塾長ノート

If I were you, I would study harder. はなぜ were を使うのか

現実とは違う立場を仮定して、助言を表す

英語では、 「もし私があなたなら、もっと一生懸命勉強するだろう」 のように、 現実とは違う立場を仮に考える ことがある。

If I were you, I would study harder.
もし私があなたなら、もっと一生懸命勉強するでしょう。

この文を見ると、 多くの人がまず引っかかるのは I were という形だと思う。

これまでの英語では、 I was と学んできた。 それなのに、 この文では If I were you となっている。

さらに、 後ろには I would study という形が続いている。 will study ではなく、 would study になっている点も大切である。

これは、 ただの過去の話ではない。 「昨日、私があなたでした」 という意味でもない。

If I were you, ... は、 現実にはそうではないことを、仮にそうだと考える 形である。

今回は、 中3英語で出てくる仮定法の入口として、 If I were you, I would ... の形を整理しよう。

仮定法は、現実とは違うことを仮に考える形

まず、 次の二つの文を比べてみよう。

If it is sunny tomorrow, we will play tennis.
もし明日晴れたら、私たちはテニスをします。

If I were you, I would study harder.
もし私があなたなら、もっと一生懸命勉強するでしょう。

一つ目の文は、 明日晴れる可能性がある。 本当に晴れたら、 テニスをするという話である。

このような文では、 if の中は 現在形 で表す。

If it is sunny tomorrow,
we will play tennis.

これは、 すでに中2範囲で扱った 条件を表す if の文である。 未来の内容でも、 if の中では現在形を使う、 という形だった。

一方、 If I were you はどうだろうか。

現実には、 私はあなたではない。 だから、 「もし私があなたなら」 は、 実際に起こる条件というより、 現実とは違う立場を頭の中で考える 表現である。

If I were you,
→ 現実には私はあなたではない
→ でも、仮にあなたの立場なら、と考える

このように、 現実とは違うことを仮に考えて、 「そうだとしたらどうするか」 を表す形を、 仮定法 という。

名前だけ見ると難しそうだが、 中学英語でまず大切なのは、 現実の条件現実とは違う仮定 を分けることである。

If it is sunny tomorrow, ...
→ 本当にそうなる可能性がある条件

If I were you, ...
→ 現実とは違う立場を仮に考えている

仮定法は、 現実から少し離れたところに場面を作り、 その場面なら何が起こるか、 自分ならどうするかを述べるための形なのである。

If I were you では、I でも were を使う

次に、 If I were youwere を見てみよう。

普通の過去形なら、 I was になる。

I was tired yesterday.
私は昨日疲れていました。

この文では、 昨日実際に疲れていたという、 過去の事実を述べている。

しかし、 If I were you は、 過去の事実を述べているのではない。 今、 現実には成り立たないことを、 仮に考えている。

If I were you,
→ もし私があなたなら

このような仮定法では、 I に対しても were を使う形がよく出てくる。

If I were you, I would study harder.
もし私があなたなら、もっと一生懸命勉強するでしょう。

If I were rich, I would buy a big house.
もし私がお金持ちなら、大きな家を買うでしょう。

ここでの were は、 単に「過去」を表しているわけではない。 現実から距離を置いた仮の話であることを示している。

文法用語では、 この形を 仮定法過去 と呼ぶことがある。

ただし、 「過去」という名前がついていても、 意味としては必ずしも過去の話ではない。

If I were you, I would study harder.
→ 今、あなたの立場ならどうするかを考えている

If I had more time, I would read this book.
→ 今、もっと時間があればどうするかを考えている

つまり、 形としては過去形に似ていても、 意味の中心は、 現実とは違う今の仮定 にある。

中学英語では、 まず If I were you を一つの重要表現として押さえ、 そのうえで、 現実とは違う仮定では、動詞の形が普通の現在形から離れる と考えるとよい。

would + 動詞の原形で、仮の結果を述べる

If I were you のあとには、 多くの場合、 would + 動詞の原形 が続く。

If I were you, I would study harder.
もし私があなたなら、もっと一生懸命勉強するでしょう。

ここでの would study は、 「勉強した」 という過去の意味ではない。 仮に私があなたの立場なら、 その場合には勉強するだろう、 という意味である。

would の後ろには、 動詞の原形を置く。

would study
would go
would tell
would buy

これは、 willcan などの助動詞のあとに、 動詞の原形を置くのと同じである。

I will study English.
私は英語を勉強するつもりです。

I would study English.
私なら英語を勉強するでしょう。

will は、 これから実際にすることや、 意志・予測を表すときに使う。

一方、 would は、 仮の条件のもとならそうする、 という少し現実から離れた言い方になる。

I will see a doctor.
私は医者に診てもらうつもりです。

If I were you, I would see a doctor.
もし私があなたなら、医者に診てもらうでしょう。

二つ目の文では、 実際に医者に行くのは you であって、 話し手本人ではない。 話し手は、 あなたの立場を仮に考えて、 自分ならどうするかを述べている。

このため、 If I were you, I would ... は、 助言をするときによく使われる。

If I were you, I would talk to your teacher.
もし私があなたなら、先生に話すでしょう。

If I were you, I would not give up.
もし私があなたなら、あきらめないでしょう。

would not は、 短くして wouldn't と言うこともできる。

If I were you, I wouldn't worry too much.
もし私があなたなら、あまり心配しないでしょう。

仮定法では、 if の中で仮の状況を示し、 後ろの文で would + 動詞の原形 を使って、 その仮の状況ならどうなるかを述べるのである。

現実の条件と、現実とは違う仮定を分ける

最後に、 現実の条件を表す if と、 仮定法の if を整理しよう。

If it is sunny tomorrow, we will play tennis.
もし明日晴れたら、私たちはテニスをします。

If I were you, I would study harder.
もし私があなたなら、もっと一生懸命勉強するでしょう。

一つ目の文では、 明日晴れる可能性が現実にある。 晴れればテニスをする、 という条件と結果を述べている。

そのため、 if の中では is を使い、 後ろでは will play を使っている。

If it is sunny tomorrow,
we will play tennis.

二つ目の文では、 現実には私はあなたではない。 その現実とは違う立場を仮に考えている。

そのため、 if の中では were を使い、 後ろでは would study を使っている。

If I were you,
I would study harder.

この二つを混ぜてしまうと、 仮定法は急に分かりにくくなる。 まずは、 次のように分けて考えるとよい。

現実に起こりうる条件
→ If + 現在形, ... will ...

現実とは違う仮定
→ If + 過去形, ... would + 動詞の原形 ...

もちろん、 実際の英語にはさまざまな形がある。 しかし中3英語の入口では、 If I were you, I would ... を中心に、 「現実とは違うことを仮に考える」 という感覚をつかむことが大切である。

たとえば、 友だちが困っているとき、 自分がその人とまったく同じ立場になることはできない。 それでも、 「もし自分がその立場なら」 と考えて、 助言することはできる。

If I were you, I would ask for help.
もし私があなたなら、助けを求めるでしょう。

仮定法は、 嘘を言うための形ではない。 現実とは違う場面を頭の中に作り、 その場面ならどうするか、 どうなるかを考えるための形である。

If I were youwere と、 I would ...would は、 どちらも現実から少し離れた仮の話を示している。

まずはこの形を土台にして、 次の記事では I wish I could speak English. のような、 「そうだったらいいのに」 を表す仮定法へ進んでいこう。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、仮定法を「If の中を過去形にする」とだけ暗記するのではなく、 現実に起こりうる条件と、現実とは違う仮定を分けて確認します。 If I were you, I would ... の形が分かると、仮定法が単なる例外ではなく、現実から少し離れた場面を考えるための表現として理解しやすくなります。

Feedback

この記事は参考になりましたか?

よろしければ「参考になった」を押してください。今後の記事づくりの参考になります。

0件のリアクション