塾長ノート

名詞・動詞・形容詞・副詞は何が違うのか

文の中での働きから、品詞を見分ける

中学英文法を一通り学んだあと、 高校英文法に入ると、 品詞 という言葉が急に重要になる。

名詞
動詞
形容詞
副詞
前置詞
接続詞

もちろん、 中学英語でもこれらの言葉は出てくる。 しかし、 中学生のうちは、 「名詞はものの名前」 「動詞は動作」 「形容詞は様子」 くらいの理解で進められる場面も多い。

ところが、 英文が長くなってくると、 それだけでは足りなくなる。

I found an interesting book.
I found the book interesting.

どちらの文にも interesting が出てくる。 しかし、 前の文では book の前に置かれ、 後ろの文では the book の後ろに置かれている。

つまり、 品詞を考えるとは、 単語の日本語訳を暗記することではない。 その語が、文の中で何の働きをしているのかを見ること である。

今回は、 高校英文法に入る前の橋渡しとして、 名詞・動詞・形容詞・副詞を中心に、 品詞の見方を整理しておこう。

品詞は、単語の意味ではなく文の中での働きを見る名前である

まず押さえておきたいのは、 品詞は 単語の意味だけで決まるものではない ということである。

たとえば、 study という語を見てみよう。

I study English every day.
私は毎日英語を勉強します。

この文の study は、 主語 I の動作を表している。 したがって、 動詞として働いている。

English study is important.
英語学習は大切です。

一方、 この文では、 study が 「学習」 という名詞のように使われている。 同じ語でも、 文の中での働きが変わることがある。

もちろん、 すべての語が自由に何にでもなるわけではない。 ただ、 英文法では、 単語帳の意味 だけでなく、 文の中での役割 を見る必要がある。

He is a fast runner.
彼は速い走者です。

He runs fast.
彼は速く走ります。

上の fast は、 runner という名詞を説明している。 下の fast は、 runs という動作を説明している。

日本語にすると、 どちらも「速い」「速く」と近く感じる。 しかし英語では、 何を説明しているのか を見ないと、 品詞の働きは分からない。

品詞は、 単語を箱に入れて終わるための分類ではない。 英文の中で、 その単語がどの位置にあり、 何と関係しているのかを見るための道具なのである。

名詞と動詞は、文の骨組みを作る

英文の中心になるのは、 多くの場合、 名詞動詞 である。

名詞は、 人・もの・こと・考えなどを表し、 文の中で主語や目的語になることが多い。

Ken plays tennis.
健はテニスをします。

この文では、 Ken が主語である。 だれがするのかを表している。

I read a book.
私は本を読みます。

この文では、 a book が目的語である。 何を読むのかを表している。

一方、 動詞は、 主語が何をするのか、 どのような状態なのかを表す。

Ken plays tennis.
健はテニスをします。
Ken is tired.
健は疲れています。

plays は動作を表す一般動詞、 is は主語と説明を結びつける be動詞である。

中学英文法で学んだ文型も、 実はこの名詞と動詞の関係を見ている。

She dances.
→ 主語 + 動詞

She likes music.
→ 主語 + 動詞 + 目的語

We call him Ken.
→ 主語 + 動詞 + 目的語 + 目的語の説明

ここで大切なのは、 文型を単なる番号として覚えることではない。 動詞の後ろに、名詞や説明がどう続くのかを見ること である。

高校英文法では、 長い主語、 長い目的語、 長い補語が出てくる。 そのときも、 まずは どこが名詞のかたまりで、どこが動詞なのか を見抜くことが大切になる。

形容詞と副詞は、何を説明するかが違う

次に、 形容詞副詞 を比べよう。

形容詞は、 名詞を説明する語である。

This is an interesting book.
これはおもしろい本です。

interesting は、 book がどのような本なのかを説明している。 つまり、 名詞を説明している。

This book is interesting.
この本はおもしろいです。

この文でも、 interesting は、 主語の This book がどのようなものかを説明している。 位置は変わっても、 名詞を説明する働きであることは変わらない。

一方、 副詞は、 動詞・形容詞・文全体などを説明する。

He runs quickly.
彼はすばやく走ります。

quickly は、 runs という動作を説明している。

This book is very interesting.
この本はとてもおもしろいです。

very は、 interesting という形容詞の程度を説明している。

ここで混乱しやすいのは、 日本語訳だけで判断してしまう場合である。

He is a good singer.
彼は上手な歌手です。

He sings well.
彼は上手に歌います。

日本語ではどちらも「上手」と言える。 しかし、 goodsinger という名詞を説明しているので形容詞、 wellsings という動作を説明しているので副詞である。

品詞を見るときは、 「日本語でどう訳すか」よりも、 何を説明しているか を見る。

名詞を説明する
→ 形容詞

動詞・形容詞・文全体などを説明する
→ 副詞

この見方ができると、 分詞や関係代名詞も理解しやすくなる。 なぜなら、 分詞や関係代名詞も、 大きく見れば 名詞を説明するまとまり だからである。

前置詞と接続詞は、語句や文の関係をつなぐ

最後に、 前置詞接続詞 も見ておこう。

前置詞は、 名詞の前に置かれ、 場所・時・方向・手段などの関係を表す。

The book is on the desk.
その本は机の上にあります。
I went to the station.
私は駅へ行きました。
I wrote it in English.
私はそれを英語で書きました。

on the deskto the stationin English は、 どれも 前置詞 + 名詞 のまとまりである。 文の中で場所・方向・手段などを加えている。

一方、 接続詞は、 語と語、 句と句、 文と文をつなぐ。

I like tea and coffee.
私は紅茶とコーヒーが好きです。
I stayed home because it was raining.
雨が降っていたので、私は家にいました。

and は同じような要素を並べ、 because は理由を表す文をつないでいる。

高校英文法に入ると、 前置詞や接続詞の使い分けも重要になる。 ただし、 その前に、 次の基本を押さえておきたい。

前置詞
→ 後ろに名詞を置き、場所・時・方向・手段などを加える

接続詞
→ 語句や文をつなぎ、関係を示す

英文は、 名詞と動詞だけで骨組みを作る。 そこに形容詞や副詞が説明を加え、 前置詞や接続詞が関係をつなぐ。

品詞を学ぶ意味は、 用語を増やすことではない。 英文の中で、 それぞれの語がどんな役割を持ち、 どの語とつながっているのかを見えるようにすることである。

中学英文法で学んだ内容は、 ばらばらの単元ではない。 品詞の見方を入れると、 be動詞、一般動詞、文型、不定詞、動名詞、分詞、関係代名詞が、 少しずつ同じ地図の上に並んで見えてくる。

高校英文法へ進むときも、 まずはこの視点を持っておきたい。 この語は何をしているのか。 何を説明しているのか。 何と何をつないでいるのか。 そこを見ることが、 英文法を単なる暗記から、 英文を読むための道具へ変えてくれる。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、品詞を単なる文法用語として暗記するのではなく、 英文の中でどの語が何をしているのかを見るための道具として整理します。 名詞・動詞・形容詞・副詞の働きが見えると、文型や分詞、関係代名詞もつながって理解しやすくなります。

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