塾長ノート

副詞はどこに置けばよいのか

動詞・形容詞・文全体を、位置から説明する

前回は、形容詞が名詞や主語・目的語を説明する働きを持つことを整理した。 今回は、副詞 を見ていく。

副詞は、英語学習でかなり見えにくい品詞である。 名詞や動詞のように形がはっきりしているわけではなく、置かれる位置も一つに決まっていないからである。

He speaks English well.
彼は英語を上手に話します。


This book is very interesting.
この本はとてもおもしろいです。


Fortunately, nobody was hurt.
幸いなことに、誰もけがをしませんでした。

well は動詞を説明している。 very は形容詞を強めている。 fortunately は文全体に話し手の見方を添えている。

つまり、副詞は「動詞を説明する語」とだけ覚えると足りない。

高校英文法では、副詞を、何を説明しているか文のどこに置かれているか の両方から見る必要がある。

今回は、副詞の働きと位置を、動詞を説明する場合、形容詞や副詞を説明する場合、頻度を表す場合、文全体を説明する場合に分けて整理しよう。

副詞は、動詞の様子・場所・時を説明する

まず、副詞の基本は、動詞がどのように行われるかを説明する働きである。

She sings beautifully.
彼女は美しく歌います。


He opened the door slowly.
彼はゆっくりドアを開けました。


Please listen carefully.
注意深く聞いてください。

beautifully, slowly, carefully は、動詞の動作がどのように行われるかを説明している。

このような副詞は、日本語では「〜く」「〜に」と訳されることが多い。

ただし、副詞は動作の様子だけでなく、場所や時を表す語句も含む。

I saw him there.
私はそこで彼に会いました。


We played tennis yesterday.
私たちは昨日テニスをしました。


She studies English after dinner.
彼女は夕食後に英語を勉強します。

there は場所、yesterday は時、after dinner も時を表している。

これらは一語とは限らない。 after dinner のような前置詞句も、文の中で動詞を説明していれば副詞的に働いている。

She studies English after dinner.
→ いつ勉強するのかを説明している

副詞を考えるときは、一語の副詞だけでなく、句や節が副詞のように働くことも意識したい。

副詞は、形容詞や副詞を強めることもある

副詞は、動詞だけでなく、形容詞や別の副詞を説明することもある。

This question is very difficult.
この問題はとても難しいです。


He runs very fast.
彼はとても速く走ります。

最初の very は difficult という形容詞を強めている。 次の very は fast という副詞を強めている。

このように、副詞は他の語の程度を調整する働きを持つ。

too difficult
難しすぎる


almost ready
ほとんど準備ができている


quite slowly
かなりゆっくり

too / very / almost / quite / so などは、形容詞や副詞の前に置かれて、程度を表すことが多い。

一方、enough は少し位置が違う。

This box is light enough to carry.
この箱は運べるほど十分に軽いです。

enough は形容詞の後ろに置かれる。 このように、副詞の位置は語によって異なることがある。

大切なのは、「副詞だからいつも文末」と決めつけないことである。

副詞が何を説明しているかによって、置かれる場所は変わる。

頻度を表す副詞は、動詞の種類と一緒に見る

副詞の中でも、always / usually / often / sometimes / never などは、頻度を表す。

I usually get up at six.
私はたいてい6時に起きます。


She often plays the piano.
彼女はよくピアノを弾きます。

一般動詞の文では、頻度を表す副詞は、ふつう一般動詞の前に置かれる。

I usually get up early.
She often plays tennis.

一方、be動詞の文では、be動詞の後ろに置かれることが多い。

He is always busy.
彼はいつも忙しいです。


They are usually kind.
彼らはたいてい親切です。

助動詞がある場合は、助動詞の後ろ、一般動詞の前に置かれることが多い。

You should always be careful.
あなたはいつも注意すべきです。


I can never forget this day.
私はこの日を決して忘れられません。

もちろん、強調や文体によって位置が変わることもある。 しかし、基本としては次のように整理するとよい。

一般動詞の前
be動詞の後ろ
助動詞の後ろ

副詞の位置は、単語だけで覚えるより、文の骨組みと一緒に見ると整理しやすい。

副詞は、文全体に話し手の見方を添えることもある

副詞には、文全体に話し手の判断や見方を添えるものもある。

Fortunately, nobody was hurt.
幸いなことに、誰もけがをしませんでした。


Probably, he will come soon.
おそらく、彼はすぐに来るでしょう。


Clearly, this plan is difficult.
明らかに、この計画は難しいです。

fortunately は「幸いなことに」、probably は「おそらく」、clearly は「明らかに」という話し手の見方を文全体に添えている。

このような副詞は、文頭に置かれることが多い。 ただし、文中や文末に置かれることもある。

He will probably come soon.
彼はおそらくすぐに来るでしょう。

同じ probably でも、文頭に置けば文全体を先に包み、文中に置けば助動詞と動詞の間に自然に入り込む。

副詞は自由に見えるが、完全に自由なわけではない。 何を説明しているのか、どの情報を目立たせたいのかによって位置が決まる。

形容詞は主に名詞や補語としての説明を担当し、副詞は動詞・形容詞・副詞・文全体を説明する。

この違いが見えるようになると、英文の中で「どの語がどこにかかっているのか」を追いやすくなる。

副詞は小さな語に見えるが、英文の意味の細かい向きや強さを調整する重要な部品なのである。

なお、副詞の働きをするのは、一語の副詞だけではない。

I study English in the morning.
私は朝に英語を勉強します。


I will call you when I get home.
家に着いたらあなたに電話します。

in the morning は前置詞句だが、文の中では「いつ勉強するのか」を説明している。

when I get home は節だが、文の中では「いつ電話するのか」を説明している。

つまり、副詞の学習は、あとで副詞句・副詞節を読む準備にもなる。

長い英文で文の骨組みをつかむには、どこまでが主語・動詞・目的語・補語で、どこからが副詞的な説明なのかを分ける必要がある。

副詞は、英文の中心部分ではないことも多い。 しかし、時・場所・理由・条件・程度を加えることで、文全体の意味を大きく動かす。

だから副詞は、「なくても文型は成り立つけれど、意味を具体的にする重要な説明」として見るとよい。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、副詞を単なる「〜く」としてではなく、動詞・形容詞・副詞・文全体のどこにかかっているのかを見て整理します。副詞の位置が分かると、英文の意味の向きを追いやすくなります。

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