塾長ノート

ポケモンで学ぶ数学まとめ|確率・期待値・タイプ相性・ダメージ計算を整理する

ゲームの数字から数学を見る

塾長ノートも、 この記事でひとまず 100本目 になりました。

せっかくの区切りなので、 今回はここ最近まとめて書いてきた ポケモンで学ぶ数学 シリーズを整理しておきます。

ポケモンは、 ただ遊んで楽しいゲームというだけではありません。

命中率、追加効果、色違い厳選、ダメージ計算、タイプ相性、種族値、努力値、パーティ構築など、 かなり多くの場面に数字が出てきます。

そして、その数字を少し丁寧に見ると、 確率、期待値、比、比例、平均、指標化、組み合わせ最適化など、 数学の考え方が自然に見えてきます。

この記事では、 これまでの記事をテーマごとに整理しながら、 ポケモンを通してどのような数学が学べるのかをまとめます。

ポケモンと数学は相性がいい

ポケモンと数学は、かなり相性がいいです。

理由はシンプルで、 ゲームの中に 数字で説明できる仕組み がたくさんあるからです。

たとえば、 技の命中率は確率です。

連続技の平均ヒット数は期待値です。

色違い厳選は、 「少なくとも1回成功する確率」 の話です。

ダメージ計算は、 攻撃と防御の比、技の威力、タイプ補正、乱数の話です。

タイプ相性は、 2倍、0.5倍、0倍などの倍率の掛け算です。

パーティ構築は、 6匹の組み合わせで弱点を補う問題として見ることができます。

ポケモンには、確率・期待値・比・平均・指標化・組み合わせの考え方が自然に含まれている。

確率と期待値で見るポケモン

まずは、 確率と期待値です。

ポケモンには、 「当たるか外れるか」 「出るか出ないか」 「何回続くか」 のような場面がたくさんあります。

こうした場面は、 確率や期待値を考えるよい題材になります。

ねずみざんの期待値

イッカネズミの技 ねずみざん は、命中90で最大10回まで攻撃できます。

ただし、 毎回10回当たるわけではありません。

1回ごとに命中判定があるため、 途中で外れればそこで止まります。

そこで考えたのが、 平均すると何回当たるのかという期待値です。

詳しくは、 ねずみざんの期待値を計算してみた|10回当たる確率と平均威力 で整理しました。

色違い孵化厳選と「出ない確率」

色違い孵化厳選では、 「1/512なら512個割れば出るのか」 という疑問が出てきます。

しかし、 1/512という確率は、 512回で必ず出るという意味ではありません。

512回やっても出ない確率は、 約36.8%あります。

これは、 期待値と保証の違いを考えるうえでとてもよい例です。

詳しくは、 色違い孵化厳選は何個タマゴを割れば出る?確率と期待値で考える で扱いました。

ダメージ計算で見る比と乱数

次に、 ダメージ計算です。

ポケモンのダメージは、 なんとなく決まっているわけではありません。

レベル、技の威力、攻撃や特攻、防御や特防、タイプ一致、タイプ相性、乱数などが式の中で関わっています。

ダメージ計算式の意味

ダメージ計算式は一見複雑ですが、 大きく見ると、 威力・攻撃・防御・補正 の関係です。

攻撃が高ければダメージは増え、 防御が高ければダメージは減ります。

つまり、 ダメージは攻撃と防御の比で見ることができます。

詳しくは、 ポケモンのダメージ計算式を数学で解説|攻撃・防御・威力・乱数の関係 で整理しました。

乱数はどれくらいブレるのか

ポケモンのダメージには乱数補正が入ります。

基本的には、 0.85倍から1.00倍までの16通りです。

そのため、 同じ技を同じ相手に使っても、 ダメージには幅が出ます。

この幅が、 乱数1発や15/16耐えのような考え方につながります。

詳しくは、 ポケモンの乱数とはどれくらいブレる?ダメージ幅を数学で見る で扱いました。

タイプ相性を掛け算で見る

ポケモンのタイプ相性も、 数学的にかなりおもしろい題材です。

単タイプなら、 ばつぐんは2倍、 いまひとつは0.5倍、 効果なしは0倍です。

複合タイプでは、 2つのタイプへの相性を掛け合わせます。

つまり、 2倍と0.5倍が重なれば等倍。 2倍と2倍が重なれば4倍弱点。 0.5倍と0.5倍が重なれば4分の1耐性になります。

複合タイプの基本

複合タイプを考える入口として、 まずはタイプ相性を掛け算で見ることが大切です。

詳しくは、 ポケモンの複合タイプはなぜ強い?タイプ相性を掛け算で考える で整理しました。

優秀な複合タイプ

複合タイプの中には、 お互いの弱点をうまく打ち消している組み合わせがあります。

その代表例として、 はがね / フェアリーを取り上げました。

はがね / フェアリーは、 弱点が少なく、 耐性や無効も多い優秀なタイプです。

詳しくは、 はがね/フェアリーはなぜ優秀?ポケモンの複合タイプを数学で見る で扱いました。

また、 弱点の少なさという別の視点から、 ノーマル / ゴーストも取り上げました。

詳しくは、 ノーマル/ゴーストはなぜ弱点が少ない?ポケモンの複合タイプを数学で見る で整理しています。

複合タイプをランキング化する

さらに、 複合タイプを平均被ダメージ倍率でランキング化しました。

18タイプから攻撃されたときの倍率を平均すると、 防御効率を数値で比べられます。

強い複合タイプについては、 ポケモンの複合タイプ最強は何か?平均被ダメージ倍率でランキング化してみた で扱いました。

反対に、 防御面で苦しくなりやすい複合タイプについては、 ポケモンで弱い複合タイプは何か?防御相性を数学でランキング化してみた で整理しました。

指標を作って比べる

ポケモンのタイプ相性を分析していると、 「強い」とは何かを考える必要が出てきます。

弱点が少ないことを強いと見るのか。

耐性が多いことを強いと見るのか。

無効が多いことを強いと見るのか。

平均被ダメージ倍率が低いことを強いと見るのか。

指標によって、結論は変わります。

この考え方は、 数学やデータ分析でもとても大切です。

詳しくは、 弱点が少ないタイプと耐性が多いタイプ、どちらが強い?ポケモンを数学で考えるポケモンの複合タイプを指標別にランキング化してみた|弱点数・無効数・平均倍率で比較 で整理しました。

ポケモンのタイプ相性は、 「どの指標で見るか」によって評価が変わる。 これはランキングやデータを見るときにも大切な視点である。

種族値・耐久・上位互換を数学で見る

ポケモンには、 タイプ相性だけでなく、 種族値や実数値という数字もあります。

これらも、 数学的に見るとかなりおもしろいです。

上位互換という考え方

ポケモン同士を比べるとき、 「上位互換」 という言葉が使われることがあります。

しかし、 ポケモンは1つの数字だけで比べられるわけではありません。

HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さという6つの能力があり、 さらに技、特性、役割も関わります。

そのため、 上位互換という言葉は慎重に使う必要があります。

詳しくは、 ポケモンに上位互換はあるのか?同じタイプ同士を数学的に比べる で考えました。

HP・防御・特防の配分

耐久を考えるときには、 HP、防御、特防の関係が大切です。

物理耐久はざっくり HP×防御、 特殊耐久は HP×特防 で考えられます。

積を大きくするには、 片方だけを極端に伸ばすより、 バランスを見ることが大切です。

詳しくは、 HP・防御・特防はどう振るのが効率的?ポケモンの耐久指数を数学で考える で整理しました。

種族値10の差はどれくらい大きいか

種族値の差をダメージで見るときには、 種族値そのものよりも、 最終的な実数値の比を見ることが大切です。

攻撃実数値156と167なら、 167÷156で約1.0705。

つまり、 ダメージ差の目安は約7.1%です。

詳しくは、 種族値10の差はダメージにどれくらい出る?実数値の比で考えるポケモン数学 で扱いました。

パーティ全体を数学で見る

最後に、 1匹だけではなく、 6匹のパーティ全体を見る話です。

ポケモンのパーティ作りでは、 タイプ相性補完が大切です。

あるポケモンが苦手なタイプを、 ほかのポケモンが半減・無効で受けられるようにする。

6匹全体で弱点を補い合うわけです。

これを数学的に見ると、 18タイプそれぞれに受け先があるか、 弱点が集中していないか、 パーティ全体の最小倍率はどうか、 といった指標を作れます。

詳しくは、 ポケモンのタイプ相性補完とは?パーティバランスのいい6匹を数学で考える で整理しました。

ポケモン記事は「数学への入口」になる

ここまでの話を見ると、 ポケモンは数学への入口としてかなり優秀です。

確率の公式だけを見ると、 少し味気なく感じるかもしれません。

しかし、 「色違いが512個で出ない確率」 として考えると、 急に身近になります。

比例や反比例だけを習うと、 抽象的に感じるかもしれません。

しかし、 「攻撃が上がるとダメージはどう変わるか」 として考えると、 意味が見えやすくなります。

平均や指標化も、 教科書だけでは硬く見えます。

しかし、 「どの複合タイプが防御面で優秀か」 として考えると、 数字を比べる意味がはっきりします。

好きなものから数学を見る。

これは、とても大切な学び方だと思います。

今回のまとめ

今回は、 第100回の区切りとして、 ポケモンで学ぶ数学シリーズをまとめました。

  • ねずみざんから期待値を学べる
  • 色違い孵化厳選から「少なくとも1回」の確率を学べる
  • ダメージ計算から比例・反比例・比を学べる
  • ダメージ乱数から範囲と確率を学べる
  • タイプ相性から倍率の掛け算を学べる
  • 複合タイプランキングから指標化と平均を学べる
  • 種族値や耐久指数から多次元比較や積の考え方を学べる
  • パーティ相性補完から組み合わせ最適化の入口を学べる

ポケモンはゲームです。

でも、その中にはたくさんの数学があります。

大事なのは、 ただ数字を暗記することではありません。

その数字が何を意味しているのか。

どのように比べればよいのか。

どんな条件なら結果が変わるのか。

そうした見方を持つことです。

好きなゲームをきっかけに、 数学の見方が少しでも身近になれば、 それはとてもよい学びだと思います。

これからも、 ポケモンや身近な題材を使いながら、 数字の見方、考え方、比べ方を少しずつ掘っていきたいと思います。

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