塾長ノート

形容詞は名詞を説明するだけなのか

名詞の前・補語・後ろからの説明として形容詞を見る

前回まで、名詞・冠詞・代名詞を整理してきた。 今回は、名詞を説明したり、主語や目的語の状態を説明したりする 形容詞 を見ていく。

形容詞というと、まず次のような形を思い浮かべるかもしれない。

a beautiful flower
美しい花


an interesting book
おもしろい本

この形では、形容詞が名詞の前に置かれ、名詞がどのようなものかを説明している。

しかし、形容詞の働きはそれだけではない。

This flower is beautiful.
この花は美しいです。


I found the book interesting.
私はその本をおもしろいと思いました。

このように、形容詞は名詞の前に置かれるだけでなく、補語 として主語や目的語を説明することもある。

高校英文法では、形容詞を「意味」だけでなく、文の中でどこに置かれ、何を説明しているか から見ることが大切になる。

今回は、形容詞を、名詞の前から説明する形、補語として説明する形、名詞の後ろから説明する形に分けて整理しよう。

形容詞は、名詞の前から名詞を説明する

まず、もっとも基本的なのは、形容詞が名詞の前に置かれる形である。

a small room
小さな部屋


a new computer
新しいコンピューター


many students
多くの生徒

このような形では、形容詞が名詞に意味を加え、その名詞がどのようなものかをしぼっている。

たとえば、単に a room と言えば「部屋」である。 そこに small を加えると、「小さい部屋」にしぼられる。

a room
→ 部屋


a small room
→ 小さい部屋

つまり、名詞の前に置かれる形容詞は、名詞の範囲をせばめる働きをしている。

このような使い方は、よく 限定用法 と呼ばれる。

「限定」と聞くと難しく感じるが、要するに、名詞をそのまま広く言うのではなく、どのような名詞なのかを前から説明しているということである。

a tall boy
背の高い少年


an old house
古い家


a difficult question
難しい問題

ここで注意したいのは、形容詞は日本語の「〜い」だけに対応するわけではないという点である。

a tennis player
テニス選手


a school bag
学校用のかばん

tennis や school は、もともと名詞だが、ここでは後ろの名詞を説明するように働いている。

高校英文法では、単語の名前だけでなく、文の中でどんな働きをしているかを見る必要がある。

形容詞は、補語として主語を説明する

形容詞は、名詞の前に置かれるだけではない。 be動詞や look, become, feel などの後ろに置かれて、主語を説明することもある。

She is kind.
彼女は親切です。


He looks tired.
彼は疲れているように見えます。


The sky became dark.
空が暗くなりました。

これらの形容詞は、名詞の前に置かれているわけではない。 しかし、文の中で主語の状態や性質を説明している。

She = kind
He = tired
The sky = dark

このように、主語を説明する語を 補語 と呼ぶ。

つまり、形容詞は、名詞の前だけでなく、第2文型の補語としてもよく使われる。

This question is difficult.
この問題は難しいです。


The soup smells good.
そのスープはよいにおいがします。


I felt happy.
私はうれしく感じました。

ここで大切なのは、形容詞が「どこにあるか」だけでなく、何を説明しているか を見ることである。

形容詞が名詞の前にあれば、その名詞を説明している。 be動詞などの後ろにあれば、主語を説明していることが多い。

この見方は、第5文型でも重要になる。

Please keep the room clean.
部屋をきれいにしておいてください。


The news made me sad.
その知らせは私を悲しくさせました。

clean は the room の状態を説明し、sad は me の状態を説明している。

形容詞は、主語だけでなく目的語を説明する補語にもなれるのである。

形容詞は、名詞の後ろから説明することもある

基本的には、形容詞は名詞の前に置かれる。 しかし、いつでも前に置かれるわけではない。

特に、something / anything / someone / anyone などを説明するときは、形容詞が後ろに置かれる。

I want something cold.
私は何か冷たいものがほしいです。


Did you meet anyone famous?
有名な人に会いましたか。


There is nothing important in this box.
この箱には重要なものは何もありません。

このような語は、対象をはっきり特定しない不定代名詞である。 そのため、形容詞は後ろから説明する形になりやすい。

something cold
→ 何か冷たいもの


anyone famous
→ 有名な誰か


nothing new
→ 新しいことは何もない

また、形容詞が一語ではなく、他の語句を伴って長くなる場合も、後ろから説明する形が出てくる。

a book useful for beginners
初心者に役立つ本


students interested in English
英語に興味がある生徒たち

英語では、長い説明は名詞の後ろに置かれることが多い。

中学英語で学んだ分詞や関係代名詞も、名詞を後ろから説明する形だった。

the boy playing soccer
サッカーをしている少年


the book that I bought yesterday
私が昨日買った本

形容詞の後置も、この流れの中で見ると分かりやすい。

名詞を説明する語句が短ければ前、長くなれば後ろに置かれやすい。 この感覚は、高校英文法だけでなく、英文解釈でもとても重要である。

形容詞と副詞は、何を説明するかで見分ける

最後に、形容詞と副詞の違いを確認しておこう。

形容詞は、基本的に名詞、または主語・目的語の状態を説明する。 一方、副詞は、動詞・形容詞・副詞・文全体を説明する。

He is a good tennis player.
彼はよいテニス選手です。


He plays tennis well.
彼はテニスを上手にします。

good は tennis player という名詞を説明しているので形容詞である。

well は plays という動作を説明しているので副詞である。

a careful driver
注意深い運転手


drive carefully
注意深く運転する

careful は名詞を説明し、carefully は動詞を説明している。

日本語ではどちらも「注意深い」「注意深く」のように似て見えるが、英語では文の中での働きが違う。

高校英文法では、単語を「意味」で覚えるだけでは足りない。

形容詞なのか、副詞なのか。 名詞を説明しているのか、動作を説明しているのか。 主語や目的語の状態を説明しているのか。

このように文の中での働きを見ることが、英文を正確に読むための土台になる。

もう一つ注意したいのは、同じ語でも、形容詞として使われる場合と名詞として使われる場合があることだ。

English is important.
英語は重要です。


an English teacher
英語の先生

最初の English は名詞として主語になっている。 次の English は teacher という名詞を説明している。

このように、品詞の名前は単語に固定されたラベルではなく、文の中での働きによって見直す必要がある。

形容詞を学ぶことは、単語の意味を増やすことではなく、名詞の見え方をどう細かくするかを学ぶことでもある。

だから、英文を読むときは、形容詞を見つけたら、その語がどの名詞、あるいはどの主語・目的語を説明しているのかを確認したい。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、形容詞を「意味」だけで覚えるのではなく、名詞を説明しているのか、主語や目的語の状態を説明しているのかを見ながら整理します。形容詞の働きが分かると、文型や英文解釈にもつながります。

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