高校英文法に入ると、 前置詞は単なる「小さい単語」ではなく、 英文全体の関係を作る重要な部品として見直す必要がある。
I put the book on the desk.
私はその本を机の上に置きました。
I talked with my friend.
私は友だちと話しました。
I stayed home because of the rain.
雨のために家にいました。
on / with / because of などは、 後ろの名詞とまとまって、 場所・相手・理由などを表している。
中学英語では、 on は「〜の上に」、 in は「〜の中に」、 to は「〜へ」と覚えることが多い。 もちろん最初はそれでよい。
しかし高校英文法では、 前置詞を訳語だけで覚えるより、 名詞の前に置いて、 ほかの語句との関係を示す語として見ることが大切になる。
今回は、 前置詞を「意味の暗記」ではなく、 「英文の中で関係を作る道具」として整理し直そう。
前置詞は、後ろの名詞とまとまって関係を作る
前置詞は、 その名の通り、 ふつう名詞の前に置かれる。
on the desk
in the morning
with my brother
for you
because of the rain
ここで大切なのは、 前置詞だけでは意味が完成しにくいということである。 on だけ、 with だけを見ても、 何との関係なのかは分からない。
前置詞は、 後ろの名詞とまとまって、 前置詞句を作る。
on the desk
in the morning
with my brother
because of the rain
このまとまりが、 英文の中で場所・時・相手・理由などを表す。
たとえば、 I put the book on the desk. では、 on the desk が「どこに置いたのか」を説明している。
I talked with my brother. では、 with my brother が「だれと話したのか」を説明している。
このように、 前置詞は単独で覚えるより、 前置詞 + 名詞のまとまりとして見るほうが、 英文の構造をつかみやすい。
場所・時・方向・手段を前置詞で表す
前置詞は、 さまざまな関係を表す。 まず分かりやすいのは、 場所を表す前置詞である。
The key is on the table.
鍵はテーブルの上にあります。
There is a picture on the wall.
壁に絵があります。
She is in the room.
彼女は部屋の中にいます。
on は面との接触、 in は内側というように、 物と場所の関係を表している。
時を表す前置詞もある。
at seven
7時に
on Sunday
日曜日に
in April
4月に
at / on / in は、 時のとらえ方の大きさによって使い分けられる。
方向や到達点を表す前置詞も重要である。
I went to the station.
私は駅へ行きました。
This train is for Osaka.
この電車は大阪行きです。
to は到達点へ向かう動き、 for は目的地や相手に向かう方向を表すことがある。
さらに、 手段や道具を表す前置詞もある。
I go to school by bus.
私はバスで学校へ行きます。
I wrote the letter with a pen.
私はペンでその手紙を書きました。
by は交通手段などを大きく表し、 with は具体的な道具を添えるときに使いやすい。
このように前置詞は、 場所・時・方向・手段など、 語句どうしの関係を細かく示している。
前置詞の後ろには、名詞の働きをするものが来る
前置詞を使うときに大切なのは、 後ろに何を置くかである。
前置詞の後ろには、 基本的に名詞の働きをするものが来る。
after school
放課後に
with him
彼と
without saying anything
何も言わずに
him のような代名詞は、 前置詞の後ろでは目的格になる。
with he
→ 不自然
with him
→ 自然
また、 動作を前置詞の後ろに置きたいときは、 動名詞を使う。
I am interested in learning English.
私は英語を学ぶことに興味があります。
Thank you for helping me.
手伝ってくれてありがとう。
in learn English や for help me のようにはしない。 前置詞の後ろでは、 動詞をそのまま置くのではなく、 名詞の働きをする形にする必要がある。
この視点は、 高校英文法で動名詞や群前置詞を学ぶときにも重要になる。
前置詞句は、英文の中で説明を加える
前置詞句は、 英文の中でいろいろな場所に置かれる。
I met Ken at the station.
私は駅で健に会いました。
The book on the desk is mine.
机の上の本は私のものです。
She is good at tennis.
彼女はテニスが得意です。
at the station は、 met という動作が行われた場所を説明している。
on the desk は、 book がどの本なのかを説明している。
at tennis は、 good という形容詞の内容を補っている。
つまり前置詞句は、 動詞を説明することもあれば、 名詞を説明することもあり、 形容詞の内容を補うこともある。
前置詞を学ぶときは、 「日本語で何と訳すか」だけでなく、 その前置詞句が文のどの部分を説明しているのかを見るとよい。
高校英文法では、 前置詞は成句や熟語としても多く出てくる。 しかし、 根本にあるのは、 前置詞が後ろの名詞とまとまり、 ほかの語句との関係を示すという働きである。
前置詞を小さな暗記項目としてではなく、 英文の関係を組み立てる道具として見る。 ここが、 高校英文法へ進むための大切な土台になる。