塾長ノート

長い英文はどこで区切って読めばよいのか

主語・動詞・句・節を見て、英文の骨組みをつかむ

中学英文法を一通り学ぶと、 文の形そのものはかなり見えるようになる。

I like English.
I have lived in Tokyo for five years.
This is the book that I bought yesterday.

しかし、高校英文法や英文解釈に入ると、 一文が一気に長くなる。 そのとき、単語を左から順番に日本語へ置き換えるだけでは、 途中で文の中心を見失いやすい。

The book that my teacher recommended to me last week was much more interesting than I had expected.
先週先生が私にすすめてくれたその本は、私が予想していたよりずっとおもしろかった。

この文には、 関係代名詞、前置詞句、比較、過去完了など、 いくつもの要素が入っている。 けれども、中心だけを見ると、 文の骨組みはそこまで複雑ではない。

The book was interesting.
その本はおもしろかった。

長い英文を読むときに大切なのは、 すべての語を同じ重さで追うことではない。 どこが文の骨組みで、どこが説明なのか を見分けることである。

今回は、 中学英文法から高校英文法へ進むためのまとめとして、 長い英文をどこで区切って読めばよいのかを整理しよう。

まず主語と動詞を探す

長い英文を読むとき、 最初に意識したいのは、 主語と動詞 である。

英文は、 どれだけ長くなっても、 基本的には 何が、どうする/どんな状態である という骨組みを持っている。

The book that my teacher recommended to me last week was much more interesting than I had expected.

この文では、 主語は The book that my teacher recommended to me last week という長いまとまりである。 ただし、その中心は The book である。

動詞は was で、 その後ろに much more interesting が続いている。

The book was much more interesting.
その本はずっとおもしろかった。

まずこの骨組みが見えると、 残りの部分を落ち着いて整理できる。

長い英文を読むときは、 いきなり細かい訳を作ろうとするより、 次のように考えるとよい。

1. 主語の中心は何か
2. 動詞はどれか
3. 動詞の後ろには何が続いているか
4. それ以外の部分は何を説明しているか

これは、 文型を学ぶ意味ともつながっている。 文型は、 第何文型かを番号で当てるためだけのものではない。 動詞の後ろに何が必要なのか を見るための道具である。

She became a doctor.
→ became の後ろに補語が必要

She bought a book.
→ bought の後ろに目的語が必要

She gave me a book.
→ gave の後ろに人とものが続く

長い英文でも、 動詞の性質を見れば、 後ろに来ている語句の役割を考えやすくなる。

句と節をまとまりとして見る

次に大切なのは、 語を一つずつバラバラに見るのではなく、 句や節をまとまりとして見る ことである。

句は、 主語と動詞を含まない語のまとまりである。

in the park
to study English
playing soccer

節は、 主語と動詞を含む語のまとまりである。

when I was a child
that he is honest
which I bought yesterday

高校英文法では、 この句と節の見方がとても重要になる。 なぜなら、 長い英文の多くは、 短い骨組みに句や節が重なってできているからである。

I met a boy playing soccer in the park.
私は公園でサッカーをしている男の子に会いました。

この文では、 playing soccer in the parka boy を説明している。

I met a boy who was playing soccer in the park.
私は公園でサッカーをしていた男の子に会いました。

こちらでは、 who was playing soccer in the park という節が a boy を説明している。

形は違っても、 どちらも名詞を後ろから説明している。 このように、 形ではなく働きで見る ことができると、 英文はかなり読みやすくなる。

句や節は、 文の中で名詞・形容詞・副詞のように働く。

I know that he is honest.
→ that節が know の目的語になる

This is the book that I bought yesterday.
→ that節が the book を説明する

If it rains tomorrow, we will stay home.
→ if節が条件を添える

長い英文では、 どこからどこまでが一つのまとまりなのかを見つけることが、 読解の第一歩になる。

主節と従属節を分ける

文の中に節がいくつも出てくるときは、 主節従属節 を分けて考える必要がある。

主節は、 文の中心になる節である。 従属節は、 主節に意味を添えたり、 文の一部として組み込まれたりする節である。

If it rains tomorrow, we will stay home.

この文では、 If it rains tomorrow が条件を表す従属節で、 we will stay home が主節である。

If it rains tomorrow
→ もし明日雨が降るなら

we will stay home
→ 私たちは家にいるでしょう

従属節だけでは、 文全体として言いたいことが完結しにくい。 主節と組み合わさることで、 条件・理由・時・譲歩などの意味が加わる。

Because I was tired, I went to bed early.
疲れていたので、私は早く寝ました。

Although it was raining, we went out.
雨が降っていたけれど、私たちは外出しました。

When I got home, my sister was watching TV.
私が家に着いたとき、妹はテレビを見ていました。

一方、 名詞節は、 文の中で主語・目的語・補語になる。

I know that he is honest.
私は彼が正直だということを知っています。

What I need is more time.
私に必要なのは、もっと多くの時間です。

同じ「節」でも、 副詞節は文全体に条件や理由を添え、 名詞節は文の中の名詞の位置に入る。 この違いが分かると、 長い英文でも構造を見失いにくくなる。

大切なのは、 接続詞や関係詞を見たときに、 その後ろを一つのまとまりとしてとらえることである。

if + 主語 + 動詞
because + 主語 + 動詞
that + 主語 + 動詞
what + 主語 + 動詞
関係詞 + 主語 + 動詞

このようなまとまりを見つけ、 主節との関係を考えることが、 高校英文法から英文解釈へ進むための大きな土台になる。

英文法は、英文を区切って読むための道具である

ここまで、 中学英文法から高校英文法への橋渡しとして、 品詞、句と節、文型、時制、助動詞、受動態、不定詞、動名詞、分詞、関係詞、接続詞、仮定法、倒置、省略などを見てきた。

これらは、 それぞれ別々の暗記事項ではない。 長い英文を読むときには、 すべてがつながって働く。

The man standing by the door is my uncle.
→ 分詞が名詞を説明している

The man who is standing by the door is my uncle.
→ 関係代名詞の節が名詞を説明している

Standing by the door, he waited for his friend.
→ 分詞構文が状況を添えている

どれも standing が出てくるが、 文の中での働きは同じではない。 だからこそ、 品詞や句、節、文型を見る必要がある。

英文法を学ぶ目的は、 用語を覚えて終わることではない。 英文の中で、 どの語句がどの語句を説明しているのか、 どこが中心で、どこが補足なのかを見抜くことである。

長い英文を読むときは、 次のような順序で見るとよい。

1. 文の中心になる主語と動詞を探す
2. 動詞の後ろに目的語や補語があるかを見る
3. 名詞を後ろから説明している語句を見つける
4. 接続詞や関係詞が作る節をまとまりとして見る
5. 省略・挿入・倒置があれば、基本語順に戻して考える

この見方ができるようになると、 高校英文法は、 単なる細かいルールの集まりではなくなる。 英文を正確に読み、 自分で英文を組み立てるための道具になる。

中学英文法で学んだ基本は、 高校英文法に入ってからも消えるわけではない。 むしろ、 高校英文法はその基本をもう一段細かく、 もう一段広く使えるようにするための学習である。

長い英文を見たとき、 まず骨組みを見る。 そして、句や節をまとまりとして区切る。 そのうえで、説明や条件、補足を加えて読んでいく。

その読み方が身につけば、 英文法は暗記するものから、 英文を読み解くための地図へと変わっていくのである。

学習塾Study+から

学習塾Study+では、英文法を用語の暗記だけで終わらせず、 実際の英文を区切って読むための道具として整理します。 主語と動詞、句と節、主節と従属節を見分けられるようになると、長い英文でも中心を見失いにくくなります。

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