塾長ノート

Walking along the street, I met my teacher. はなぜ Walking で始まるのか

接続詞でつなぐ内容を、分詞で短く添える

中学英語では、 分詞を使って名詞を説明する形を学んだ。

The boy playing soccer is my brother.
サッカーをしている男の子は、私の弟です。

This is a picture painted by my sister.
これは私の姉によって描かれた絵です。

ここでの playing soccerpainted by my sister は、 前の名詞を説明している。

高校英文法に入ると、 分詞は名詞を説明するだけでなく、 文全体に状況や理由を添える形でも使われる。

Walking along the street, I met my teacher.
通りを歩いていると、私は先生に会いました。

この文は、 Walking along the street から始まっている。 中学英語の感覚だと、 「主語がないのに、なぜ Walking から始まるのか」 と感じるかもしれない。

このように、 分詞で始まるまとまりを使って、 文に状況を添える形を 分詞構文 という。

分詞構文は、 最初は難しく見える。 しかし、 いきなり特殊な文法として暗記するより、 接続詞を使った文を、分詞で短くした形 と見るとかなり整理しやすい。

今回は、 分詞構文の入口として、 Walking along the street, I met my teacher. のような文が、 どのように成り立っているのかを見ていこう。

分詞構文は、文に状況を添える形である

まず、 次の文を見てほしい。

Walking along the street, I met my teacher.

この文の中心は、 後半の I met my teacher である。

I met my teacher.
私は先生に会いました。

これは、 主語 I と動詞 met を持つ、 ふつうの文である。

そこに、 どんな状況で先生に会ったのかを、 前に添えている。

Walking along the street
→ 通りを歩いていて、通りを歩いていると

つまり、 分詞構文の部分は、 文の中心ではなく、 主節に状況を添える副詞的なまとまり として働いている。

Walking along the street, I met my teacher.

分詞構文
→ どんな状況で?

主節
→ 何が起きた?

ここで大切なのは、 Walking を文全体の動詞だと思わないことだ。

文全体の動詞は、 met である。 Walking along the street は、 文全体に状況を加える部品である。

これは、 前に学んだ副詞句や副詞節の考え方とつながっている。

I met my teacher in the park.
→ 場所を添える副詞句

I met my teacher when I was walking along the street.
→ 時を添える副詞節

Walking along the street, I met my teacher.
→ 状況を添える分詞構文

表し方は違っても、 文に追加情報を添えているという点では近い。

だから分詞構文は、 「分詞という特別な形」だけを見るのではなく、 文のどこに、どんな情報を足しているのか を見ることが大切である。

接続詞を使った文と比べると、意味が見えやすい

分詞構文は、 接続詞を使った文と比べると理解しやすい。

When I was walking along the street, I met my teacher.
私が通りを歩いていたとき、先生に会いました。

この文では、 when を使って、 「いつ先生に会ったのか」を説明している。

ここから、 接続詞 when と、 重なっている主語 I と、 状況を表す was を取り、 動詞を walking の形にすると、 次のようになる。

When I was walking along the street, I met my teacher.

Walking along the street, I met my teacher.

もちろん、 実際の英語を毎回この手順で作っているわけではない。 ただ、 学習の入口では、 接続詞を使った文を短くした形 と考えると分かりやすい。

分詞構文は、 文脈によって、 「時」「理由」「条件」「付帯状況」などを表すことがある。

Feeling tired, I went to bed early.
疲れていたので、私は早く寝ました。

= Because I felt tired, I went to bed early.
Turning right at the corner, you will see the station.
その角を右に曲がれば、駅が見えます。

= If you turn right at the corner, you will see the station.
Smiling happily, she opened the present.
うれしそうに笑いながら、彼女はプレゼントを開けました。

= She opened the present while she was smiling happily.

このように、 分詞構文は一つの日本語訳に固定されない。 when / because / if / while のどれに近いかは、 文脈から判断する。

だから、 分詞構文を読むときは、 まず 「主節にどんな関係でつながっているのか」 を考えるとよい。

Walking along the street, I met my teacher.
→ 歩いていると、先生に会った

Feeling tired, I went to bed early.
→ 疲れていたので、早く寝た

Turning right at the corner, you will see the station.
→ 右に曲がれば、駅が見える

形は同じように見えても、 文全体の意味によって、 自然なつながり方は変わるのである。

分詞構文では、主語が主節と同じになることが多い

分詞構文で特に大切なのは、 分詞構文の動作をする人やものが、主節の主語と同じになることが多い という点である。

Walking along the street, I met my teacher.

この文で、 歩いていたのは誰だろうか。

ふつうは、 主節の主語である I が歩いていたと考える。

I was walking along the street.
I met my teacher.

だから、 分詞構文の主語を省くことができる。

次の文も同じである。

Feeling tired, I went to bed early.

疲れていたのは、 主節の主語である I である。

このように、 分詞構文では、 省かれている主語を、主節の主語から補う ことが多い。

ただし、 主語の関係がずれると、 文が不自然になったり、 意味が分かりにくくなったりする。

Walking along the street, my phone rang.

この文をそのまま読むと、 主節の主語は my phone である。 すると、 「私の電話が通りを歩いていた」 ように読めてしまう。

言いたいのが 「私が通りを歩いていると、電話が鳴った」 なら、 分詞構文にせず、 接続詞を使ったほうが自然である。

When I was walking along the street, my phone rang.

もちろん、 高校英文法では、 分詞構文の側に別の主語を置く 独立分詞構文 も扱う。

The weather being fine, we went on a picnic.
天気がよかったので、私たちはピクニックに行きました。

しかし、 最初の段階では、 まず 分詞構文の主語は主節の主語と同じになることが多い と押さえておけばよい。

分詞構文は、 形だけを見ると短くて便利だが、 省略されている分、 主語の対応をしっかり確認する必要がある。

現在分詞だけでなく、過去分詞で始まる分詞構文もある

ここまで見てきた例は、 WalkingFeeling のように、 現在分詞で始まる分詞構文だった。

しかし、 分詞構文には、 過去分詞で始まる形もある。

Written in easy English, this book is good for beginners.
やさしい英語で書かれているので、この本は初心者によいです。

この文では、 this book が 「書く」側ではなく、 「書かれる」側である。

そのため、 Writing ではなく、 過去分詞の Written が使われている。

Because this book is written in easy English, it is good for beginners.

Written in easy English, this book is good for beginners.

この考え方は、 中学で学んだ受け身や過去分詞の名詞修飾とつながっている。

a book written in easy English
→ やさしい英語で書かれた本

Written in easy English, this book is good for beginners.
→ やさしい英語で書かれているので、この本は初心者によい

名詞を説明しているのか、 文全体に理由や状況を添えているのかは違う。 しかし、 過去分詞は、動作を受ける側を表しやすい という点は同じである。

つまり、 分詞構文でも、 現在分詞と過去分詞の基本的な見方は変わらない。

Walking along the street, I met my teacher.
→ I が歩いている側

Written in easy English, this book is good for beginners.
→ this book が書かれている側

分詞構文を読むときは、 まず主節を見つける。 次に、 分詞で始まるまとまりが、 主節にどんな状況・理由・条件を添えているのかを見る。 そして、 その分詞の動作をする側なのか、 される側なのかを確認する。

そうすると、 分詞構文は単なる「訳しにくい形」ではなく、 接続詞を使った文を、よりコンパクトにして文に情報を添える形 として見えてくる。

高校英文法では、 このあと、 having + 過去分詞 を使う完了形の分詞構文や、 not を使う否定の分詞構文なども学ぶ。 その入口として、 まずは 「主節に状況を添える分詞のまとまり」 という見方をしっかり持っておきたい。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、分詞構文を「訳し方の暗記」としてではなく、 接続詞を使った文を短くして、主節に状況や理由を添える形として整理します。 省かれている主語を主節の主語から補う感覚が身につくと、長い英文の読み取りにもつながります。

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