塾長ノート

some / any / others は何を表しているのか

特定しない人やものを、不定代名詞で表す

前回は、it の特別な働きを整理した。 今回は、代名詞の中でも少し扱いにくい 不定代名詞 を見ていく。

不定代名詞とは、特定の人やものをはっきり指すのではなく、ある人・何か・別のもの・すべて・どちらか などを表す代名詞である。

Some students like English.
英語が好きな生徒もいます。


Others like math.
数学が好きな生徒もいます。

この文の someothers は、特定の名前を出しているわけではない。

ある集団の中の一部、また別の一部を表している。

また、次のような語も不定代名詞としてよく使われる。

someone / anyone / everyone / no one
something / anything / everything / nothing
one / another / other / others
each / every / both / all

日本語にすると似た表現が多く、丸暗記だけでは混乱しやすい。

今回は、不定代名詞を、特定されているかどうか一つなのか複数なのか全部なのか一部なのか という視点から整理しよう。

some / any は、はっきりしない一部を表す

まず、someany から見ていこう。

I have some questions.
私はいくつか質問があります。


Do you have any questions?
何か質問はありますか。

some は、いくつかあることを前提にして、その一部を表す。

any は、疑問文や否定文で、あるかどうか分からないもの、または一つもないことを表すときによく使われる。

I have some money.
私はいくらかお金を持っています。


I do not have any money.
私はお金をまったく持っていません。

some / any は形容詞のように名詞の前に置かれることもあるが、代名詞として単独で使われることもある。

I need some paper. Do you have any?
紙が必要です。何か持っていますか。

この any は、前に出た paper を受けている。

また、someone / anyone / something / anything のように、some や any が他の語と結びついて一語になることもある。

Someone is at the door.
誰かがドアのところにいます。


I did not say anything.
私は何も言いませんでした。

someone は「誰か」、anything は否定文では「何も」という意味で使われる。

ここでも大事なのは、特定の人やものをはっきり指しているのではなく、まだ特定されていない存在を表しているということである。

one / another / other / others は、同じ種類の中で区別する

次に、one / another / other / others を整理しよう。

I lost my pen, so I bought a new one.
私はペンをなくしたので、新しいものを買いました。

この one は、前に出た pen を受けている。

同じ種類のものをもう一度言うとき、英語では one を使うことがある。

This question is easy, but that one is difficult.
この問題は簡単ですが、あの問題は難しいです。

一方、another は「もう一つの」「別の一つ」を表す。

This cup is dirty. Please give me another.
このカップは汚れています。別のものをください。

another は、an + other からできた語なので、基本的には「別の一つ」という感覚を持つ。

other は「ほかの」を表し、後ろに名詞を置くことが多い。

I have other ideas.
私はほかの考えがあります。

others は、ほかの人々・ほかのものを表す。

Some students like English, and others like math.
英語が好きな生徒もいれば、数学が好きな生徒もいます。

ここでの others は、other students のような意味を持っている。

one
→ 同じ種類の一つ


another
→ 別の一つ


other + 名詞
→ ほかの〜


others
→ ほかの人々・ほかのもの

このあたりは、数と範囲の見方が大切である。 単語だけで覚えるより、「同じ集団の中でどれを指しているのか」を見ると整理しやすい。

each / every / both / all は、範囲の見方が違う

不定代名詞では、全部やそれぞれを表す語も重要である。

Each of the students has a textbook.
生徒たちはそれぞれ教科書を持っています。


Every student has a textbook.
どの生徒も教科書を持っています。

each は、一人ひとりを個別に見る感覚が強い。

every は、全体を見渡して「どれもみな」と言う感覚が強い。

どちらも単数扱いになる点には注意したい。

Each student has a textbook.
Every student has a textbook.

次に、bothall を見よう。

Both of them are my friends.
彼ら二人とも私の友だちです。


All of them are my friends.
彼ら全員が私の友だちです。

both は二つ・二人の両方を表す。

all は三つ以上、または全体をまとめて表す。

both
→ 二つ・二人の両方


all
→ 全部・全員

この違いは、比較や否定表現とも関係してくる。

Not both of them came.
二人とも来たわけではありません。


Not all of them came.
全員が来たわけではありません。

以前扱った部分否定でも見たように、all や both に not がつくと、全部を否定するのではなく、一部を否定する意味になることがある。

不定代名詞は、単語の意味を一つずつ覚えるだけでなく、範囲の切り取り方 と合わせて見ることが大切である。

不定代名詞は、ぼんやりした範囲を英語で切り分ける

不定代名詞は、最初は細かく感じる。

しかし、それぞれの語は、英語が人やものの範囲をどう切り分けるかを表している。

someone
→ 誰か一人


anyone
→ 誰か・誰でも・誰も、文脈で変わる


everyone
→ みんな


no one
→ 誰もいない

また、物についても同じようなまとまりがある。

something
→ 何か


anything
→ 何か・何でも・何も、文脈で変わる


everything
→ すべてのもの


nothing
→ 何もない

これらは、会話でも読解でも頻繁に出てくる。

特に anything や anyone は、疑問文・否定文・条件文で意味が変わりやすいので、文全体の形と合わせて読む必要がある。

Do you need anything?
何か必要ですか。


I do not need anything.
私は何も必要ありません。


If you need anything, please tell me.
何か必要なら、私に言ってください。

同じ anything でも、文の種類によって日本語訳が変わる。

だから、不定代名詞は単語帳的に「anything = 何でも」と固定するより、文の中でどう働いているかを見たほうがよい。

不定代名詞は、名前の通り、対象をはっきり特定しない代名詞である。

はっきり名指ししないからこそ、英語では some / any / each / every / both / all / one / another / others のように、範囲や数を細かく分けて表す。

この見方が分かると、読解でも英作文でも、「誰のことか」「どの範囲のことか」をより正確に追えるようになる。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、不定代名詞を日本語訳だけで覚えるのではなく、範囲や数の切り取り方として整理します。 some / any / others などが分かると、英文中の「どの範囲の話か」を追いやすくなります。

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