't know where he is.
私は彼がどこにいるか知りません。
直接疑問文では is he となるが、 間接疑問文では he is になる。
× I don't know where is he.
○ I don't know where he is.
間接疑問文では、 疑問詞が残っているため、 見た目は疑問文のように見える。 しかし、 そのまとまりは文の中に入っている内容であり、 疑問文そのものではない。
だから、 疑問詞のあとを、 主語 + 動詞 の順に戻すのである。
what / when / how / why でも同じように組み立てる
間接疑問文は、 where だけで作るわけではない。 what / when / how / why などでも同じように使える。
たとえば、 「彼が何を好きなのか知っています」 と言いたいときは、 次のようになる。
What does he like?
彼は何が好きですか。
I know what he likes.
私は彼が何を好きなのか知っています。
ここでも、 what does he like ではなく、 what he likes になる。
× I know what does he like.
○ I know what he likes.
when を使う場合も同じである。
When did she leave?
彼女はいつ出発しましたか。
I don't know when she left.
私は彼女がいつ出発したか知りません。
直接疑問文では did she leave となる。 しかし、 間接疑問文では、 she left というふつうの過去形の語順になる。
how なら、 方法や様子を文の中に入れられる。
How did he make this cake?
彼はどうやってこのケーキを作りましたか。
I want to know how he made this cake.
私は彼がどうやってこのケーキを作ったのか知りたいです。
why なら、 理由を表す内容を文の中に入れられる。
Why is he angry?
彼はなぜ怒っているのですか。
I don't know why he is angry.
私は彼がなぜ怒っているのか知りません。
このように、 疑問詞が変わっても、 考え方は同じである。
what + 主語 + 動詞
when + 主語 + 動詞
where + 主語 + 動詞
how + 主語 + 動詞
why + 主語 + 動詞
間接疑問文では、 疑問詞だけを見て安心せず、 その後ろが 主語 + 動詞 の順になっているかを確認したい。
Do you know ...? の中でも、語順はふつうの文になる
間接疑問文は、 I know ... や I don't know ... だけで使うわけではない。 相手にたずねる文の中にも入る。
Do you know where he lives?
彼がどこに住んでいるか知っていますか。
この文は、 全体としては疑問文である。 しかし、 質問している中心は、 Do you know ...? である。
その中に入っている where he lives は、 「彼がどこに住んでいるか」 という内容を表すまとまりであり、 そこだけをもう一度疑問文の語順にしない。
× Do you know where does he live?
○ Do you know where he lives?
同じように、 Please tell me ... の後ろにも、 間接疑問文を置くことができる。
Please tell me where he lives.
彼がどこに住んでいるか教えてください。
Please tell me how to use this computer.
このコンピューターの使い方を教えてください。
ここで注意したいのは、 how to use と how I can use のように、 疑問詞のあとに不定詞が続く形もあることである。 これは以前扱った 疑問詞 + to 〜 と関係している。
I don't know what to do.
何をすべきか分かりません。
I don't know what I should do.
私が何をすべきか分かりません。
ただし、 今回の中心は、 疑問詞 + 主語 + 動詞 の形である。 中学英語では、 まず次の形を安定させたい。
I don't know where he lives.
Do you know where he lives?
Please tell me where he lives.
また、 疑問詞を使わない Yes / No の疑問文を文の中に入れるときは、 if や whether を使うことがある。
Does he live near here?
彼はこの近くに住んでいますか。
I don't know if he lives near here.
彼がこの近くに住んでいるかどうか、私は知りません。
ここでも、 if does he live とはしない。 中に入った文は、 he lives near here という語順になる。
間接疑問文は、 長くて難しそうに見えるが、 中心はとてもはっきりしている。
直接たずねるとき
→ Where does he live?
文の中に入れるとき
→ where he lives
疑問詞で始まっていても、 それが文の一部として使われているなら、 後ろは 主語 + 動詞 の順にする。
間接疑問文は、 「何を知っているのか」 「何を知らないのか」 「何を教えてほしいのか」 を、一つの文の中に入れるための形である。 疑問文をそのまま埋め込むのではなく、 内容を表すまとまりとして組み込むと考えると、 語順の理由が見えやすくなる。