塾長ノート

His success surprised us. はなぜ success が主語になるのか

出来事を名詞としてまとめる名詞構文を読む

高校英文法では、動詞で表せる内容を、名詞を使って表す文がよく出てくる。

He succeeded.
彼は成功しました。
His success surprised us.
彼の成功は私たちを驚かせました。

success は「成功」という名詞である。 しかしこの名詞は、ただの物の名前ではなく、「彼が成功したこと」という出来事を表している。

このように、動作や出来事を名詞としてまとめて表す形は、英文解釈でとても重要になる。 ここでは広い意味で、名詞構文として整理しておこう。

今回は、His success surprised us. を入口に、名詞が出来事全体を表す文をどう読めばよいのかを見ていく。

名詞が、出来事全体を表すことがある

まず、次の二つを比べてみよう。

He succeeded.
彼は成功しました。
His success surprised us.
彼の成功は私たちを驚かせました。

succeeded は動詞である。 一方、success は名詞である。

ただし、His success は単に「彼の成功というもの」というより、「彼が成功したこと」という出来事を表している。

His success
→ his succeeding
→ the fact that he succeeded
→ 彼が成功したこと

このように、英語では名詞を使って、出来事や行為をコンパクトにまとめることがある。

日本語に訳すときは、「彼の成功」と名詞で訳してもよいが、文脈によっては「彼が成功したこと」と節のように訳したほうが自然になる。

名詞構文では、動詞に戻すと意味が見えやすい

名詞構文が読みにくいときは、名詞をもとの動詞に戻して考えるとよい。

his success → he succeeded
her arrival → she arrived
the discovery of the island → someone discovered the island

たとえば、次の文を見てみよう。

Her arrival made everyone happy.
彼女の到着はみんなを喜ばせました。

Her arrival は、「彼女が到着したこと」と考えることができる。

Her arrival made everyone happy.
→ The fact that she arrived made everyone happy.
→ 彼女が到着したことで、みんなは喜んだ。

また、of が入るときは、前後の関係に注意する。

the discovery of the island
その島の発見
→ 誰かがその島を発見したこと

of の後ろが、もとの動詞の目的語にあたることもある。 そのため、名詞だけを単語として訳すのではなく、隠れている動作関係を考える必要がある。

名詞構文は、英文を短く硬くする働きがある

名詞構文は、説明を短くまとめるときによく使われる。

Because he failed, he was disappointed.
彼は失敗したので、がっかりしました。
His failure disappointed him.
彼の失敗は彼をがっかりさせました。

下の文では、because節を使わず、failure という名詞で出来事をまとめている。

このような文は、説明文・論説文・やや硬い文章でよく見られる。 英語では、出来事を名詞化して、主語や目的語として文に組み込むことができるからである。

His failure disappointed him.
→ 彼が失敗したことで、彼はがっかりした。
The increase in prices affected many people.
→ 物価が上がったことで、多くの人が影響を受けた。

このとき、日本語では名詞のまま訳すより、「〜すること」「〜したこと」「〜したため」のように、動詞を補って訳すと自然になることが多い。

英文解釈では、名詞の中に隠れた動きを読む

名詞構文を読むときは、まずその名詞が普通の物を表しているのか、出来事を表しているのかを考える。

book → 物としての本
success → 成功すること
arrival → 到着すること
increase → 増えること
discovery → 発見すること

出来事を表す名詞なら、その中に動詞的な意味が隠れている。

次に、誰がその動作をしたのか、何がその動作の対象なのかを考える。

his success
→ he succeeded
the discovery of the island
→ someone discovered the island
the destruction of the city
→ someone destroyed the city / the city was destroyed

このように見ていくと、名詞構文はただ難しい表現ではなく、文の中に出来事を圧縮して入れる方法だと分かる。

高校英文法から英文解釈へ進むとき、名詞の形をした出来事を見抜けるかどうかは大きな差になる。 名詞を見たら、その奥に動詞が隠れていないかを考えてみよう。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、名詞構文を単なる訳し方ではなく、出来事を名詞として圧縮する英語の仕組みとして整理します。英文解釈では、名詞の中に隠れた動詞的な意味を読むことが大切です。

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