ポケモンの技「ねがいごと」は、英語では Wish。
ねがいごと → Wish
wish は、名詞なら「願い・願い事」、動詞なら「願う」を表す。星や誕生日のろうそくに願いをかけるときの make a wish にも使われる。
技の「ねがいごと」も、使った瞬間に結果が出るわけではない。願いを託し、次のターンに回復を受け取る。その時間差まで含めて、Wishという言葉のイメージとよく重なる。
ゲームでは、次のターンの終わりに回復する
ターン制作品の現行仕様では、「ねがいごと」は使った直後にHPを回復する技ではない。技を使った次のターンの終わりに、使った場所にいるポケモンのHPが回復する。
使用したターン → 願いをかける
次のターンの終わり → 使用者の最大HPの半分だけ回復
回復量の基準は、「ねがいごと」を使ったポケモンの最大HP。実際に回復を受けるポケモンの最大HPではない。
たとえば最大HPが200のポケモンが使えば、次のターンに回復する量は100になる。ただし、回復を受ける側のHPが満タンに近ければ、最大HPを超えた分までは回復しない。
交代すると、次のポケモンへ願いを渡せる
「ねがいごと」を使ったあとに交代すると、次のターンの終わりに、その場所へ出ているポケモンが回復を受ける。
つまり、自分を回復するだけでなく、傷ついた味方へ願いを引き継ぐ使い方ができる。使った直後には回復しないため、次のターンまでどう動くか、誰に回復を渡すかが大切になる。
現在は使用者の最大HPを基準にするが、第3・第4世代では回復を受けるポケモンの最大HPが基準だった。古い作品の説明と現在の対戦情報を混ぜないよう注意したい。
名詞の wish は「願い・願い事」
名詞の wish は、「こうなってほしい」と心に思う願いや、願っている内容を表す。
Her wish finally came true.
→ 彼女の願いはついにかなった。
make a wish は「願い事をする」という定番表現。wishを「作る」と直訳するのではなく、一まとまりで覚えると使いやすい。
Close your eyes and make a wish.
→ 目を閉じて願い事をして。
動詞の wish は「願う」
動詞の wish には、現実とは違う状態を願ったり、過去を振り返って残念に思ったりする使い方がある。
I wish I had more time.
→ もっと時間があればいいのに。
実際には十分な時間がないため、wishの後ろでは過去形の had を使って、現在の現実から距離を置いている。
I wish I had studied harder.
→ もっと一生懸命勉強しておけばよかった。
こちらは過去への後悔なので、wish + had + 過去分詞 の形になる。
wish と hope は、願いの向きが違う
hope は、これから実現する可能性があることについて「そうなるといい」と期待するときによく使う。
I hope it will be sunny tomorrow.
→ 明日は晴れるといいな。
wish は、現実と違うことを思い描くときや、変えられない過去を惜しむときによく使う。
I wish it were sunny today.
→ 今日、晴れていればいいのに。
ただし、「wishは不可能、hopeは可能」といつでも二分できるわけではない。make a wish のように願い事を表したり、wish someone luck のように人へよい願いを伝えたりするwishもある。意味だけでなく、後ろに続く形まで一緒に見ることが大切である。
wish someone luck は「人の幸運を祈る」
wish + 人 + luck で、「人の幸運を祈る」「うまくいくよう願う」という意味になる。
Wish me luck!
→ うまくいくよう祈っていて!
We wished her good luck in the final.
→ 私たちは、決勝での彼女の幸運を祈った。
誕生日なら wish someone a happy birthday、旅立つ人には wish someone a safe trip のように、相手へよいことを願う表現へ広げられる。
want は、より直接的な「欲しい・したい」
want は、物が欲しい、何かをしたいという直接的な希望を表す基本語である。
I want a glass of water.
→ 水を一杯ほしい。
I want to go home.
→ 家に帰りたい。
wish to do にも「〜したい」という用法があるが、want to doより改まった響きになる。日常的な希望ならwant、実現を願う気持ちや現実との距離を表すならwish、可能性のある未来を期待するならhopeという違いから整理すると分かりやすい。
「ねがいごと」と Wish は、意味が近く見せ方が違う
日本語の「願い事」は、願い望む内容を表す名詞である。英語の Wish も名詞として「願い・願い事」を表せるため、二つの名前は意味の近い対応になっている。
一方、英語のwishは動詞としても使える。日本語名が「願うこと」を名詞らしく見せるのに対し、英語名は一語だけで「願い」と「願う」の両方を連想させる。
さらに技では、願いをかけたあと、結果が次のターンに届く。日本語と英語のどちらも、すぐにはかなわない願いを時間の先へ託す技として読むことができる。
wish は古英語から続く言葉
wishは、古英語の wȳscan(願う、強く望む)にさかのぼる。さらにゲルマン祖語の形を経て、「望む・求める」という意味を持つ古い語根につながると考えられている。
現代英語では、かなってほしい願い、現実と違うことへの思い、相手へ送る幸運の言葉まで、幅広い「望み」を表す語になっている。
まとめ
ポケモンの「ねがいごと」は英語で Wish。
wish(名詞)→ 願い・願い事
wish(動詞)→ 願う・現実と違うことを望む
make a wish → 願い事をする
wish someone luck → 人の幸運を祈る
ゲームでは、使った次のターンの終わりに、使用者自身または交代先のポケモンを回復する。現在の回復量は、使ったポケモンの最大HPの半分が基準になる。
日本語の「ねがいごと」は願う内容を名詞として示し、英語のWishは名詞と動詞の両方へ広がる。願いをかけ、時間を置いて味方へ届ける技の流れから、wishという普通の英語の使い方まで学べる名前である。